魔法学園の管理人　　　原雷火（ダッシュエックス文庫）



最強勇者による美少女育成学園ライフ＆アクションファンタジーストーリー。
魔王を倒した元勇者が落ちこぼれのヒロインたちをコーチするという、王道の教官ものですね。
教導内容はどちらかというと堅実＆効率重視な感じで、ラノベ映えするような変則性はほとんどなし。
主人公にしても、弱体化や実力発揮制限といった縛りがなく、最強の実力を保持したままなので
敵対者との戦いなどのシリアス要素こそあるものの、緊迫感を覚えることはほとんどないですし…
ラッキースケベイベントが多めに用意されていることも踏まえると、日常色のほうが濃い印象かも。
ラブコメ面はヒロイン側からの好感度は高いようですが、今のところ主人公にその気がないっぽい？

主人公は転生した異世界で魔王を一人で倒してしまい、あまりの強さに民衆からドン引かれた元勇者。
作中では名を変え、魔法力を持たない平民のフリをして隠遁し、魔法学園の管理人を務めることに。
ぼっち勇者生活が長かった割にはコミュ力が高く、ポジティブで図太い性格をしている。
また、お節介焼きで困った人を見過ごせない性質だが、それが災いして素性がバレそうになることもしばしば。
実は勇者としての功績以外にも、ピザやカラオケを発明して広めるなど、転生者らしいこともやっている。
最近の趣味は土いじりで、特技は掃除。夢はやりがいのある仕事を見つけること。

ヒロインは生真面目優等生、慈悲深きギャル娘、脳筋ぼくっ娘、気弱な新米教師。
一番のお気に入りは教員試験に合格したばかりの一年生教員、エミリア・スタンフォード。
淡い緑色がかったショートボブの髪に、眼鏡では隠せない生徒に紛れ込んでしまいそうな幼い顔つき。
しかし、それとは正反対な、服の上からでも主張がしっかりしている大きな胸が目立つ美人。
物腰穏やかで心優しく、熱意と生徒を思う心は人一倍で、平民と魔法使いを差別しない平等さ持っているが
内心が顔や態度に出やすく、些細なことですぐに落ち込んでしまう気弱な性格をしている。
専門は魔法史学で記憶力に優れているが、それ以外の学科は不得手であり、運動も苦手。

現時点（二巻）においての評価はＣ。
良く言えば丁寧で手堅く、悪く言えば進行が遅くて派手さに欠ける作品といった印象。
正体を隠して日常を過ごし、イザという時には力を発揮する主人公という設定は大好物なのですが…
肩書きの割にはつまらないミスが多く、ピンチを招きすぎなので少々ガッカリしてしまう面も。
ヒロインたちは挿絵の可愛らしさと色恋におませな面が相まって抜群の可愛らしさがあるんですけどね。
本筋は学内交流戦を終え、主人公は教師になることを決意し、次巻からは教員試験の話になる模様。
でも教員になったら管理人ではなくなるのでタイトルが成立しなくなるのでは…？