アーマードール・アライブ 幾谷正(講談社ラノベ文庫)
人類滅亡の瀬戸際な近未来を舞台にした、愛とAIが乱舞する巨大機甲活劇。
人型ロボットに搭乗しての、人類の存亡をかけたバトルアクションものですね。
主人公が物語開始時点で人類最高クラスの腕前の持ち主ということもあり
戦闘描写がスピーディーで躍動感があるのが良い感じです。
ラブコメ方面は、ヒロインが機械(人形知能)という点をどう扱い、展開していくのかに注目したいところ。
主人公はかつて「蛇遣い」と呼ばれた操縦士。
国土奪還作戦の英雄として死んだことにされており、現在は訓練学校の学生。
長い間戦場で生きてきたため、戦うことだけが生きがいみたいなところがあり
一般常識はほぼ皆無で、思ったことをそのまま口にするなど、対人能力も低め。
普段は感情をあまり表に出さず、無愛想かつ淡々とした態度をとることが多い。
しかし、決して無感情というわけではなく、人形知能を大事に思っていたり
意外に激情家なところもあったりする。
ヒロインは家事得意な人形知能、プライドの高い人形知能、ボクっ娘人形知能、人形偏愛者な優等生。
一巻の時点では特に際立ってお気に入りのヒロインはなし。
現時点(一巻)においての評価はC。
一応物語開始時点で巻き返しが開始されてはいるものの、人類側は結構詰んでる感が強く
その上、敵が意思のある存在ではなく、原因不明の謎現象というのが読んでいて爽快感を感じにくい。
日常パートも描写が少な目で閉塞感が強く、全体的な読み味も重いですし。
ディストピアな世界観や構成はしっかりと描かれているので、読み応えはあるんですけどね。
キャラに関しては、それぞれの抱える事情こそかなり重いものの、現実に負けない強さが
きちんと描写されており、存在感はバッチリなので、軽い感じの掛け合いをもっと増やしてほしいところ。
今後の展開は、未登場の人形知能たちを交えた戦闘と学園生活を平行していく感じ?