どんなことでも褒めてくれて、過保護で溺愛してくる大魔法使い様
                                              初美陽一(富士見ファンタジア文庫)



弟子が可愛すぎて過保護な大魔法使いにニヤニヤ必至の溺愛ファンタジーストーリー。
大枠としては師弟ものですね。主人公が教わる側であり、師匠が年上のお姉さんキャラということで
おねショタ要素もあります。というかこっちのほうがメインと言っても過言ではないかもしれません。
お姉さんの溺愛に翻弄されつつも、なんだかんだで好意を受け入れる少年という構図は正におねショタの王道。
勿論、師弟ものである以上、修行はしっかりと行われますし、バトル展開も盛りだくさんなのですが。
ラブコメ面は関わる女性たちから好意を集めまくる主人公ですが、さて。

主人公は魔法嫌いながら、世界一の大魔法使いの初めての弟子になった少年。
魔法によって故郷や大切な人たちを奪われたがゆえに、魔法が大嫌いで
だからこそ、魔法で不幸になる人を見捨てることができない。
純朴で単純な性格をしており、決めたことに一途な向上心旺盛の努力家。特技は料理。

ヒロインは甘々な大魔法使い、ポンコツな女王、凛々しき学院主席。
一巻の時点では特に際立ってお気に入りのヒロインはなし。

現時点(一巻)においての評価はC。
主人公やメインヒロインのレイミアの背景をはじめとして、シリアス色が濃い設定が多いため
作風もそうなるのかなと思いきや、予想に反しドタバタな日常描写、すなわちコミカル色が強めです。
そもそも主要キャラの大半が良くも悪くもぶっ飛んでいて、落ち着きがないですからね…
いやまあタイトルの時点でわかっていたことではあるのですが。レイミア一人でもうお腹いっぱいですし。
そんな彼女に溺愛される主人公は羨ましいのかご愁傷様なのか。悩むところですね。
本筋は世界最強クラスの魔法使い「七賢」の一人による襲撃を撃退した主人公。
しかしそれによって、彼は世界から注目されることになり、そして七魔騒乱が動き始め…?