学園の三大美少女様を昔助けたのが俺だとバレた。
それから彼女達の様子がおかしくなった
   楓原こうた(GA文庫)



助けた三大美少女様に正体バレした結果好かれ始める学園ハーレムラブコメストーリー。
大枠としては学園ラブコメものですね。現代日本が舞台でファンタジー要素は一切ありません。
主人公が学園の三大美少女全員を昔助けたことがあるというのはある意味ファンタジーではありますが…
しかもそのどれもが命の危機レベルですしね。とにかく主人公の運命力が半端ない。
まあ、彼がいなければヒロインたちが悲惨なことになっていたのは間違いないところではありますし
彼女たちを助ける際に身体を張りまくっているのも確かなので「私のヒーロー」評価は当然ではあるのですが。
ラブコメ面は三大美少女(あと後輩にも)に好意を寄せられている主人公ですが、さて。

主人公はある日、過去助けた女の子たちに自分が命の恩人であることがバレてしまった高校二年生の少年。
幼い頃、ヒーローに憧れて人助けをよくしていたが、自身ではそれを黒歴史認定している。
容姿はどちらかというと整っているほう、テストの成績は常に学園トップ、帰宅部だが運動神経も良く
運動部よりも体育祭で活躍できるほど、クラスの男子達からの人望も厚く、更に料理上手とかなりハイスペック。
普段はおちゃらけているが、性根はお人よしかつ正義感の強い性格で、笑っている顔のほうが好きだからと
己の身を顧みず、困っている人や泣いている人を見捨てられずに動いてしまうところがある。

ヒロインは天真爛漫な幼馴染、現役モデルの同級生、お嬢様な生徒会長。サブに控えめな後輩なども。
一番のお気に入りは三大美少女の一人にして主人公の通う高校の生徒会長、軽井沢詩織。
艶やかなミスリルのようなストレートヘアに加え、端麗で美しい容姿の、お淑やかな雰囲気の美少女。
誰もが知っている大手化粧品メーカーの社長令嬢で、才色兼備という言葉を体現している。
誰にでも優しい性格で、他人の気持ちを察する能力が高く、それに加えて誰かを優しく受け入れる包容力もあり
普段見せている凛々しく大人びた態度もあって学校では男女問わず人望が厚い。
その一方で、お淑やかな雰囲気とは裏腹にお茶目な一面も持っている。
昔は父親から常に上を求められていたがゆえに、完璧であろうと心掛けて生きていたが
主人公に助けられ、諭されたことで、完璧を求めるのは自分が笑うためと生き方が変わった。

現時点(一巻)においての評価はC。
暴走していた過去の自分を黒歴史として恥じながらも、根底にあるヒーロー気質は変わらない。
他者の窮地に迷わず行動ができる主人公が好印象。確かにこれは惚れちゃうわな、と納得の一言。
そんな彼を取り巻くヒロインたちは、助けてもらった恩を片時も忘れず、ずっと想いを募らせていて…
と、良く言えば一途、悪く言えば重い恋慕が共通していますが、ヤンデレとまではいかないので無問題。
大好きな私のヒーロー! と恋する乙女らしい可愛らしさを見せまくる彼女たちに萌えるべし。
本筋は三大美少女全員のヒーローであることが判明した主人公の周囲は一気に華やかに。