貞操逆転世界のオタサーの王子様   道造(富士見ファンタジア文庫)



貞操逆転世界に転生したオタク男子と欲にまみれたオタク女子のアオハルラブコメストーリー。
大枠としては異世界転生ものですね。転生先は男女比1:20の貞操逆転世界と化している現代日本。
希少な男子は大多数がモテモテでチヤホヤされる存在、女子は性欲が強い肉食系ばかり。
そんな世界の中、元の世界で言う童貞男子が美少女化したような恋愛クソ雑魚女子が集まるオタクな部活。
そこに入部してきた、転生者であるがゆえに女子に偏見がない優しいオタクな男子。
……うん、これはもう確かにタイトル通りというか、オタサーの王子様以外の表現が浮かびませんね。
ラブコメ面はメインヒロインの高橋千尋と両片想い状態の主人公ですが、告白はまだ早いと思っている模様。
なお、一夫多妻制の世界観なので、他ヒロインにもまだまだチャンスはあると思われます。

主人公は貞操逆転世界に転生し「現代文化研究会」に入部したオタクな高校一年生の少年。
前世ではアラサー童貞のオタクで、強盗にナイフで腹を刺されたのが死因(トラウマになっている)。
高身長でプロレスラーのようなガッシリとした体格をしている(自衛のために身体を鍛えた結果)。
物腰穏やかで素直な性格だが、自己評価が低く引っ込み思案と前世からずっと陰キャ気質。
趣味はカードゲームと筋トレ。漫画・アニメ・ライトノベルも嗜んでいる。
反射神経が駄目なため、ドッジボールが大嫌い。努力が反映される筋トレや重量挙げは大好き。

ヒロインは手フェチな部長、鎖骨フェチな巨乳先輩、制服フェチなミックス先輩、尻フェチな長身貧乳先輩。
一番のお気に入りは「現代文化研究会」では広告担当である高校二年生、瀬川涼子。
黒髪三つ編みと、いかにも清楚な外見でありつつも胸が極端にデカい美少女。
物腰を含めて丁寧な性格をしており、義務感の強さから現代文化研究会では最後の良心となっている。
フェティシズムは鎖骨で、服を確かに着用しているのに鎖骨あたりが露出する際のデコルテがたまらない。
実は架空恋愛ゲームをやり込んでいるむっつりドスケベなため、ゲーム感覚で色恋を語ることも。

現時点(一巻)においての評価はC。
転生者な男子が主人公ということになっている本作ですが、話のメインとなっているのはそんな彼を取り巻く
童貞男子メンタルなヒロイン陣の視点、という群像劇風味な作風が中々に面白い読み味を出しています。
まあ、本作の大半の女性が人工授精で生まれていて、男性とは縁がない女性だらけという
数ある貞操逆転世界の中でも指折りレベルで男の希少度が凄いことになっている世界観ですからね。
それでも主人公を巡って醜い争いをしたり、欲望のままに動くのではなく、彼をコミュニティの一員として
ちゃんと受け入れようとするヒロインズは実に立派。ワンチャン狙いや妄想するくらいはご愛嬌の範囲でしょう。
反面、主人公のほうはというと、転生者であるとはいえ前世の感覚を持ち越しすぎな感がありますが…
これについては、彼が弁えた言動をするとヒロインたちがやることなくなってしまうので仕方ない。
本筋は現代文化研究会に入部し、楽しく青春を過ごす主人公とヒロインたちですが、さて。