お嬢様頭脳戦 細波小路(GA文庫)
100億円か、お嬢様と一緒に没落か!? 超痛快人生逆転ゲーム物語。
大枠としては頭脳バトルものですね。舞台がお嬢様学校であり、お嬢様限定戦であることが特徴。
ただし勝敗次第で各自の親が経営する会社の株価にも影響が出る、すなわち存亡さえ左右されることがあるなど
内実はまったく穏やかではなく、結構ヘビーというか、ガチで人生がかかっているため緊迫感があります。
なお、本作はお嬢様限定戦であるため、庶民の男である主人公は基本的に主役としてゲームで戦うことはなく
表裏におけるサポートや参謀として動くことがメインとなっていますが、その分バディ感は強くなっている印象。
ラブコメ面は今のところ進展なし。
主人公はお嬢様学園で秘密裏に行われる巨額をかけた頭脳ゲーム「アクォード」で全戦全敗を喫する最弱お嬢様
姫条晴音に見いだされ、100億で最強執事として雇われた自称・何でも屋な高校生の少年。
実はアクォード世界ランカーであり、最後のゲームで敗北を喫するまでは「連戦連勝」という綽名で呼ばれていた。
その才覚は巨万の富に値し、手先が器用で、情報にも敏い、勉強も運動もできるがメンタルは一般人。
優しくしてくれる人を邪険に扱えない、困っている人を見捨てられないお人好しな性格。
ギャンブルは嫌いだが勝てる勝負は大好物。
ヒロインは最弱お嬢様。サブにギャル風お嬢様、お調子者なお嬢様。
一番のお気に入りは小売り大手の会社「いろはにG」の次期社長な令嬢、井上加奈。
ザ・お嬢様といわんばかりの金髪縦ロールが特徴的な巨乳美少女。
外見だけではなく、ですわ口調であったり「おーほっほっほ」と笑ったりと中身もテンプレお嬢様の化身。
尊大で自信家、調子に乗りやすく乗せられやすい性格でおバカだが根は善人。
現時点(一巻)においての評価はC。
頭脳ゲームものというと、作中に登場するゲームの大半がオリジナルであるがゆえにルールが複雑なことが多く
そのため、バトル以前に内容を理解するのに苦労することが珍しくない、ということが多々ありますが
本作は元がシンプルなゲームをスケールアップさせていることが多いのでわかりやすいのがグッド
キャラに関しては、ゲームの才覚は最強クラスなのに物語開始時点では心が折れており、弱気気味な主人公と
連戦連敗の最弱でありながらも勝利を諦めない光属性のメインヒロイン・晴音のコンビが素敵。
客観的には晴音が主人公に頼り切りなのに、精神的に引っ張っているのは彼女のほうというのが面白い。
本筋は大一番のアクォードに勝利し、姫条HDの倒産を回避することに成功した主人公&晴音。
しかしその裏で、かつて主人公を負かした存在が復活した彼に目をつけて…?