ざるそば(かわいい)   つちせ八十八(MF文庫J)



人類と麺類の調和が描かれた、ライトノベル史に伝説を刻む(予定)究極の麺類系ラブコメディ。
あえて分類するなら魔法少女ものということになるのだろうか、この作品は…
一応陰謀や悪の組織は登場するので間違ってはいないはずなのですが、ひたすらに一発ネタ感が凄い。
内容がなんでもかんでも麺類的すぎて、まともに読もうとしたら正気を保てないこと間違いなし。
深く考えず、世界一可愛いざるそばを愛でることだけに集中して読むのが吉です。
ラストは麺類補完戦争(ソバルゲドン)を回避し、ざるそばと想いを通わせてハッピーエンド。

主人公はある夏の日、出前のざるそばを注文したら魔法少女が出前されてしまった青年。
普段は青春を放棄したお気楽男(彼女いない歴十九年)だが、作中では一番の常識人であるがために
苦労人ポジションとしてツッコミ役を一手に引き受けている。
ただ、根は熱血であり、勢いで発言や行動することもしばしばだったり。
好物はそば全般。趣味は甲子園観戦をしながらざるそばを食べること。

ヒロインはざるそば魔法少女、月見そば魔法少女、戦闘員な幼なじみ。
一番のお気に入りは八歳の時に父親によって体を麺類に改造された魔法少女、姫ノ宮ざるそば。
サラサラストレートの黒髪に、幼い顔つき、ほっそりした身体に似合わぬ豊かな胸を有する美少女で
スリーサイズは上から87/54/81。童顔と十五歳という年齢を考えるとロリ巨乳以外の何者でもない。
礼儀正しく素直で健気で献身的で謙虚で心優しく、加えて純粋無垢で純情な性格をしており
その一方で己がざるそばであるというコンプレックスから自分の体(魅力)に無頓着なところがある。

現時点(一巻)においての評価はC。
ここまで世界観が意味不明というか、感想に困る作品は滅多にないレベルである。
文章の勢いとスピード感も半端ないですし、とにかく細かいことは気にしたら負けの一言。
ぶっちゃけ、メインヒロインである姫ノ宮ざるそばの可愛らしさに萌えることが全ての作品かと。
というかざるそばマジかわいい。そりゃ主人公も根性出すよね。
まあ、その分残りのヒロイン二人の扱いが適当になっていた感はありますが…
本筋は大半が意味不明な内容ではあったものの、ラブコメとしては綺麗にまとまっていたかと。