バズった?最強種だらけのクリア不可能ダンジョンを配信?自宅なんだけど?
相野仁(ダッシュエックス文庫)
自宅ではじめる仲間たちとの超難関ダンジョン配信物語。
大枠としてはダンジョンが存在するようになった現代地球を舞台にしたダンジョン攻略&配信ものですね。
この手の設定の話は主人公の自宅のどこか(庭とか押し入れの中とか)に特殊なダンジョンの入り口ができて
自覚無自覚を問わず、その秘匿性を利用して自分だけが鍛えまくり稼ぎまくり、というのがお約束ですが
本作の主人公の場合はダンジョンの中に住んでいる、つまりは自宅がダンジョンという特異さが目を惹きます。
しかもそのダンジョンは世界最難関ダンジョン。当然そこに住み続けていた彼の強さも推して知るべし。
まあ、彼は一巻時点では全然戦わない(仲間無双ばかり)のでどの程度の強さなのかは不明なのですが。
ラブコメ面は今のところ進展なし。仲間の女モンスターたちは主人公を偏愛しているようですし
学校でも好意を持っている様子の女の子がいるようですが…
主人公は学校の同級生からダンジョンを探索しながら撮影をして配信できる専用アプリ「ダンジョンチューブ」の
存在を知らされ、家にいる仲間たちとそのアプリを試してみることにした高校生の少年。
見た目は普通だが、人外の猛者たちと暮らしてきた結果、気付かないうちに人類最強になってしまっている。
世間知らずだが温厚な性格をしており、戦いは好まない。
コミュ障で陰キャを自認しているが、大金に動じなかったり、激強なモンスター同士が険悪になった時に
仲裁を平然と行ったりと、良く言えば器が大きく、悪く言えば鈍感。
ダンジョンから発生するモンスターたちの中で、人と共生できる種とは共生するという考えを持っている。
ヒロインは面倒見の良い邪神、お淑やかな妖精女神、ゆるふわな同級生。
サブ(昇格候補)に人気探索者やギャルな級友なども。
一番のお気に入りは男子から大人気な主人公のクラスメイト、甲斐谷さん(下の名前はリン?)。
甘くて可愛いルックスと、はちきれそうなボリュームのボディを持つ美少女。
人当たりが良く、天然気味というかマイペースな性格で、常にゆるふわな雰囲気を纏っている。
何故か主人公にお菓子を差し出すことが多い。
現時点(一巻)においての評価はC。
自分の強さと特異性を全く理解していない主人公が表舞台に立ったことで一躍有名人に!
という構成自体は珍しくないですが、この作品の「ダンジョンが自宅」という独自要素がテンプレ感を薄め
更に、彼の家族兼仲間であるモンスターたちの個性豊かな存在感が話に賑やかさを加えている印象。
とってつけたようなシリアス展開や重い設定もなく、主人公はひたすらマイペースなのでスラスラ読めますしね。
行間が空きまくりなのでそもそもの文字数が少ないというのもありますが…