不遇職な俺とポンコツパーティが罠とか作って無双する 藤谷ある(一迅社文庫)
一攫千金を狙う冒険者たちが活躍するファンタジー世界を舞台にしたポンコツPTの成り上がり伝説物語。
主人公が罠士という珍しい職種ですが、物理以外に話術による心理的な罠も使っているのが面白い。
ポンコツなパーティーメンバーとのゆるゆる冒険生活も見ていて楽しいですし。
ただ、いくらコメディ寄りの世界観とはいえ、主人公に全てがかかっている感が強すぎな気がしますが。
ラブコメ面はパーティーメンバー全員が主人公に好意ありと、ハーレム環境はバッチリ。
主人公は誰も知らない超マイナー職「罠士」であるがゆえに不遇な日々をおくっていた少年。
物理的な罠は勿論、人の心理を利用した話術トラップも扱えたりと能力面はかなり優秀で
罠士の凄さを世に知らしめるため、実績を積み名声を得て伸し上がるという野望を抱いている。
慎重で厄介事を好まないが、困っている人を放っておけないお人よしな性格。
ヒロインはポジティブな聖職者、プライド高い剣士、あがり症な魔導士、気遣い屋な魔法剣士。
一番のお気に入りは一日に一回しか魔法が使えない魔導士、エフィ・バレジ。
上記の他にも、緊張すると魔法が明後日の方向に飛んでいくという欠点持ち。
線が細く、華奢な体格をしているが、いつも無表情なため、一見すると落ち着きがある風に見える。
だが、実際のところは元来からのあがり症で、注目を浴びるのが苦手。
しかも、極度の人見知りに加えてコミュ力も皆無なため、主人公と出会うまでは一人ぼっちだった。
現時点(一巻)においての評価はC。
世界観からすれば、命の危険に関わるような凶悪な魔物や悪人が当たり前のようにいるはずなのに
そういった要素を前に出さず、明るく緩い空気を重視し、常に楽しそうな雰囲気があるのがいいですね。
キャラに関しても、ヒロインたちはポンコツならではの可愛さがありますし
主人公は罠士の名に恥じない、腕力に頼らない頭脳面での活躍がきちんと描かれていてよかったです。
まあ、感情的にツッコミばかりしていた印象が強いため、頭脳派っぽさは出ていませんでしたが。
今後の展開としては、どんな願いでも叶えるアイテムの欠片集めが軸になるようですが…