異世界帰りの勇者先生の無双譚 次佐駆人(オーバーラップ文庫)
異世界で最強だった勇者が裏の世界でも勇名を馳せる、爽快無双ファンタジーストーリー。
大枠としては異世界召喚アフターものですね。魔王と相打ちになった後、手にいれた勇者の力はそのままに
召喚前の元の世界に戻されていた主人公が、モンスター、宇宙犯罪者、謎の犯罪者集団等々
実は裏で危険なファンタジー要素満載だった元の世界で圧倒的無双の活躍を繰り広げる話になっています。
しかし、毎度毎度実力を見せたヒロインたちに「異世界帰りの勇者」を信じてもらえない主人公が不憫…
異能剣士、宇宙人判事、秘密機関のエージェント、魔法少女と、自分たちも大概非現実的な肩書き持ちなのに。
ラブコメ面は今のところ進展なし。まあヒロインの大半は学生で主人公は教師ですしね。
主人公は社会人になる直前で召喚された異世界で、十年以上勇者として戦い続け
最後は魔王と相打ちになるも、手にした最強の勇者の力はそのままに、召喚前の現代に戻されていた青年。
戻ってきた元の世界では新任教師として女子校に勤める傍らで、「裏の世界」で戦う生徒を手助けすることに。
一見すると良く言えば温厚そう、悪く言えば頼りなさげだが、勇者時代の経験もあり、度胸と落ち着きはある。
普段は面倒見のいい良識ある教師として過ごしているが、敵と認識した相手には容赦がない。
異世界では勇者として軍議に出たり貴族と腹の探り合いをしていたため、暗闘もできる。
学生時代、そして異世界時代のどちらでも女性に全く縁がなかったため、女性との交流には不慣れ。
ヒロインは真面目な剣士、クールな宇宙人、明朗快活なエージェント、プライドが高いお嬢様、メスガキ魔法少女。
サブに妖艶な学年副主任や朗らかな同期教師なども。
一番のお気に入りは普通の女子高生であると同時に「裏の世界」で刀を振るう剣士、青奥寺美園。
長い黒髪を腰のあたりまで垂らした、胸が大き目な美少女。
真面目な性格で品行方正だが、恋愛話や下ネタには弱く、その手の話を振られるとフリーズすることがよくある。
子供の頃から互いに張り合っている九神世海が相手だと感情を表にしがちなところも。
現時点(一巻)においての評価はC。
この作品の地球、いくらなんでも悪事を働く存在のごった煮すぎではなかろうか。
よく今まで無事に平和を維持できていたものである。それだけ正義側も頑張っているということなのでしょうが。
キャラに関しては、十年間も勇者をやっていただけあって、精神性も実力も成熟している主人公が素敵。
大人として、教師として、そして勇者として庇護すべき者たちを助ける彼の姿は安定&安心感抜群。
そりゃヒロイン視点では素性が怪しすぎるとはいえ、慕われて当然ですよね。
本筋は生徒たちを助けたことで、裏の世界に関わりを持っていく主人公ですが、さて。