我が家のダンジョン 天羽伊吹清(電撃文庫)
大量のダンジョンが発生した世界を舞台にした、どたばた非日常系日常RPGコメディ。
自宅(二巻では学校)がダンジョン、という発想の勝利ですね。
ダンジョン攻略という非日常を日常の要素に組み入れることで、殺伐さが消えています。
しかも、主人公が変態&スケベなキャラなので、ライト系お色気描写がやたらと多く
そのおかげで、状況はピンチでもコミカルさが常に保たれており、読み味が実に軽い。
反面、その軟派さゆえに異性から好意を抱かれにくく、ラブコメ要素が皆無なのが困りどころなのですが。
主人公は引っ越し先の地下にできていたダンジョンを攻略する羽目になった高校生の少年。
芸能人レベルの外見を持っており、腕っ節も立つ。と、スペックだけならイケメンなのだが
息を吸うようにセクハラをする、ドが付く女好きでモンスターでもおかまいなし。
羞恥心が薄いためよく脱ぐ、性癖はM気味ながらSっ気もある、自分の欲望に正直。
など、とにかく性格が難がありすぎるため、残念イケメンでしかなかったりする。
ただ、お人よしな面や、妹を大切にする気持ちなど、一応主人公らしい気質も備えていたり。
ヒロインは火炎魔法が得意な妹、クール系眼鏡っ子同級生。
あと、魔王の娘なスフィンクス、押しに弱いスキュラ、リッチのお姉さんがサブポジションに。
一番のお気に入りは火炎魔法をツッコミに使う燃える美少女妹、日暮坂得藻。
元気一杯でお転婆、そしてツッコミ気質な性格。
変態な兄にいつも振り回されており、苦労してばかりだが兄妹仲は悪くない模様。
中学二年生にしては、バストサイズがDであったりと発育は良好。
現時点(二巻)においての評価はC。
主人公がボコられてオチがつく折檻コントは、基本的に自業自得が前提なので不快さを感じずにすみ
頻繁に出てくるセクハラネタに関しても、コメディ感が前面に押し出されており、生々しさがないので
コントの一部として自然にエロと笑いが両立しているのが楽しく、眼の保養になります。
ただ、可愛いヒロインが複数いるのにラブコメの気配がなさ過ぎるのが残念。
メインヒロインが実妹で、主人公のキャラが変態すぎるという点を考慮すると仕方なくはあるんですけどね。
本筋はラスボスっぽい敵が現れ、シリアスな雰囲気が漂ってきましたが、さて。