妹が女騎士学園に入学したらなぜか救国の英雄になりました。ぼくが。
                                      ラマンおいどん(富士見ファンタジア文庫)



自称庶民による無自覚女騎士ハーレム×成り上がりなファンタジーストーリー。
大枠としては勘違いものになるのでしょうか。自身が最強であることに無自覚な主人公が力を振るうことで
ヒロインたちを助け、それによって彼女たちは彼に惚れ、無自覚にハーレムが形成されていく。
みたいな、ゆるゆるかつご都合主義色が濃い構成になっており、サクサク読めます。
まあ、世界観からしてかなり適当ですからねこの作品。妹が通っている学園の名前が「王立最強騎士女学園」
であったり、現代日本からの転生や転移がないのに日本食(ざるそばとか)が普通に出てきたりしますし。
ラブコメ面は多方面から婿、あるいは嫁の出し先として狙われまくりな主人公ですが…?

主人公は(本人的には)普通にしていただけなのに何故か多くの上流女性に目をつけられてしまった青年。
現金かつ権威や権力に弱い普通の小市民的な性格だが、根は善性で仲間&家族想い。
幼い頃、住んでいた村を強大な力を持つ吸血鬼に滅ぼされて以来、ずっと強さを求め続けており
現在では国家最強の騎士を一蹴するほどの実力者。ただ、その自覚はなく、自分は素人だと思っている。
貴族だの政治家だのって類いは関わるとロクなことがない、が人生の信条。

ヒロインはブラコンな優等生妹、王国最強の生徒会長、ボクっ娘王女、ロリ巨乳メイド、純朴な侍娘。
サブに聡明な女大公、聖女、アマゾネス軍団や暗殺メイド集団なども。
一番のお気に入りは国の未来を憂うがゆえに主人公の力を借りようと画策する王女、トーコ。
飛びぬけて存在感のある愛くるしい美貌と、世の男性の妄想を具現化したかのような抜群すぎるスタイル。
更には、たった一人で軍隊すら相手にできる魔導師としての圧倒的戦闘力を併せ持つ
黒目にボブカットの黒髪、魔導師っぽい黒ずくめの服装と、黒だらけの外見が特徴の美少女。
王族でありながら平民を差別しない気さくな性格で、清濁併せ持った考え方の持ち主。
貞操観念が強く、恋愛に対して潔癖かつ夢見がちなところがある。

現時点(五巻)においての評価はC。
ゆるさとほのぼの感重視の話ゆえ、読む時は「だから細かいことは気にするな」の一言。
ただ、それでも主人公のあまりの無自覚っぷりが若干鼻についてしまうのはマイナス点かも。
色恋への鈍感はともかく、妹(王立最強騎士女学園でトップクラス)より自分は強いと認識していて
その上でいつまでたっても自分は素人なただの平民であるという認識なのは無理がありすぎる気が…
一方、そんな彼の周囲を彩るヒロイン陣は巨乳&頭お花畑揃いで良くも悪くも実に華やかなのですが。
本筋はダンジョン探索に挑んでいるうちに地獄の門を閉じることに成功、ドワーフの宝剣もゲット。
もはやその功績は留まることを知らず、更には近々遷都が行われて領地が王都に。