非モテなオレが5日間でヒロインと出会うまで   秋目人(電撃文庫)



プレイ時間5日間という制限の中で、ヒロインと出会うべくゲーム片手に悪戦苦闘する少年の物語。
現実の未来を予測するゲームという軽い非現実的要素がある以外は正統派な学園ラブコメになっています。
多少のシリアス展開もありますが、後味スッキリ構成になっているのでサクサク読めますね。
ラブコメ面はようやく主人公が恋愛のスタートラインに立ち、これからが本番のようですが…?
というか、ぶっちゃけ彼女なんかできなくてもいいんじゃないのかなぁ。サポートAI可愛いしw

主人公は親友たちに次々と彼女ができることに焦りを感じている高校二年生の少年。
容姿、身長、学力、運動能力全てにおいてそこそこであり、それゆえに周囲からは強く認識されていない。
彼女が欲しい! と強く願っているが、イザ女の子を相手にすると、緊張でついドモってしまう。
普段は優柔不断でヘタレだが、一度熱が入ると後先考えずに行動してしまう直情的な一面も。
趣味はゲーム(祖父の影響)で、好きなジャンルは音ゲーとFPS。

ヒロインはお嬢様な先輩、清純派な同級生。
一番のお気に入りは親が資産家のお嬢様である高校三年の少女、望月六花。
胸元でくるくるふわっとしている栗色のセミロング、整っていながらもややもすればキツイ印象を与える顔立ち。
そして、意志の強そうな瞳に抜群のスタイルを有する、一部の男子からはクイーンと呼ばれている美少女で
口数が少なく高慢な振る舞いも多いが、色気のある肉感的な容姿もあって、男女問わず憧れている生徒は多い。
しかし、その姿は実兄の教えを忠実に守った結果作られた虚像であり、素は超人見知りなコミュ障。

現時点(一巻)においての評価はC。
話の展開そのものに真新しさはないものの、変な捻りもないので安定した読み味が楽しめる作品かと。
ただ、肝心の主人公が割とダメすぎるというか、序盤が特に見ていて鬱陶しい感があるのが難点ですね。
ヒロインたちはそれぞれが意外な二面性持ちというギャップ効果もあって、良い感じなのですが…
本筋は一巻終了時点で主人公がヒロインたちと恋愛に発展する可能性のある未来を取得。
と、プロローグが終わった感じではありますが、タイトル的に考えて続きは出るのかが気になるところ。
一応、新ヒロイン登場の伏線も描写されていましたが、もう五日経っちゃってるからなぁ。