機械仕掛けのデイブレイク 高橋びすい(講談社ラノベ文庫)
人類に反旗を翻したAIによる侵略が行われている世界を舞台にしたバトルアクションストーリー。
敵が人工知能ということでSFっぽさこそあるものの、中身は異能バトル寄りな感じ。
ただ、敵にダメージを与えられる力持ちの人間が世界で八人しかいないとか戦力少なすぎなのでは…
そういう意味ではかなりヘビーな世界観になっているといえますが、敵側は戦力を小出しにしていますし
裏事情もあるので設定ほどの絶望感はない印象ですね。日常&ラブコメパートも結構多いですし。
ラブコメ面は今のところ進展なし。ヒロインたちの好感度はすでに恋愛レベルのようですが…
主人公は虚数兵器デイブレイクを用いて機械仕掛けの悪魔メカニクスと戦う力に覚醒した少年。
幼い頃に家族を失っているせいか、普段は達観しているというか、無欲そうな態度をとっているが
その分、他人を気にかける気持ちが強く、自分だけが幸せになっても幸せになれないタイプ。
自分に向けられる恋愛感情には鈍いが、異性に対する距離感は年齢相応。
ヒロインは無口系な同僚、真面目な同僚、天真爛漫な後輩、奔放な実姉、フレンドリーな過去娘。
一番のお気に入りは一人暮らしをしていた頃の主人公の世話を色々と焼いていた後輩、古沢リズ。
明るいセミロングの髪と青い瞳が特徴の、小動物のような愛らしさがある可愛い系の美少女。
感情豊かで人懐っこい性格をしており、態度に陰日向がないため誰からも好かれている。
両親がプログラミング関係の仕事をしている影響で工学的な知識が豊富。また、ハッキング技術も高い。
中学生の時、不良に絡まれたところを助けてくれた主人公に一目惚れしたことから、同じ高校に進学したり
彼のことを知るために危険区に立ち入ったり、ハッキングを働いたりと恋にはかなりアクティブ。
現時点(二巻)においての評価はC。
襲い来る敵に対し、戦力になる味方は少数というキツイ状況の中、懸命に戦う少年少女たちの姿が熱い。
力が目覚めたばかりの新人でありながらも、ヒロインたちの心を救って絆を紡ぎ事実上チームの要として
強大な敵に挑む主人公は正に王道のヒーローといった感じで応援したくなる魅力がありますし
彼と共にあるヒロインたちも、一人の女の子としての可愛らしさと戦闘時の凛々しさが立っているかと。
…まあ、真相が判明した後は大前提がひっくり返ったため茶番臭が強くなりましたが。