超!異世界学級!!   空埜一樹(HJ文庫)



数多くの異世界と交流が始まった現代日本を舞台にした、少年と異世界人な級友との学園生活物語。
現代社会にファンタジー要素をぶち込んで異文化交流をやります! な作品ですね。
重い背景などはなく、シリアスな事件も起きず、活き活きとキャラが動き回るドタバタした騒がしい日常が
メインに描かれているので、変に頭を使わずにすむ、サッパリとした軽い読み味が楽しめます。
ラブコメ面は順調に各ヒロインへのフラグがほぼ均等に積み重なっていますが、さて。

主人公は異世界人たちの学び先として設立された特殊高等学級「イトク」の学級委員長を務める少年。
頭脳、運動神経、顔立ち、身体つき。全ての面で普通の域を脱しない、どこにでもいるような男子だが
さりげない気づかいができて、困っている人を放っておけない。そして、頼みを断りきれない性分であり
さらに、一度決めたことには頑固で根気もあるため、級友たちからは頼られ懐かれている。
その一方で、少々熱くなりやすく、行き当たりばったりに勢いだけで突っ走ってしまう一面も。
特技は早寝と射撃。また、両親が共働きで帰りが遅くなることが多いため、家事能力も高い。

ヒロインは真面目な女騎士、引きこもり吸血鬼、オタクなエルフ、アイドルな猫耳娘。
あと、生徒会役員な幼馴染や昇格候補に幼女な自称魔王なども。
一番のお気に入りは現役の売れっ子ライトノベル作家吸血鬼、キュー(本名が長いためこう呼ばれている)
紫の混じるウェーブのかかった髪、半開きの目、病的なまでに白い肌。そして、抜群のスタイルを持つ美少女。
滅茶苦茶人見知りの上引きこもり体質で、極度に他人とのコミュニケーションを嫌っている。
そのため、いつも棺桶に引きこもっており、他人と直接会話をすることは滅多になくメールでのやりとりが主。
また、ナイーブ&ネガティブ思考なところがあり、些細な出来事をアイナスなほうへと捉えてしまいがち。
主人公とはアマチュア時代に感想を送られたことが切欠で知り合い、親しくなった仲。

現時点(二巻)においての評価はC。
カラフルすぎるクラス模様が実にインパクト抜群。個性豊かな級友たちは見ているだけで楽しくなってきます。
クラスの中心である委員長として、皆のことを考えて頑張る姿を見せてくれる主人公には好感が持てますし
ヒロインたちも、主人公の一生懸命さに絆されて可愛い面を見せてくれるようになるところがグッド。
それに加え、他の級友たちも気の良い奴等ばかりで、常に陽性の雰囲気になっているのも気持ちいい。
本筋は各主要キャラにスポットを当てた短いエピソードの連作という、日常系四コマ漫画に近い構成で進む模様。