新米社長のパーフェクトゲーム ツガワトモタカ(HJ文庫)
完全無欠の男が美少女たちと挑む、超巨大企業撃破エンタテイメント。
重要な資源として精霊(石油代わり?)というファンタジー要素が使われている現代風の世界が舞台です。
経済をメインに扱った作品ではありますが、数字重視の堅苦しさや小難しさはほとんどなく
バトルあり、駆け引きあり、ラブコメありのエンターテイメント性の高い作風に仕上がっています。
ラブコメ面は、絶対的メイン扱いのヒロインがいない+主人公がハーレム志向なので大いに期待したいところ。
主人公は世界を腐敗させる超巨大企業の打倒を目指す新米社長。
権謀術数をはじめとしたビジネスの才能は勿論、レギオンフレーム使いとしての能力も高く
また、度胸抜群で人たらしの才にも優れているなど、能力的には完全無欠。
普段は知的でクールな仮面を被っているが、その下には強い情熱が隠されており、根は意外にも体育会系気味。
女好き&女たらしであり、女性を困惑させたり煙に巻いたりを好む意地悪癖を持っている。
特定の女性に縛られたくない、という恋愛観から、平然とハーレムを作りたいと口に出来るタイプ。
なお「一番大切な人は?」と問われれば迷わず義妹のイブと答える程度にはシスコンだったりする。
ヒロインは幼馴染の姫君、工学の天才な義妹、才媛な元同僚、凄腕の巨乳傭兵、記憶力抜群な秘書。
一番のお気に入りは「雷撃の魔女」と同業者から恐れられる凄腕の傭兵、ミレーヌ・アントワーヌ。
戦場で命を救われたことを切欠に主人公に惚れ、現在に至る。
常にですわ口調で喋り、見た目も華奢な肢体の金髪巨乳美女なので、一見するとどこかのお嬢様に見えるが
レギオンフレーム使いとしては、主人公に及ばないまでも世界で有数の実力者。
人をからかうのが好きなくせに反撃や不意打ちに弱く、自分から色仕掛けをするくせに
途中で怖気づいて逃げ出たりと、派手な外見に反し、実は純情でメンタルが弱い。
現時点(三巻)においての評価はC。
ジャイアントキリングが最終目標なだけに、一戦一戦の勝利や成功に対する爽快感が高いのがいいですね。
主人公も、自信たっぷりの態度に見合った能力と精神力を持っており、それでいて嫌味がないので
応援のしがいがありますし、彼の脇を固めるヒロインたちも、一芸に秀でているというハッキリとした個性があり
同時に恋する乙女としての可愛らしさも兼ね備えているため、存在感は抜群。と、キャラ作りもバッチリ。
必要な設定や造語がスッと頭に入ってくる読みやすい文章も実に良い感じです。
ややご都合主義が過ぎるきらいはありますが、これは敵側が強大すぎるという点を考慮すれば許容範囲かと。