恋愛相談役の親友♀に、告白されたことを伝えたら 紫ユウ(角川スニーカー文庫)
恋の相談役が蚊帳の外とは限らない!? 義妹×幼馴染×親友♀の恋愛レースストーリー。
親友にして恋愛相談役である女友達をメインヒロインに据えた学園ラブコメですね。
親友♀も物語開始時点で主人公ラブ勢であるため、読者視点だと主人公の空気読めなさがヤバイですが
まあ、彼には恋愛に後ろ向きになった事情が事情(母も父も色恋を理由にして身勝手に出奔した)ですからね。
それに、彼がそういうキャラだからこそ話が拗れて面白くなっている部分があるので…
あと、設定的にドロドロな展開になりそうに見えて、まったくそんなことはなさそうなのもグッド。
ラブコメ面は現状主人公の心情としてはメインヒロインの真優が一歩リードといったところですが、さて。
主人公は離婚した両親のようになりたくないという思いから、恋に奥手な高校生の少年。
ある日、義妹・ゆいなと幼馴染・梓に告白され、親友にしてクラスのご意見番・真優に恋愛相談することに。
真面目な性格で、不器用だが何事にも真剣に取り組む正直者。嘘が苦手で、頭が固い側面があるが
間違いを認めてすぐに変えようと努力しようとする素直なところも持ち合わせている。
平和で、平穏で、普通の生活が何よりも大事で、嫌いな言葉は「青天の霹靂」。
両親のダメ人間さを見てきたがゆえに「絶対に両親のようにはならない。誠実に生きて恩返しをするんだ」
というポリシーを持っており、支えてくれた人を幸せにしたいと思い、そのために自分を高め続けている。
自身の色恋については堅物で、一生添い遂げる覚悟がないと付き合うべきではないという考え方。
ヒロインは相談役な親友、小悪魔系義妹、世話焼きな幼馴染。サブにクールな後輩、魅惑のお姉さん。
一番のお気に入りは優しい雰囲気と包容力からクラスみんなの相談役的ポジションな親友、白中真優。
周りからは「白中と話すとスッキリする」とか「真優ママ」などと言われている。
心優しい性格で包容力があり、しっかり者だが、やや自己評価が引く、たまに抜けているところがある。
小さい頃にプールで遊んでいたら溺れかけたことがあり、そのせいで泳ぐのが苦手、というよりも全く駄目。
親友としてのスタンスを崩さないようにしているが、実は小学四年生の頃から主人公のことが好き。
現時点(二巻)においての評価はC。
自分の恋心を隠して好きな人のために頑張る親友♀こと真優が健気可愛い。
いやまあ自重しきれずに恋愛相談を悪用(?)したりもしていますが、それはそれで。
恋愛相談という形式が活きている彼女の主観パート(割合多め)もニヤニヤできて素晴らしいですし。
義妹・ゆいなと幼馴染・梓も愛情こそ重いも良い娘なので、最後は一人しか選ばれないのが今から辛い…
一方、そんな彼女たちに好かれているという羨まけしからんポジションの主人公ですが
ヒロイン間でフラフラしているだけではないとわかる、好感を抱ける誠実さの持ち主なのが良かったです。
本筋は主人公との関係を進めるため、一歩踏み出したヒロインたち、次巻は夏休み編。