魔導書が暴れて困ってます。   瀬尾つかさ(一迅社文庫)



孤島の学園を舞台に紡がれる魔導書バトル&ハプニングストーリー。
魔導書や魔導師、世界を滅ぼしかけた邪神といった存在など、かなり設定は壮大です。
設定的にはシリアス寄りの作品であるものの、随所にお色気&ラブコメ要素満載なので読み味は軽め。
とはいえ、若干シリアスパートにおける敵味方の温度差があるのが気になる点ではありますが。
あと、明らかに空気読めてないサブタイトルについては誰も止めなかったのだろうかw

主人公はオープンおっぱいスキーな転校生。
実直な性格で、その正直さは転校時に好きなものは?と問われれば「おっぱい」と返せるほど。
ただし基本的には紳士であり、ラッキースケベが起ころうとも流されたりはしない。
とはいえ、セクハラ発言を日常的に吐き出すのは確かなので、女子人気はなかったりする。
過去の出来事から、人を信じること、裏切らないことに拘りを持っている。
両親が共働きのため、家事は一通りでき、特に料理は趣味の域に達している模様。
実は邪神の子の一人で、その身には絶大な力が眠っている。

ヒロインはぼっち優等生な魔導師と、小悪魔なその妹、巨乳でSな魔導師。
また、ヒロイン昇格候補に腹ペコ魔導師と文学少女な魔導師なども。
一番のお気に入りは黒髪の姉大好き娘、伊佐木冬菜。
素直で初心な姉のイリーナとは対照的に、一筋縄ではいかない性格でエロネタも平然といける。
未発達の肢体も姉とは対照的で、微妙にそれを気にしているところも。
常に淡々とした口調で感情を乱すことは少ない。
しかしその実、コンプレックスを抱く相手ながらも、姉想いで優しいところもあったりする。
何気にメインヒロインである姉よりもヒロインしていたりする。先にキスしたのもこの娘だし明らかに相棒ポジだし。

現時点(三巻)においての評価はC。
一巻で紹介された世界観が二巻で補強され、三巻で軌道に乗って読みやすくなった印象。
毎度シリアスとコメディの空気の差が激しいですが、段々慣れてきました。
基本、主人公が気持ちのいい奴なのでどっちの場面でも安心感があるのがいいんですよね。
ヒロインとの掛け合いもテンポが良いのでニヤニヤできますし…
何より、イリーナを正妻ポジに置いて擬似ハーレムを確定させているのがハーレムスキー的に嬉しいところ。