必中のダンジョン探索   スクイッド(HJ文庫)



安全最速の飛び道具無双な爆速レベルアップ英雄譚。
大枠としてはダンジョンができた現代日本を舞台にしたダンジョン攻略ものですね。
不遇職だった主人公が革命的な気付きを切欠に、チート攻略法を生み出して大活躍&成り上がり!
というお約束の構成になっています。特徴としては、主人公の主武器が弓であることでしょうか。
絵的に映えるのは確かに剣や刀のほうなのですが、リアルに考えると飛び道具のほうが便利ですわな。
アウトレンジから一方的に攻撃できる、という飛び道具の特性は生死が関わる戦いでは明らかなメリットですし。
まあ、本作主人公の「ボス部屋の外から、壁を貫通する必中矢を撃ち続ける」は流石にチートすぎですが。
ラブコメ面は今のところ進展なし。

主人公はある日、不可視の矢を作る地味スキル「魔法矢」に「必中」のレアスキルを組み合わせる
禁断の秘技を発見した、不遇職である弓使いな十九歳の青年探索者。
最低ランクであるFランクのダンジョン内で出くわしたり一時的に一緒になる初心者パーティーに
注意事項などを教えていたりしていたことから「案内役」のあだ名で呼ばれている。
面倒見がよく、お人好しな性格で、諦めの悪い努力家。

ヒロインは気さくな配信者、明朗快活なJK探索者、気弱なJK探索者、マイペースなJK探索者。
二巻の時点では特に際立ってお気に入りのヒロインはなし。

現時点(二巻)においての評価はC。
配信動画、不遇職の覚醒、ステータスの可視化、爆速レベルアップによるインフレ成長、スタンピート鎮圧。
と、現代ダンジョンもののテンプレ要素は一通り網羅している感じの作品ですね。
ただ、ステータスという数字があるがゆえに、強くなる過程に作業感が出ているのが難点でしょうか。
一応創意工夫自体はあるのですが、ここで主武器が弓という設定が足を引っ張っているというか…
剣や刀という近接武器に比べると、飛び道具でペチペチやるのはどうしてもメリハリに欠けるわけで。
いやまあ命がかかっているのだから間違いなく正しくはあるのですが、これはラノベなので…
主人公自身は好青年だし、彼が報われること自体はなんの問題もないのですけども。
あと、気になるのは台詞の語尾に「!」や「?!」が多すぎる点。皆勢いよく喋り過ぎでは…?
本筋は誘拐され悪魔に憑依されたJKを助けることに成功した主人公。そんな彼に企業からのスカウトが…?