真ハイスクールD×D 石踏一榮(富士見ファンタジア文庫)
悪魔に転生した少年がハーレム王を目指し奮闘する波乱万丈学園ラブコメバトルファンタジー。
一見すると肌色成分というか、イラストを中心にしたお色気要素ばかりに目を惹かれますが
その実、話の構成そのものは友情・努力・熱血・勝利と王道が揃った手堅い作りになっており
多数の可愛いヒロインたちとのラブコメもバッチリと、エンターテイメント性に優れた作品に仕上がっています。
ただ、そのせいで時折シリアスとコメディのバランスが悪くなっている部分もある印象ではありますが。
ラブコメ面でも現時点で八人(事実上九人)のヒロインにプロポーズ済みと、ハーレムエンド確定。
主人公は人間から悪魔に転生した、伝説の神器をその身に宿す少年。
単純一途で調子に乗りやすい性格ではあるものの、何事にも一生懸命取り組むひたむきさとまっすぐさを持つ。
また、相手が誰であってもありのまま受け入れ、分け隔てなく接することができたりと、懐が大きい。
適応力やバイタリティが異常に高く、どんなに酷い環境であってもすぐになじむことができ
成績は悪いものの頭は回るタイプで、特に咄嗟の発想力は常人のそれを斜め上に凌駕する。
自他共に認めるオープンスケベであり、特におっぱいが関わるととんでもない力を発揮することも。
しかしいざ据え膳を目の前にすると興奮のあまり鼻血を出してしまったりと、直接的なエロ耐性は低い。
女心はまるで理解できていないが、気は回る性質なので、無意識に女性をたらすこともしばしば。
ヒロインはご主人様なお姉さま、女王様なお姉さま、悪魔なシスター、毒舌クールな後輩、脳筋剣士。
天使な幼馴染、お嬢様不死鳥、真面目な元ワルキューレ、エロ猫又お姉さん、純朴な魔法使い。
お嬢様な吸血鬼、九尾の狐の母娘、ぽわぽわ歌姫。
一番のお気に入りは猫又からの転生悪魔な後輩、塔城小猫。
あまり感情を表に出さず、口数も少ないクールな少女だが、時折強烈な毒舌やツッコミを吐く。
年齢にそぐわぬ幼児体型であり、本人はそのこと(特に胸が小さいこと)を気にしているのだが
見た目の愛らしさは抜群であるため、学園ではマスコット的人気を集めている。
現時点(四巻+二十五巻)においての評価はB。
少々おっぱいネタがくどい感がありますが、そこに目を瞑ればバランスの取れた少年誌的良作品かと。
特に、多数いる主人公以外の男キャラの使い方が上手いなぁと思います。
この手のハーレム系の話では、男キャラが活躍しても「いいからヒロインだせよ」感が出てしまうものですが…
それぞれが親友・ライバル・師匠・教師などのポジションでいい味を出していて申し分なし。
同様に、ヒロインたちもそれぞれの個性がハッキリしており、いらない娘がいないのがいいですね。
主要キャラ全員に役割があって、その上で主人公がちゃんと主人公してる王道さは実に好みです。
本筋は地獄の盟主連合との戦いが遂に決着。次回からはレーティングゲームの大会二回戦が始まるようですが
強大な力を持つ異星からの侵略者が姿を現し、絶体絶命の危機がすぐそこに。