我が妹は吸血鬼である 小鹿野君則(電撃文庫)
吸血鬼を憎む兄と、吸血鬼になってしまった妹のドタバタ同居物語。
主人公が脳筋、妹である幾夜がオタクというアンバランスな組み合わせなため
コメディとシリアスのバランスが上手いこと取れている感じですね。
まあ、庶民的な吸血鬼の生活というネタは飽和状態気味なので新鮮味がないのが難ですが。
ラブコメ要素も現時点では皆無ですし、一味以上足りない印象の作品です。
主人公は吸血鬼討伐機関の一員として日々を生きる少年。
幼少時、吸血鬼に両親を殺され、妹を浚われた過去から吸血鬼を憎んでいる。
思春期を吸血鬼と戦うための訓練と実践に明け暮れており、そのため、生活力や甲斐性は皆無に等しい。
また、友達を作る、恋をするといった年頃の少年らしい経験もしておらず、かなり初心。
やたらと筋肉推しな思考をしており、服のセンスも筋肉基準とかなり壊滅的だったりする。
思い込みが激しく直情的な性格であり、嘘や隠し事ができないタイプ。
ヒロインはオタクな吸血鬼妹、クールで巨乳な妹分騎士。
二巻にてアイドル吸血鬼が登場。しかしゲストヒロイン扱いっぽい感じ。
二巻の時点では特に際立ってお気に入りのヒロインはなし。
現時点(二巻)においての評価はC。
全体的に筋道がきちんとまとまっているため、スッと読めますね。
シナリオもにもキャラにも理不尽さがほとんど見られないので引っ掛かりを覚えることもないですし。
ただ、この作品ならでは売りのがないというか、引き込まれる要素がないのがマイナス点でしょうか。
ヒロインにしても、メインヒロインは実妹で主人公は朴念仁。
他の女の子キャラは出番が少ない上にラブ要素皆無なため、キャラ萌えもしにくい。
二番手ヒロインであるはずの妹分騎士とか、ラキスケ要員でしかなく、何しに存在しているんだ扱いですし。