ゾディアック・ウィッチーズ 朱門優(富士見ファンタジア文庫)
星座の力を得た魔女たちが通う学園で巻き起こる、学園魔術バトルストーリー。
私の世代だと、星座をモチーフに使っている時点でどうしても某聖闘士漫画を思い浮かべてしまいます。
設定が結構凝っていますが、基本的にはよくある学園バトルファンタジーものの類ですね。
魔女になれるのは女の子のみということで、キャラ配置は華やかではあるものの
それに反して、背後に渦巻く旧家による陰謀や権力争いはかなりドロドロしている模様。
ラブコメ的には、女性上位環境なのがやや気になるところですが、それほど露骨ではない模様。
主人公は幼馴染の仇を取るために、魔女の使い魔になった少年。
万事においてやる気がなく、面倒くさがりな性格。
当然学園においては落ちこぼれに属しており、学年最下位を行ったり来たりの成績。
が、本人はいたってマイペースな性分であるため、そんな自分を恥じたりはしていない。
しかしそれらは表面的なことであり、実は魔女とも互角以上に渡り合えるほどの力と頭のキレを持っている。
ヒロインは誇り高いご主人様、怜悧な学級委員長、子供っぽいチビっ子同級生、純粋なオバカ娘。
一番のお気に入りは牡羊座の十二魔女、焔悠里。
小柄な体躯に感情のない瞳、整った顔立ちに淡白で抑揚のない口調と、冷淡な印象の少女。
が、印象に反して本人は学級委員長として皆に優しく平等。
そして、旧家のお嬢様であるにも関わらず偉ぶったところもないなど、実にできた人間だったりする。
また、何気にお茶目だったり発想が下ネタ方面に俗っぽかったりと意外な一面も。
現時点(二巻)においての評価はC。
最近廃れつつあった「普段はぐーたらで劣等生扱いだけど、実は強い主人公」がいいですね。
星座要素もあわせて、こういう厨二病臭い設定は大好物です。
舞台裏がやたらと胸糞悪いのが少々鼻につくところですが、今後は是非それらを吹き飛ばす展開を期待。
しかし魔女最高位が十二魔女ということは、重要女性キャラが十二人ということになるわけなので
何人がヒロイン化するのか気になるところ。まあ、数人はいつの間にか退場させられる可能性もありますが。