剣と魔法の世界ですが、俺の機械兵器は今日も無敵です。 ツガワトモタカ(HJ文庫)
老衰以外では人が死ななくなった世界を舞台にした、自作機械兵器で敵をオーバーキルな物語。
異端視されている主人公が、これまた異端の力である機械兵器でタイトル通りに無双する姿は爽快感抜群。
剣と魔法が主軸となった世界で機械兵器が大活躍! というコンセプトも実にわかりやすいですしね。
ただ、死なない(死んでも生き返る)から殺人が気軽とか地味に恐ろしい世界観である。
ラブコメ面は今のところヒロイン側が熱を上げる一方のようですが…?
主人公は老衰以外では人が死ななくなった世界で唯一、怪我や病で死ぬ可能性のある「落伍者」の少年。
魔法が使えないため、身につけた剣術と自作した機械兵器を用いる、という戦闘スタイル。
明るく軽めな自分に素直な性格で、どんな危機や権力を前にしても物怖じしない精神力を有しており
また、自身が落伍者であることをあまり気にしておらず、己を貫く意志の強さの持ち主。
機械に対する好奇心が強く、世界で誰よりも機械を愛していると自負している。
カレーライスとビールが大好物。
ヒロインは努力家な近衛騎士、狐耳な工房管理者、肉食系な女王、懐古主義なゴスロリ娘。
一番のお気に入りはオーガスタ王国の若き女王、クラリッサ・オーガスタ。
その名は周辺諸国にも知られた善良なる女王で、若年ながらも立派に務めを果たし、優しく、気高く
そして美しいと民からの評判は良好。実際、実権こそ無に等しいが、国と民を思う気持ちはとても強い。
その一方で、親しい者にはやたらと無防備&フランク&フレンドリーなところがある上
想い人には積極的かつ大胆なアプローチを繰り返すなど、私人としてはかなりフリーダムなところがある。
現時点(二巻)においての評価はC。
今の世に失われた力を復活させ、敵や脅威を打ち破るという構図にはやはり浪漫を感じますね。
世界でたった一人、命を懸けるという概念を知り、それでも臆さず刃に身を晒し自信たっぷりに振舞う
主人公の姿は格好いいですし、そんな彼に惹かれるヒロインたちも皆芯の強さがあって頼もしい。
本筋は世界に死を振りまく敵「アマデウス」討伐という明快な目的が掲げられていますが
他にも、謎の秘密結社や最強の六天騎士の存在など見所は多いですし、先が楽しみです。