女子寮の寮長になった俺は、ご当地女子と青春できるだろうか
城崎火也(ダッシュエックス文庫)
方言を喋る上京娘たちとひとつ屋根の下な青春グラフィティストーリー。
美少女だらけの女子寮で男一人の寮長生活、と青春学園ラブコメのお約束を行く設定の作品です。
まあ、ヒロインたちが全員方言を喋るため、少し戸惑う(特に沖縄方言)こともありますが…
慣れれば美少女たちが喋る、標準語にはない独特の魅力に虜になること間違いなしかと。
しかし寮生の大半が友好的でフランク、男性への警戒心低めとか羨ましすぎる環境である。
ラブコメ面は二巻ラストで主人公がメインヒロインの神子沢瑞貴に告白を決行。
普通なら次巻冒頭でOKの返事をもらって勝負アリですが、果たして…?
主人公は事故で男子寮を破壊してしまったがために、女子寮で寮長をすることになってしまった少年。
信じられないポカを意図せずやらかしてしまう、根っからのクラッシャー&トラブルメーカー体質で
中学校時代に潰したイベントは数知れない(自身の不注意による自業自得も結構多い)
また、そそっかしく、心配性で苦労性、隠し事が苦手で女子との触れ合いに不慣れ、と欠点が多いが
一方で素直で思いやりがあり、偏見を持たず他人と接することが出来る優しい性根の持ち主でもある。
ヒロインは人見知りな青森娘、フランクな大阪娘、腐女子な福岡娘、陽気な沖縄娘、世話焼きな広島娘。
一番のお気に入りはクールビューティーな見た目の青森出身ドジっ娘、神子沢瑞貴。
腰まである艶やかなストレートの髪、くっきりした黒い瞳、抜けるような白い肌、整った小さい顔。
そしてすらっとしたスタイルと、正にクールビューティーの形容が似合う美少女で
他人に対しては無口無表情、冷淡な態度が常だが、それは津軽弁をバカにされたくないがゆえの
防衛行動であり、素は人見知りの恥ずかしがり屋にして、よく物にぶつかってしまうドジっ娘。
また、その内面にはとんでもない激情を隠し持っていたりも。
現時点(二巻)においての評価はC。
非現実的要素やドラマチックなイベントはありませんが、その分純粋な学園青春物語が楽しめます。
主人公はテンパりやす過ぎながらも、寮生たちのために親身に頑張るところは好感が持てますし
ヒロインたちはそれぞれの方言が他にない個性と魅力を作り出しているのが良いですね。
内容に関しては、主人公のトラブル体質を都合よく使いすぎな点は少し引っかかりますが…
本筋は二巻して早くも主人公が告白と、ラブコメものとしてはスピーディーな展開に。
この詰み寸前な状況で他のヒロインの巻き返しはありうるのか、次巻に注目です。