羅刹の銀河   藤原ゴンザレス(オーバーラップ文庫)



銀河の破滅を防ぐため、目指すは最高の頂! 転生スペースファンタジーストーリー。
大枠としては異世界(ゲーム世界)転生ものですね。転生先は冒頭で即死退場するモブ貴族。
当然主人公としては破滅回避のために動くことに、とはならないのが本作の特徴。
何故ならば、転生したのが死亡イベントが起きる直前というどうしようもないタイミングだったから。
タイトルに違わぬハードモードにもほどがあるスタートですが、それだけに絶体絶命の危機を乗り越えて
得ることができたご褒美と名声(+それに伴う責任や苦労)は最上級のもので…?
という、コミカルでテンポのよい勢い任せな成り上がり英雄譚が楽しめます。
ラブコメ面はメインヒロインのヴェロニカが嫁となるも、ハーレムOKなので愛人は増えていく模様。

主人公はスペースファンタジーRPG「羅刹の銀河」の冒頭で乗っていた宇宙船をエイリアンに襲撃され
即死するモブ貴族・レオに転生した結果、銀河一の英雄になってしまった少年。
色々考えているようで実際のところはゆるくて適当であり、ノリと勢いで生きているが
戦場では獰猛、そしてイザという時の肝の据わりようと爆発力は一級品。

ヒロインはお転婆な皇女、真面目な射手、ボーイッシュな侍娘、ケモ耳エンジニア。サブにTSな裏切者。
一番のお気に入りは接近戦ではクラス最強レベルの級友、メリッサ・館花。
鼻筋が通っていて唇が厚く、それでいてセクシー寄りではなく清潔感がある、やたら目力の強い顔の美少女。
時代遅れの侍の一族(田舎貴族)の生まれだが、母親が出産直後に父親の弟子と駆け落ちしており
そのせいで家族に冷遇され、男して育った。そのため普段の言動はがさつで男勝りではあるものの
内心では女としての自分を意識しており、ブスや地味子といった容姿を揶揄する言葉がコンプレックス。
それゆえに、自分を女として見てくれた主人公のことを好いている。

現時点(一巻)においての評価はC。
最初からクライマックスというより、最初こそがある意味で一番の魅せ場になっている作品。
生存すら絶望的な戦場で殿として獅子奮迅というだけでも大概なのに、出撃前に演説するわ
欲望塗れで実況しながら壮絶な戦いを繰り広げるわ、その映像が全宇宙に公開されているわと
もうこれ最終巻でやるべき展開だろって感じですからね。そりゃ視聴者の脳も焼いちゃいますわな。
主人公自身は生き延びるために必死だっただけなのですが…
まあ、半ば自暴自棄であったとしても、逃げずに立ち向かうことを選択できるのは英雄の資質十分なのですが。
勿論その後も波乱と苦労の連続なので、見返りを考慮しても羨ましさは皆無だったり。
本筋は嫁となった皇女・ヴェロニカに引っ張られる形で主人公は覇道を歩むことに。