王道楽土の聖堂騎士団　　　不動准（一迅社文庫）



魔道鎧甲を纏って戦う神衛騎士を育成する学院を舞台にした、学園バトルアクションストーリー。
戦闘力を上昇させる鎧を纏い、異能バトル。と、おおまかな設定はよくある感じの作品ですね。
わかりやすい悪役を敵に配し、主人公たちがそれをクライマックスで打ち倒す。
という勧善懲悪型のストーリー構成も、単純ながらもわかりやすくて読みやすいですし。
とはいえ、ラキスケ描写が露骨に多いこともあり、良くも悪くも軽さが目立つ印象も。
ラブコメ的には、女の子だけの寮に男一人。しかも女の子たちは皆主人公に好意的と申し分なし。

主人公は入学早々、学院最強騎士を倒してしまった鎧無き騎士の少年。
戦いに臨んでは勇敢にして沈着だが、普段はスケベで軽薄、そして呑気でちょっとおバカな性格。
また、物怖じしない性分で、人に対し、良く言えば垣根が無く、悪く言えば遠慮が無いタイプだったりする。
が、憎めない悪戯っ子みたいな雰囲気を持っているため、相手に嫌われることはあまりない。

ヒロインは世間知らずな最強騎士、超ブラコンな異母妹、ストイックな侍気質幼馴染、癒し系爆乳同級生。
二巻にて、唯我独尊皇女とツンデレな男装公爵が参入。
一番のお気に入りは騎士というより文学少女な同級生、ユーナ・ラントベルン。
性格、顔立ち、プロポーション、どこをとってもふわんふわんな印象の少女。
戦いよりも料理や読書を愛しており、いつもにこやかでおっとりしている。
また、恋愛に関しても少々夢見がちで、異性が苦手ながらも王子様願望の持ち主。
しかし、一度怒らせると手がつけられない暴れっぷりを見せるバーサーカーな一面も。
なお、主要キャラの中では一番の爆乳（推定Ｈカップ）

現時点（二巻）においての評価はＣ。
変な捻りもなく、サクサクと話が進み、主人公パーティーの人間関係にも険悪な空気がなく
和気藹々としているので、中身はスカスカ気味ではあるものの、ストレスなく読み進めることが出来ます。
主人公が陽性の性格で、ヒロインたちも皆チョロ可愛いのでラブコメはニヤニヤできますし
本筋に関しても、胸糞悪い悪人を爽快に撃破！　な構成でスッキリした読後感を得られるのもグッド。
二巻にて、一巻で語られなかった世界観設定が披露され、物語に入り込みやすくなったのも嬉しいところ。
相容れぬであろう敵の存在も示唆されましたし、この調子で続刊して欲しいところですが…