俺のリアルとネトゲがラブコメに侵蝕され始めてヤバイ 藤谷ある(HJ文庫)
オンラインとリアルの両方で繰り広げられるドタバタラブコメ。
タイトル通りリアルでもネトゲの中でもモテモテになってしまった主人公を中心とした話です。
ただひたすらに主人公とヒロインがラブコメするだけ、それ以外は全て無駄な要素といわんばかり。
まあ一応謎解きというかミステリー的な部分もありますが、あんまり気になるほどではないので問題なし。
横道に逸れる心配がないので、個人的には好きなタイプの作品でした。
ラストは俺たちのゲームライフ&恋はこれからだ! エンド。
ヒロイン側はともかく、主人公は何一つ状況が変わっていないというか、投げっぱなしなのはどうなのか。
主人公はオタクで廃人レベルネトゲユーザー。しかもネトゲの中ではネカマだったりする。
なので当然のようにリアルではコミュ障でぼっち、しかも女性に対して興奮すると失神する病気持ち。
しかしそんな彼に好意を持つ女性は何気に多く、本人が気がついてないだけで明らかにリア充。
目立つことを嫌い、厄介事を忌避する事なかれ主義。
しかし意外に熱い部分もあり、ヒロインのピンチには後先考えず首を突っ込むことも。
容姿は並程度で、趣味にかけるお金は土日に喫茶店でバイトすることによって稼いでいる。
白ニーソ好き。
ヒロインは無口少女、異星人を主張する実妹、高校生人妻、金髪ツンデレお嬢様、ストーカーなクラスメイト。
高校生人妻の旦那(?)な僕っ子、廃人な喫茶店マスター。
一番のお気に入りは地声がアニメボイスなために無口を貫く黒髪少女、綾羽梓月。
ネトゲでは普通に喋るが、リアルではホワイトボードで意思疎通をしている。
何気に毒舌で、いつも相手を問わず率直に心を抉る台詞を発していたり。
意外にも意地っ張りなところもあり、儚げな外見とのギャップが凄かったりも。
重度のネット依存症で、食事も外食かネット注文任せ。
でも主人公のためなら外出もするし、意外に行動力がある。そこが可愛い。
評価はD。
ヒロインが皆可愛いこと以外は見るべきところがない、良くも悪くも中身が実にスカスカな作品です。
まあ、引きこもりのオタクがモテモテになるという、現実ではありえない話を楽しめればそれでOKみたいな。
一巻ずつかけてヒロインを一人ずつ攻略し、最後は大規模な事件を解決して一件落着。
と、流れこそ王道を行くものだったものの、シリアスパートが色々適当&唐突だったのが残念なところ。
最後の大事件の顛末も、「え、それでいいの?」って感じに滅茶苦茶あっさり片付けちゃってますし。
その辺のこともあってか、最初から最後までぐだぐだしてただけだなーという印象の作品でした。