ヴァルキリーワークス 逢空万太(GA文庫)
残念系駄目ヴァルキリーと肉食系草食獣な少年が織り成すアクション×ラブコメディ。
神々のミスで地上にバラまかれた「神威」の回収が物語の主目的ということで、戦闘描写の割合が多めですが
日常描写も同じくらいの量が割かれており、緩急のバランスが取れている作品ですね。
全体的にコミカルなノリが濃く、シリアス色が強くなるかと思われたバトルパートにしても
真面目なのは決着シーンくらいで、他はどこか間の抜けた描写ばかりと、肩の力を抜いて読むことができます。
ラブコメ面は、主人公が「皆大好き!」と言い切れるキャラなので、ハーレムエンドが狙えそうですが…?
主人公はひょんなことからヴァルキリーと共に神威の回収に勤しむことになった少年。
外見は中性的で言動も落ち着いており、誰に対しても物腰柔らかい。
しかしその実、四六時中すけべな事しか頭になく、学園でも女子に対してセクハラを繰り返したり
好意を抱いた相手には非常に積極的かつオープンな態度で接するため
学校では「肉食系草食獣」「草食系男子(終わらない発情期)」などといわれている。
が、本人はポジティブ思考かつマイペースで飄々とした性格なため、あまり気にしてはいない模様。
家では家事を一手に引き受けているため、家事万能で婿適正は高い。
ヒロインは駄ルキリー、馬頭戦乙女、剣デレ戦乙女、クラスメイトな戦乙女、バトルジャンキー戦乙女。
ヒロイン候補になりえる戦乙女がまだ数人未登場なので更なる増員の可能性は高い?
一番のお気に入りは豊満なバストを持つクラスメイトにして戦乙女でもある少女、鋒山科乃(オルトリンデ)
ほんわりとした糸目の笑顔を常に浮かべており、おっとりのほほんとした声音の持ち主。
普段は大らかで人当たりがよく、ノリのよい性格をしているが、割とドライな物言いをすることがあったり
目に余る主人公の言動に対しては関節技で応対したり、モノの教え方がスパルタであったり
また、意外にやきもち焼きであったりと、結構苛烈な内面を持っている。
現時点(四巻)においての評価はC。
軽快なボケツッコミを主体にした掛け合いがとにかく愉快でたまりません。
その核になっているのが、ラブコメでもバトルでもマイペースを崩さない、癖の強すぎる主人公なのですが…
個人的には十分アリな範囲のキャラだったので、そのブレない姿勢はむしろプラス要素。
彼に振り回されるヒロインたちも、不憫可愛くて応援したくなる娘ばかりですし。
本筋のほうは、いくつかシリアスに傾きそうな伏線が見え隠れしているようですが、さて。