ラスボス討伐後に始める二周目冒険者ライフ 朱月十話(富士見ファンタジア文庫)
初心者の皮をかぶった最強の冒険者がはじまりの街でモテまくる異世界ハーレムファンタジーストーリー。
大枠としては強くてニューゲームものですね。レベル1からという文字通り一からの再スタートではあるものの
経験や技術、身体能力は引き継いでいるので序盤から普通に無双、更にレベル1であるがゆえに伸びしろ抜群。
しかも盗賊から賢者になったことで新たな力も収得可能と気持ちの良い強者っぷりが楽しめます。
元盗賊であるがゆえに生み出された主人公ならではの魔法というオリジナリティもユニークでグッド。
ラブコメ面は多方面に自覚なくフラグを立てていそうな主人公ですが、さて。
主人公は世界を滅ぼす伝説の魔竜を討伐することに成功するも、命を落としてしまった冒険者の青年。
その後、女神の祝福を受けて生き返り、レベル1に戻ってはじまりの街で二周目の冒険者ライフをスタート。
真面目で誠実な性格をしており、自分のことよりも他者を優先するタイプ。観察眼に優れている。
魔竜討伐パーティに加わるまでは盗賊ギルドに所属していたという経歴持ちだが、色恋には紳士的。
ヒロインは勝気な剣士、天然気味な盾役、実験好きな薬師、ボクっ娘女神。
他にも元仲間(天騎士、大神官、自動人形の三名)など、昇格候補は複数いる模様。
一番のお気に入りは新米冒険者リスティのパーティーの一員を務める十四歳の薬師、ナナセ。
帽子を被った、ライトパープル色の髪の小柄な美少女。
普段は微妙そうな効果の薬ばかり作っているが、戦闘時は意外な活躍を見せる。
クールなように見えてとても調子に乗りやすい性格。胸が小さいことを気にしている。高所恐怖症。
薬を作ることが大好きで、実験の話になるとそれ以外見えなくなるところがある。
現時点(二巻)においての評価はC。
若返った上、盗賊から賢者という正反対の職業に転職してレベル1となってはじまりの街から再スタート。
この前提条件があるがゆえに気づかれませんが、主人公はガチで世界を救った英雄の一人なわけで。
そりゃレベル1だろうとも強いですわな。これぞ強くてニューゲームのお手本といった感じで読み味は実に痛快。
そんな彼を慕うヒロインたちはあからさまに訳ありですが、人格自体は良い娘揃いなので無問題。
主人公がいればどんな厄介事が降りかかろうともどうにでもなるという安心感がありますしね。
本筋は魔に堕ちた元仲間を救うことに成功し、次なる冒険へ。