エロゲの伯爵令嬢を奉仕メイド堕ちさせる悪役御曹司に
転生した俺はざまぁを回避する
            東夷(富士見ファンタジア文庫)



ヒロインたちが悪役御曹司を放っておかないハーレムファンタジーストーリー。
大枠としては異世界(ゲーム世界)転生ものですね。転生先はお約束の最後に殺されてしまう悪役御曹司。
ただ、元ネタがエロゲ、そして彼は原作メインヒロインであるエリーゼを寝取るポジションであるため
性格を除いたあらゆる点でスペックが高く、その上で中の人が変わって唯一の欠点すら改善されるわけだから
そりゃ原作ブレイク発生も当然であり、異性からモテモテになるのもまったくおかしな話ではないわけで…
主人公的には死亡フラグを回避したいだけなのに、やることなすことすべてが裏目に出るというか
勘違いが積み重なってしまい、一番近寄りたくないエリーゼの好感度が上がりまくるのが愉快。
ラブコメ面は元人妻を抱き、聖女と皇女、実妹にも好かれまくりとモテモテ状態の主人公ですが、さて。

主人公はエロゲ「成り上がり勇者の学院ハーレム無双」における悪役御曹司に転生してしまった社畜。
保身第一の思考をしているが、基本的に思慮が浅いため、やることなすこと裏目に出がちな上
世界の修正力なのか、心情が勝手に傲岸不遜な言葉に変換されてしまう。
前世ではアラサー童貞だったがゆえに、異性への対応は不慣れ。

ヒロインはドスケベ聖女、乳母メイド、超ブラコンな実妹、能天気な虎獣人。
一巻の時点では特に際立ってお気に入りのヒロインはなし。

現時点(一巻)においての評価はC。
元ネタがエロゲなだけあって、登場するヒロインたちはエロいことに積極的な娘ばかり。
当然、そうなると作中ではお色気シーン(性行為あり)が多くなってくるわけで…
まあ、ヒロインたちがチョロいだけと言えばそれまでなんですが、好意を向けられる主人公自身が
高スペック+善性の性格、更には実績をガンガン積んでいく英雄道一直線と超がつく優良物件だから無問題。
その割を食うように落ちぶれる一方の原作主人公(本来の勇者)はご愁傷さまの一言ですが
コイツはコイツで問題が多いので、結果としてざまぁされまくっても良心が痛むことはないのですが。
本筋は魔王の一柱を撃破し、死亡フラグのひとつを叩き折ることに成功した主人公。
しかしヤンデレな父親や魔族因子を埋め込まれたゲーム主人公の存在もあり、未だ安心はできなさそうで…?