テンプテーション・クラウン 雪野静(スーパーダッシュ文庫)
魅了の能力を得たがために、世界最強の異能力者である「王冠」の少女達に好かれることになった少年の物語。
ハーレムスキーにとってはある意味鬼門である、主人公の魅力外でのハーレムものですね。
そのせいか、どうしても素直に楽しめない部分もあるのですが…
主人公が誠実なのと、ヒロイン達の可愛さが上手く設定の理不尽さを中和してるかなと。
バトルもありますが、主人公はただの一般人のためどうも爽快感がないのが残念なところ。
主人公は突如魅惑の力を得て、世界最強の女性達に好かれる羽目になった高校生。
内向的、ネガティヴ思考、自分に自身がない、運動神経イマイチ、勉強も並以下、ヘタレ。
知的好奇心がなく世間に疎い、押しに弱く、やたら言い訳がましい。
…とおおよそ主人公らしくない設定ばかり、というか実際にいたら見てるだけでイライラするタイプ。
ただ、自分が正しいと思ったことには命がけで誠実なところもある。
とはいえ、正直あまり好きなタイプの主人公ではないので今後の成長に期待。
ヒロインはクールビューティーな生徒会長、少し高慢な大和撫子、小悪魔な破滅願望持ち少女、憧れの先輩。
この手の話には珍しく、異性の幼なじみが存在しているのに既に兄の婚約者だったりする。
一番のお気に入りは『英雄』の力を有する金髪碧眼の美少女、ルヴィ・アルスレイ。
最初に主人公の魅了能力に取り込まれたヒロインで、その戦闘力は世界最強クラス。
兵器扱いな人生を送ってきたため恋愛関係に疎く、友人の影響で突飛な行動をとることが多い。
字は綺麗なのだが、手先が不器用で料理は苦手。
普段はクールビューティーのそのものなのだが、主人公が絡むとヘッポコになる、だがそれがいい。
現時点(二巻)においての評価はD。
やはり魅了能力がどうにも引っかかってしまうのが難点ですね。
どんなにヒロインが可愛くても、ほぼ洗脳同然でこうなってるだけだしなぁと思ってしまう罠。
あと主人公本人の魅力もイマイチだし。
いずれあるであろう魅了能力の消失から本番でしょうか。