クラス転移したら、なぜか引きこもりの俺まで異世界に連れてかれたんだが
しんこせい(オーバーラップ文庫)
最強ギフトでクラスメイトを救う、引きこもりの爽快無双ファンタジーストーリー。
大枠としては異世界召喚(クラス単位)ものですね。ただし、召喚時にクラスにおらず、自宅で引きこもりをしていた
主人公は位置関係の都合で他のクラスメイト達とは別の場所からのスタートになっています。
まあ、付与されたギフトが自宅のような空間を自在に呼び出せる+バグっている成長率というチートなので
序盤から然程苦労はしませんし、スムーズに話が進んでいくのでストレス要素は少なく読みやすいです。
対照的に、クラスメイトたちは苦労している人間が多いですが、召喚国がクズだからこれは仕方ない。
もっと言えば、仲間の中心である勇者からして能力はともかく人格的にダメですし…
ラブコメ面は主人公に想いを寄せるメインヒロインの有栖川未玖と合流し、二人きりの生活に。
主人公は自宅にいたはずなのにクラス転移に巻き込まれてしまった高校一年生の少年。
マイペースで達観した性格の自由人で、引きこもりをしていた理由も競争社会に疲れたからでしかない。
コミュ障の陰キャを自認しており、集団行動が苦手。高校で仲が良いと言えるのはクラスメイトの有栖川未玖のみ。
モットーは「優しくしてくれた人には優しく」で、受けた恩には報いるタイプ。
ヒロインは聖女な級友。
一番のお気に入りは主人公以外のクラスメイトたちとともに異世界に勇者として召喚された級友、有栖川未玖。
くりくりとした大きな黒目に、腰のあたりまで伸ばしたキューティクルの行き渡った黒髪の美少女。
父親に似た頭脳と、母親譲りの美貌を受け継いだおかげで召喚前は何不自由ない学生生活を送っていた。
聡明で芯の強い性格をしており、人を見る目がある。
誰よりも自由で自然体な主人公に興味を持ち、接し続けていくうちに恋心を抱くようになった。
現時点(二巻)においての評価はC。
引きこもりという設定から、陰キャで行動力がなく、切欠があるまでうじうじしている系なのかなと思いきや
こうと決めたら目標に向かってアクティブな主人公に驚きました。マイペースで自由人なだけですねこの男…
読んでいるほうからすれば、これくらいのバイタリティがあったほうが痛快ではあるので問題はありませんが。
それに加えてチート持ちでもあるのでフラストレーションが溜まるような展開にもなりませんし。
反面、物語としての起伏に欠ける感がありますが、そっちはクラスメイトサイドが受け持つという構成なのでしょう。
本筋は見事にダンジョンを攻略し、更に気になっていた女の子を救うことに成功。
そして王国を脱出することを決意するも、今後関わることになりそうな周辺の勢力も動きを見せ始め…?