誰もが羨む隣のクール美少女、実は脳内ピンクすぎる   オーミヤビ(富士見ファンタジア文庫)



脳内ピンクな美少女とのラブコメストーリー。
大枠としては学園青春ラブコメですね。特徴は主人公が相手の心の内を聞くことができるテレパシストという点。
こういう設定の場合、ヒロインの外面と内面に大きな差異、例えばいつもツンツンしているけど実はデレデレ。
無表情で何を考えているか分からないクールビューティーだけど、実は顔に出ないだけで感情豊か。
みたいなギャップを主人公だけが知ることができるという特別感にニヤニヤでき、実際に本作でも
後者パターンであるメインヒロインの神楽莉央の裏表っぷりをこれでもかと楽しむことができます。
まあ、彼女の場合は感情豊かであると同時に脳内ピンクが過ぎるため、イロモノ感が凄いのですが。
ラブコメ面は今のところ進展なし。フラグが立っているヒロインはいるようですが…

主人公は完璧クール美少女の神楽莉央の隣の席に座るテレパシストな高校一年生の少年。
隣の席であるがゆえに彼女のピンクな妄想に日々振り回されている。
目立たず生きることを信条としており、学校では毒にも薬にもならないキャラで過ごしているが
他人の心を読めるがゆえに、心の嘆きを見過ごすことができない。
一人暮らし(家事は苦手)をしている貧乏学生であるため、昼は一律百円の菓子パンを食べている。

ヒロインはクールな優等生、明朗快活なスポーツ娘。サブに小悪魔な幼馴染。
一番のお気に入りは主人公に密かに好意を寄せているがバレバレなクラスメイト、沢里まひる。
スポーティーで笑顔がトレードマークなおさげの巨乳美少女。
第一学年を代表する三大美少女の一人に数えられており、通称は「清純ピュアガール」。
明るく誰とでも仲良くなれる社交的な性格で、クラスでは中心人物的立ち位置にいる。バスケ部所属。
中二の頃から毎日自分で弁当を作っていたりと女子力が高い、と思わせて実は自覚なきメシマズ。
拗れまくった友情を寄せてくる親友がいるが、当人はその激重感情には気づいてはいない。

現時点(一巻)においての評価はC。
メインヒロインである神楽莉央のキャラがインパクト強すぎな作品。
授業中に最悪な連想をしたり、朝からエロ小説(エグめ)を読みふけっている美少女とか癖ありすぎである。
彼女の存在感がありすぎて、主人公がテレパシストという設定が二の次になっている感。
というか、肝心のテレパシーがオンオフの切り替えができない常時発動型なのにもかかわらず
調子の良し悪しで思考を拾ったり拾わなかったりというのはご都合主義が強すぎる気が…
そのくせトラブル解決に活用するシチュエーションでは必ず発動していますし。
四六時中発動していては精神が病んでしまうから仕方なくはあるのですが。重めの背景もあるようですし。
本筋は偶然とお節介が絡み合い、神楽莉央との距離が近づいてしまった主人公ですが、さて。