彼女とフラグを立てる100の方法 輝待時(オーバーラップ文庫)
恋愛禁止を校則に掲げる高校を舞台にした、無敵モテ男の青春ラブコメディ。
変に余分な要素を付けずに、ド直球でラブコメをやりました! といった感じの話ですね。
主人公は「これはモテても仕方がない」ときちんと納得できるキャラ付けがされていますし
それゆえに、この手の作品にありがちなご都合主義展開もほとんど気にならずに済みます。
ラストは俺たちの恋はこれからだエンド。
主人公は三人の姉の教えによって作り上げられた無敵モテ男な少年。
容姿端麗、運動神経抜群、武術もでき、将棋も強いと多面的な高スペックの持ち主で
その上、素の性格とは別に、番長キャラや王子様キャラなど、様々なキャラを身につけている。
また、姉たちによる教育の結果、見る女性を勝手に分析して、どうしたら喜んでもらえるか考え
悲しんでいる女性を見過ごせないというフェミニストの権化ともいうべきクセが身体に染み込んでいる。
しかし本人の気質はあくまで誠実にして真面目であるため、女の子たちを振って悲しませることに耐えられず
転入後はボサボサヘアーに瓶底メガネ、だらしない制服、と地味な見た目へと生まれ変わった。
基本、女性に対しては無敵なのだが、ラッキースケベなどのえっちな状況には弱い。
ヒロインは生徒会長な長女、天才な次女、男勝りな三女、勝気な四女。
一番のお気に入りは紅葉高校始まって以来の桁外れの天才と言われている少女、天城一輪。
常に鉄火面な無表情で、喋り方もぶっきらぼう。天才であるがゆえに他人との間に壁を作ってしまう性格。
ただ、子供や妹には暖かな笑顔や優しさを見せ、認めた者に対しては結構積極的かる大胆であり
そして、心の底では学者や研究者ではなく、保母になりたいと願っているなど、根は普通の女の子。
趣味は将棋。あと、身体は小柄だが、胸は大きかったりする。
評価はC。
なんといっても主人公の突き抜けたモテ男的高性能っぷりが爽快で楽しかったです。
反面、ヒロインの四姉妹は一巻という短さでは魅力を出し切れなかった印象。
本筋に関しては、尖った部分こそないものの、話としては綺麗にまとまっていたかと。
まあ、黒幕の動機に理がありすぎて、その程度で目くじら立てるな、女の子いじめるな!
で、事の原因であるメインヒロインを無罪にするオチになったのはスッキリしないものがありましたが。
ただの言いがかりで断髪刑(ハートブレイク刈り)執行は明らかに非がありすぎるしなぁ。
あと、あとがきと本編を読んだ上で完結扱いにしていますが、実際続きは出ないんですかね?
一応ヒロインの問題は全部片付いてますし、後は恋の鞘当てを繰り広げるだけなわけですが…