ソード・ドラゴン・ソード 夏緑(HJ文庫)
救世主としてドラゴンの少女たちを守るために戦う異世界バトルファンタジー。
滅亡の危機に瀕している世界を救う英雄として召喚される主人公、と王道の設定です。
それだけにシナリオの安定感はありますが、目新しさはほぼ皆無。
召喚された異世界は男が全滅しているため、主人公以外はうら若き女の子のみ。
とハーレムまったなし!な環境は素晴らしいのですが。
お約束の男を敵視する類のヒロインも今のところいないのでストレスも溜まりませんしね。
主人公は異世界に召喚され、戦いに身を投じることになった少年。
適応&理解力が結構高く、突然の異世界生活にもすぐに順応できてしまうほど。
元の世界ではクラスの超平凡ポジションにいたため、女子との交流がなく免疫がないのだが
色んな場面で機転が利き、気づかいもできるため、救世主であるという点を差し引いても
異世界の面々にはかなり好意的に思われている。
ヒロインはしっかり者の姫君、冷静沈着な参謀役、幼女な火力担当、家事担当のメイド長。
歌上手の姉、クールな妹の双子姉妹。他約千人の女の子がヒロイン候補として控えている模様。
一番のお気に入りはソーデアリア帝国の姫にして王族唯一の生き残り、ラーフィア。
生真面目な性格をしており、常に凛々しく姫としての威厳を保持しているしっかり者だが
それゆえに色々抱え込んでしまうタイプ。
素の性格は、気さくで上流階級特有の見下した感もなく、どこからどう見ても普通の女の子。
ちなみに、くすぐったがり+乗り物酔いしやすいという弱点がある。
現時点(一巻)においての評価はD。
世界観や方向性などの大筋はわかりやすくできてはいるものの
葛藤や悩みといった負の感情描写がかなりあっさりしているためキャラに感情移入がしにくく
また、説明調な台詞がやたらと多いためテンポも悪く感じます。
バッサリいえば、取捨選択ができていない、印象にまったく残らないタイプの作品ですね。
ゴールは明確に設置されていますし、素材そのものは悪くないと思うのですが……