DUEL SAVIOR INFINITE Scwert1-1
こ■は■の■■主■が■■、■劫■■の■語。
DUEL SAVIOR INFINITE
Schwert1-1
根源の世界 〜The Avatar〜
「あっ…」
間抜けな声だとアダムは思った。
まず視界に飛び込んできたのは石を重ねるようにして造られた天井。
歳月を感じさせるような古びた天井だが、それ以上に気になる事がある。
「ッ…どうやら、召喚が終わったみたいだな」
立ち上がりながら、瞬時に体の状態を確認する。
(全身に違和感は特に無い。
強いていうなら、左腕に怪我を負ったぐらいだが大したことは無いだろう。
精神的には少しだけダルさを感じるが、それも許容範囲内だ)
傍らには互いに手をガッチリと握り締めあった大河と未亜が寝込んでいる。
その状態の2人を見るだけで、この兄妹の絆の深さを認識することが出来る。
(大河は右腕に怪我を負っている以外は、特に外傷はない。
未亜も怪我とかはないみたいだな…ん? そういえば、未亜が持っていた本はどこにいったんだ?)
改めて未亜を見る。
その片手は大河の手をガッチリと握り締めているが、持っていた本はどこにもない。
(つまり、あの擬似牢獄と強制召喚はあの本を媒介にしていたわけか。
召喚だけでも凄いのに、空間を閉鎖して擬似牢獄まで同時に作り上げるとは。
どれだけ高性能な本なんだ…)
関心するような、それでいて呆れるような何とも複雑な表情をアダムは作り上げる。
(それに、あのノイズ―――― どうやら聞こえていたのはオレだけだったみたいだな)
実はアダムにもノイズは聞こえていた。
いや、正確には彼のみに聞こえるノイズがあったというべきか。
(大河が聞こえたノイズ、未亜が聞こえたというノイズ、そしてオレが聞こえたノイズ。
発生源は、それぞれ違うと考えておいた方がいいか)
いずれにしても情報が少なすぎる。
このままでは事態は悪くはならないだろうが、良くなることも無いだろう。
すなわち停滞を意味する。
(とにかく、大河と未亜を起すか。
このまま眠られていても、何も変わらないからな)
とにかく、今は2人を起すのが先決だろう。
「大河に未亜、起きろ」
「う、うぅむ……」
「あ…はっ……」
揺らして起そうとするが、2人とも起きそうで起きない。
何か、悩まされているような。
(まさか、頭を打ったりしていないだろうな)
流石に不安になる。
人体において、頭部強打はある種の致命傷だ。
たとえ命が助かったとしても、脳に重大なダメージを負っていて後の生活に多大な影響を及ぼす可能性がある。
そうなるともうどうしようもない。
少なくとも、大河や未亜が住んでいる世界の医療レベルではどうしようもない。
(軽く全身を診断しておくか)
アダムはすぐに大河と未亜の頭を軽く触る。
手に液体の感触はないので出血はしていないようだ。
軽く手をかざし酸素供給量を調べる。
供給量は通常より少し下がっているようだが、これは気を失っている結果なので許容範囲内である。
その後、大河の首筋の脈をの部分に指を当て、もう片方の指を自分の脈の部分に当てる。
(…4…5…6…7…)
60秒で脈の回数を数える。
脈は血液を全身へと行き渡らせる役割を担っている。
そのため脈に障害が発生すると、血液が全身に行き渡らなくなり最悪の場合は死亡してしまうわけだ。
(…56…57…58…59…60…大河の回数は91回か。続けて未亜は)
続いて大河の首筋に当てていた指を今度は未亜の首筋に当てる。
(…7…8…9…)
そして、大河の時と同じように脈を計り始める。
(…56…57…58…59…60…未亜は79回か。
少し少ない気がするが許容範囲内だな。)
外傷はアダムと大河の腕の傷のみ。
おそらく大丈夫だろう。
内臓や脳にダメージを受けているならそれらしい挙行があるがそれもない。
なら、単に気を失っているだけだ。
「一先ず、安心だな」
とはいえ、今現在自分達がどのような状況に置かれているのか分からない。
だからこそ、安心とはいえ一先ずなのだ。
これから暴漢などの輩に遭遇したら、それこそヤバイ。
「大河、未亜、今すぐに起きろ」
何度か揺する。
だが、やはり起きる気配はない。
「しょうがないな」
おもむろに立ち上がると、ゆっくりとした動作。
拳を作り、構え、目視で狙いを定め決定する。
何てことは無い、やる事は1つだけだ。
それは、いつまでも寝ている愚か者を無理やりにでも起すだけ。
「先に謝っておく…悪いな」
そう言いながら、アダムは動き出した。
踏み込まれた足は振動となって地面を駆け抜ける。
空気の層を突き破り、重心が前へと移動。
狙いを定め、溜め込まれていた拳が銃弾のように前に突き進んだ。
「フッ!」
微かな掛け声。
それと同時に、弾丸の如き一撃が無防備な大河の腹に突き刺さった。
◇ ◆ ◇
「ぐぅっ!」
「そんなに痛いのか、大河?」
「痛てぇに決まってるだろうが!! ってか、やった本人が涼しい顔をすんな!!」
「おいおい、落ち着け――― クールに、な。
そんなに怒ってると人生楽しくないぞ?」
「お前がいうな!!」
腹を思いっきり殴られ、何とか眼を覚ました大河だがその後5分程度は動くことが出来なかった。
そもそも、あれほど思いっきり無防備な腹を殴られたのだ。
むしろ5分で回復した大河に賞賛したいアダムだったが、それは言わぬが花だろう。
「だいたい、ちゃんと謝ったぞ」
「いつだよ!? んなの聞いてないぞ!?」
「殴る前だ」
「俺が聞いてなかったら言ってないのも同じだ!」
「ごもっとも」
「て、てめぇ…ッ!」
「だから怒るな大河。確かに悪いとは思うが、穏便な方法で起きなかったんだ。
なら、後は強硬的な手段に出るしかないだろ?」
「それは屁理屈だろうが!!」
腹部を思いっきり殴られて起されれば、誰だって怒るものだ。
しかし、アダムにとって見ればこの程度のことはなんとも無い。
何しろ、眠っている間にリリスによって行われた悪戯は数知れず。
中には、いつの間にかギロチン台に連れて行かれたこともあった。
それに比べれば、この程度のことなどどうということはない。
ちなみに、そのギロチンは【マルグリットの断頭台】というらしいが詳細は不明だ。
「で、未亜の方は?」
「あ、はい…何とか眼が覚めました。というか、あの悲鳴を聞いて起きない人は中々いないかと…」
「そうか? オレの知り合いに一人だけ該当者がいるが」
「えっ?」
「何と数十個という目覚まし時計を使用しても平然と寝ていられる人物だ。
結局、目覚まし時計じゃなくて従兄弟が強硬手段を使うことで何とか起きているらしい」
「…えっと、冗談じゃ」
「ないんだ、これが」
「あ、あははは…い、いるんだ、そんな人」
当真 未亜――― 今年高校に入学したばかりの16歳。
世界の広さを、改めて思い知った瞬間だった。
「それでぇ〜、そろそろいいかしらぁ〜ん?」
不意に第3者の声が聞こえてきた。
視線を声の方に向けると、そこには―――――― おっぱい魔人がいた。
「あらん、おっぱい魔人とは失礼ねぇ」
「自分の胸を見てみろ、そんな大きな胸をしてどこがおっぱい魔人じゃないと?」
「あらん、知らなかったの? 今のご時世、胸の大きい人が勝者なのよぉ〜」
なぜだろうか、今この女性は世界中の大半の女性を敵に回したような気がする。
とはいえ、それ故にこの女性が不幸になろうともアダムにとっては関係のない話なので流す事にした。
「うん? 怪我してるみたいね〜、ちょっと待ってなさい」
女性はアダムの傍に音もなく近付くと、軽く手を怪我している腕に翳すと呪文を唱え始めた。
緑色の美しい光が集まり、傷は見る見る治っていく。
「な、なにぃ!?」
傍らにいた大河が驚きの声を上げる。
当然だろう、このような現象など大河は見たこともなければ聞いたこともないのだから。
実際、大河の傍にいた未亜も同じように驚いている。
「治った、な」
怪我していた腕はものの10秒足らずで怪我のない健康な状態に回復していた。
大河や未亜から見れば、信じられないような神秘だろう。
「ふぅ、流石に専門家には負けるかぁ〜」
だというのに、女性はどこか諦めたような口調でそんな事を呟く。
実際、アダムの目からしてもこの程度の傷を治すのに10秒は遅い方だ。
やはり専門家ではないのだろう。
ただ、少しだけ回復魔術の心得がある、というだけなのかもしれない。
「信じられないな」
とはいえ、一応演技しておいた方がよさそうなのでアダムは驚いたような仕草をしておく事にした。
「ほら、そっちの坊やもぉ〜」
「坊やじゃねぇ!!」
何やら抗議しているが女性は全く取り合っていない。
実際、女性から見れば大河やアダムは坊やと言える歳なのかもしれない。
「にしても、今日は召喚とかないってリコちゃんが言ってたのにぃ〜。
本当に、どうなってるのかしらぁ〜ん?」
怪我の回復を終え、何やら女性も不思議そうに3人を見ている。
それに、何やら聞いたことの無い名前が出てきたような気がする。
とはいえ、このままでは埒が明かない。
故に、アダムは代表として女性に話しかける事にした。
「アナタは?」
「あらあら、人に名前を訊ねる時は…」
「悪いが、あからさまに不審者なアナタに名乗る名前なんてない」
「つれないわねぇ〜、こんないい女を前にして……まぁいいわ」
少しだけ傷ついたような表情を作ったが次の瞬間には元通り。
何とも読めない女性だ。
「私はダリアっていうの、このフローリア学園の教師よ。よろしくね」
「ふろーりあ学園?」
新たに出てきた単語に、傍らにいた未亜は?顔になる。
いや、それよりもだ。
「というより、アナタは教師だったのか?」
「あらん、驚くのはそこなのぉ?」
「少なくとも、アナタの態度や言動を認識する限りではとても教師とは思えない」
アダムの台詞に思わず大河と未亜は同意してしまう。
実際、女性の態度はとてもじゃないが教師とは言えない。
実は不良教師です、なんて言われるとそれまでなのだが。
「傷付くわねぇん…まぁいいわ。そんでもって貴方達は、このアヴァターを救うために別次元から召喚された救世主候補というわけ」
「ア、アヴァター!? 救世主候補!?」
更に出てきた新たな単語に今度は大河が声を上げて?顔になる。
その2人の仕草に、今度はダリアが不思議そうな表情を作り上げた。
「えっと、もしかして何も聞いてないとか?」
「むしろこっちは無理やり拉致られた身分なんだがよ。
その辺はどうよ?」
「えっ!!??」
なぜかダリアは驚いている。
ダリアの態度に、アダムは訝しげな表情を浮かべた。
何か、会話が微妙に噛み合っていないような。
「え!? ちょっと!? 拉致られたってどういうことぉ!?」
「言葉通りだ。こっちの承諾なんて何もなしに無理やり、というのが正しい。
もっとも、オレ達も状況がよくわからないが」
「そ、そう…にしても、本当にどういう事かしらぁ?」
どうやら今回の召喚はダリアにも不測の事態だったらしい。
となると、この強制召喚は事故という可能性があるが。
(事故にしては何か違和感があるな。
何処か作為的なものを感じる。
そもそも、事故であるならあの擬似牢獄は展開されるはずが無い。
あれは明らかに、オレ達を逃がさないために展開されたものだったからな)
となると、間違いなく何者かの関与があったはずだ。
だが、目の前のダリアの狼狽ぶりを見る限り、少なくとも彼女は関与してはいないようだ。
(とはいえ、このままでは埒が空かないな)
とにかく、話を進めなければならないだろう。
「ところで、話を進めてもらってもいいか?
こちらとしても、状況を確認したい」
「う、あ、そ、そうねぇん」
少し額から冷や汗を流しながら、ダリアはアダムの提案に応じた。
「とにかく、まずは説明から始めるわねぇ。
で、聞きたいんだけどどこまで状況を知ってる?」
「どこってか、何にも。
それより、ここはどこだよ?」
「ああ、まずはそこからかぁ。ここは召喚の塔って呼ばれている場所よ」
「召喚の塔? なんともファンタジーな名前だな。どこの特撮撮影所だよ? ってか、すげぇ胸だな」
「お兄ちゃん…」
背筋に冷たい感触が走る。
ギギギと擬音が鳴りそうな動作で大河はゆっくりと未亜を見た。
未亜は、笑顔だった。
それはもう、真っ黒としかいいようがない笑顔だが。
「…どうしてダリアさんの胸に目を向けてるのかなぁ?」
「いや、あの服と胸の大きさを見ろよ。あれに目を向けないのは男としてどうかと思うぞ」
「そう、お兄ちゃんの事は信じてたのに、あっさり私を裏切るんだね…」
「待て!! どうしてそうなる!?」
「2人とも落ち着け。話がまったく進まない」
アダムの注意を受け、しぶしぶ未亜は真っ黒なオーラを収めた。
しかし未亜の黒いオーラに中てられたのか、大河の顔色が少しだけ悪い。
とはいえ、いちいち構っていたら時間が無駄に流れてしまうので話を進めよう。
「2人が大人しくなったところで、続きをお願いしていいか?」
「あ、え、ええ、そうねぇ」
ダリアが冷や汗を流している。
どうやら未亜のオーラに中てられたようだ。
「って、考えてみたら問答無用で拉致されたんだったわねぇ。
となると、まずはこの世界や他の世界について話さなきゃならないか。
え〜と、それじゃまず基礎部分から説明するわね」
「頼む」
「頼まれましたぁ〜♪。
まず、ここは根の国と呼ばれる世界よ。
世界と言うのは、たった1つというわけではないの。
いくつもの世界が、様々な次元に存在しているのよ。
いわゆる多次元世界とも言うやつね。
そして、ここアヴァターは全ての根源であり、中心なの」
「は、はぁ」
ダリアの説明に、大河と未亜はどうにも要領が得ないという感じで答える。
無理もない話しだ。
今まで、平凡な世界で生活してきた彼らからしてみれば、そんなファンタジーな世界はまったく理解できない。
それに気付いたのか、それとも気付いていないのか、特につっこみを入れるでもなくダリアは話を続ける。
「簡単に言うと、全世界を1本の木だと考えて頂戴。
そして、1つ1つの世界は枝ね。
枝と言う世界は、それぞれが独自の進化を遂げていくの。
科学と呼ばれるものが発展する世界。
魔法と呼ばれるものが発展する世界。
その木の大元、つまり根っこの部分に当たるのが、このアヴァターなの。
だから、ここアヴァターは世界の根って訳。
世界の第一現像―――――― そうね、人体で言うところの血液かな。
すなわち全てがここから作られ、世界の隅々、先ほどで言えば根の吸った栄養分が枝の隅々まで広がっていくの。
つまり、こうとも言える訳――― アヴァターに起こる全ての現象は、全次元の世界の運命さえも左右すると。
それが、例え取るに足らない小さな事でもね。
だからこそ、ここアヴァターは、根の国とも言われるの。
ここアヴァターこそが、世界の命運を決める地というわけ。
そして、ここアヴァターには、文明のレベルが一定以上に達すると……」
「ストップだ」
「あらん、説明の腰を折らないでよぉ」
一気に説明してしまおうとするダリアにアダムはストップを掛けた。
というのも、
「オレは何とか理解できるが、後ろの2人はまったく理解できていないようだぞ」
「あ、あら…ちょっと急ぎ過ぎたかしら?」
「かなり急ぎ過ぎてたな」
アダムの背後には、頭から煙が出ているのではというほど悩みまくっている大河と未亜の姿があった。
今まで魔法といった神秘とは無関係な生活を送ってきた2人なのだ。
理解できなくても何ら不思議ではない。
「大河と未亜と話がしたい、少しだけ待っていてもらっていいか?」
「そうねぇん、ここで無理に説明してもあれだしぃ、もう1度同じことを説明するのもあれだからねぇ。
なら、1度は今の説明をまとめるだけの時間を与えた方がいいかしら」
「そういうことだ。まぁ、5分もあれば大丈夫だと思うが」
「なら、それでいきましょう」
「では、少しだけ待っててくれ」
「りょぉ〜かい♪」
どこか楽しそうなダリアを無視し、アダムは大河と未亜を招集した。
「おいアダム、今のおっぱい魔人の説明、理解できたか?」
「だいたいは…というか大河、オマエも懲りないヤツだな」
「何がだよ? お前も思うだろ? あの胸のでかさ! まさしくおっぱい魔人だぜ!」
「いい加減にその台詞から離れろ。話が進まないぞ」
「……お兄ちゃん」
「な、何だ、未亜?」
「話、ちゃんと聞こうね?」
「Yes.Mam!!」
ガタガタ振るえながら敬礼する大河に、アダムは呆れたようにため息を吐いた。
これで話を進められるという安堵も、そのため息には含まれていたのだが。
「さて、じゃ率直に聞くが彼女の説明をどう思う?」
「ファンタジーだ」
「ちょっと、信じられませんね」
「素直に言ってくれてありがとう。とはいえ、現実逃避はよくない。
少なくとも、これらは現実だろう。
たとえば、大河」
「あん?」
「オレの左腕とキミの右腕、どう見たって怪我をしているだろう?」
「ああ、こうして離している間も熱を直接叩きつけられている様な痛みがあるが」
「つまり、これは紛れも無い現実だ。
何らかのテレビ番組の悪戯だとしても、悪戯相手に怪我を負わせては意味が無い。
それはすでに悪戯ではなくて傷害容疑として捕まってしまう可能性が高いからだ」
「ってことは、俺とアダムが腕に怪我を負った時点で、悪戯としては成立しないってことか」
「もちろん悪戯相手を殺害してしまうほどの過激な悪戯もあるが、それに遭遇する確立はかなり低い」
「というより、低くないと嫌になりますけどね」
「そうだな。
何より問題は、この場所に…ダリアの言葉を拝借するなら召喚だが。
その召喚されるまでにあった出来事を考えると、とてもじゃないが冗談では済まされないだろう?」
「まぁな。接着剤も何も施されていなかった本が、突然未亜の手から離れなくなるなんて普通じゃ有り得ねぇからな。
それに、あの見えない壁に俺とアダムの腕の傷もまた、さっきの出来事が真実と告げているようなもんか」
「そういうことだ。さて、ここで何か質問は?」
「とりあえず、だ。さっきのダリアの説明を分かりやすく説明して欲しい」
「オレも完全に理解しているわけじゃない。ある程度の推測も混じっているが、それでもいいか?」
「おう、それでいいぜ」
「未亜は?」
「私も、お願いします」
「了解、それじゃ説明する。
まず、ここはアヴァターと呼ばれる世界らしい。
根の世界なんて呼ばれてるが、それじゃ分かりにくいだろう。
そうだな…人の身体に例えてみようか。
人の身体において、もっとも重要な部分は何所と何所だと思う?」
「決まってんだろ、脳と心臓だ」
「正解。人が生きるために重要な器官は複数存在するが、その中でも特に重要なのが脳と心臓だ。
おそらくだが、このアヴァターは人で言うところの脳や心臓に近い性質を持っているんだろう。
いや、おそらく心臓としての性質の方が大きいかもな。
では、アヴァターを心臓と例えて話そうか――― さて、心臓の働きとは?」
「えっと…全身に血液を循環させる、でしたっけ?」
「その通り。未亜の解答の通り、心臓は身体に血液を循環させる為に動いている。
人が生きるために重要な動きの1つだろう。
心臓から送り出された血液は血管を通り、全身の臓器に栄養を送る。
それは脳とて例外じゃない。
では、この心臓に障害が発生したらどうなる?」
「そりゃもちろん、死ぬんじゃねぇか?」
「高い確率でな。何らかの処置を施さない限り、心臓に発生した障害は治る事はないと言われている。
仮に治ったとしても、障害の時間が長ければ長いだけ脳に重大なダメージを負う可能性が高い。
最近は医療の発達により、心臓移植という治療法が確立された。
だが、それだって完璧というわけじゃない。
なぜだと思う?」
「ドナーが少ないから、ですか?」
「それもあるが、1番の理由は拒絶反応だ。
他者の心臓を移植すると、免疫機能が反応して移植された心臓を排除しようとするんだ。
そうならないように免疫機能を低下させる特殊な薬を使用するんだが、その薬を摂取し続けると今度は癌になる可能性が高くなる。
どちらにしても、心臓に障害を負った時点で常人に比べると死亡確率は遥かに高くなるというわけだ。
そして、このアヴァターという世界は心臓移植すら出来ない心臓なんだろう。
障害や機能が停止したらそれまでの、移植による救い道すらない唯1つだけの心臓、それがこのアヴァターという世界なのだと思う」
「ってことは何か…このアヴァターっていう世界が滅ぶと」
「他の世界も滅ぶんだろう。
心臓が停止して生きている人間がいないのと同じように、な」
「……なんてこった」
天井を大きく仰ぎながら、大河はどこか呆れたような表情をしていた。
それは未亜も同じである。
まさに突然沸いてきたような難題に、不安な表情をしている。
(無理もないか、普通こんな話題を真実として突きつけられれば呆けたくもなる。
まぁ、この2人の場合、現実逃避をしないだけマシといったところだな)
とにかく、説明は終わった。
もちろん、これらはあくまでアダムの推測が混じった説明だ。
故に、100%真実とは限らない。
「さて、話は纏まったかしらぁ?」
まるで空気を読まないダリアの台詞。
これには、流石のアダムも表情を苦々しいものにした。
「ダリア…」
「なにかしらぁ?」
「よく空気を読めとか言われないか?」
「あらん、よくわかったわねぇ」
「ああ、よくわかる」
どうやら言われているらしい。
というより、このダリアの口調で分からない奴がいたら、そいつはかなりの鈍感だろう。
「それより、ここから先の説明は学園長にしてもらおうと思うのよぉ」
「学園長?」
「あら知らないのぉ? 学園長というのは」
「で、その学園長に会えばいいんだな?」
「あらん、人の話は最後まで…」
「アナタの台詞を最後まで聞いていると、時間が掛かり過ぎるような気がしてな」
「意地悪ねぇ」
「普通の反応だと思うが」
間延びしたような口調。
言葉の端々に伺える、相手を読み取ろうという思考。
一見隙だらけのようで、常に相手のあらゆる動きに対応しようとする振る舞い。
そんなダリアの動きにアダムは更に警戒心を強めた。
(今までのやり取りには本心と演技が入り混じっている。
他者に嘘をつく場合は、100%の嘘よりも事実に虚偽を混ぜた方が効果的。
おそらく、その応用で本心に演技を混ぜることでどれが本心なのかわからないようにしてるんだろう。
それに、明らかにこの女性はこういうやり取りになれている節がある。
こうして嘘を混ぜながら、相手から正確な情報を得ようとする癖。
どこかの組織の諜報員といったところか?)
ダリアに悟られないように、アダムは思考する。
(学園の教師、というのはおそらく本当だ。
でなければ、わざわざ学園長のところへ案内するなんて事をいう筈が無い。
そもそも、嘘を吐くならもっとまともな嘘を吐くはずだし、何よりそんな嘘は直にバレてしまう。
そうなるとオレも大河も未亜も、ダリアを信用しなくなるだろう。
わざわざそんなリスクを犯してまで嘘を吐く理由も無い)
だからこそ、アダムは考える。
(問題はダリアに付いて行って大丈夫か、というところか。
仮に学園長のところに連れて行かれて、何らかの処置が施される可能性がある。
その処置がオレ達にとってプラスならともかく、マイナスならかなり非道である可能性が高い。
となると、やはりこの場でこのダリアを倒して逃げるべきか?
いや、それも現実的じゃない。
この学園が仮に国立であった場合、バックにかなりの大物が付いている可能性がある。
召喚の塔なんていう第1級品の魔術概念が施された建設物があるぐらいなんだ。
それなりにこの学園は大きいはず。
仮にダリアを昏倒させて逃げたとしても、直に国際指名手配が施されるはずだ。
そうでなくても、オレ達にはこの世界での実績が無いし逃亡用の資金もない。
野宿などのサバイバルに頼らざる得ないが、未亜はどう楽観的に視てもサバイバルに向いているとは言えないし、何より地理関係の知識は皆無。
頭の切れる人物が国にいたら、まず間違いなく地理を調べるための施設、図書館関係は抑えられるはずだ。
そうなると益々逃亡ルートが限定され、最終的には捕まってしまうだろう。
八方塞がりか。
最初から、ダリアに付いていく以外に道はないようだな。
それに、やはりアヴァターに関しては情報が少ない。
学園長に会うことで、何らかの情報を得られればいいが)
いずれにしても、状況は思わしくなかった。
◇ ◆ ◇
「彼方たちが、今回召喚された者達ですね。既に、ダリア先生から報告は受けています。
当真 大河君、当真 未亜さん……そして、アダム君」
「えっと、貴女がこの学園の学園長さん…ですか?」
「そうです、改めてはじめまして。
私はこのフローリア学園の学園長を勤めるミュリエル・シアフィールドと申します」
アダム達の前に現れた学園長と呼ばれる存在は、かなり若い女性だった。
少なくとも見た目は20代後半に見える。
冷徹な光と強い意志を宿した瞳。
それが、ミュリエル・シアフィールドという女性の外見だった。
「は、はじめまして! 当真 未亜です」
「アダムだ」
「………」
「どうかしたのか、大河?」
「あ、いや想像してたのと随分と違うタイプの学園長だなって」
「どんなのを想像してたんだ?」
「白髪に眼鏡を掛けてて、メタボで腹が大きく出てて鼻下に髭を伸ばしてて、ノホホンとしてて」
「どこぞの湘○高校の校長か?」
「いいよな、スラム○ンク」
異世界に飛ばされ、今まさに自分達の運命が決まろうとしているのにアダムと大河は余裕だった。
「話、いいかしら?」
どこか呆れたような声が辺りに響き渡る。
見ると額を押さえ、何かを揉む様な仕草をしているミュリエルの姿があった。
もしかしたら、日頃から何かと苦労しているのかもしれない。
「疲れているのか?」
「ええ、現在進行形でね」
「とりあえず、余裕を持って日々を生活するといい。
じゃないと、人生楽しくないぞ」
「肝に銘じておきます」
とりあえず、話を元に戻そう。
「さて、話を戻しましょうか。
ダリア先生からどの辺りまで話を聞きましたか?」
「この根の国の基本について。後成り立ちなどはこっちで推論しているが」
「では、その推論を聞いてみましょうか。間違っているのならこちらで訂正します」
「わかった。このアヴァターは人体でいうところの心臓に近い。
そのため、心臓であるこのアヴァターが機能不全に陥ると他の世界も一緒に死滅する。
それに時間差があるかどうかはわからないが、それは確定事項。
そして、救世主候補とは、その機能不全に陥らせる要因を排除するための因子。
こんな感じの推論なんだが、間違っているか?」
「いえ、ほぼ正解です。
補足するなら、その機能不全に陥らせる要因というのは【破滅】と呼ばれる正体不明の軍団であるということでしょうか」
「破滅、ですか?」
「ええ。そして、破滅の発生原因はわかっていません。
わかってるのは、アヴァターがある一定レベル以上の文明に成長すると突如として出現すること。
そして、だいたい1000年周期であること。
いずれにしても、我々が破滅に関して持っている情報はあまりにも少ないですね」
ミュリエルの補足説明を聞きながら、アダムは考える。
(発生原因が分からない上に、わざわざ1000年も待つ。
何らかの裏があると考えた方がいいか)
いずれにしても情報が少ない。
この少ない情報で真実に到達するのは不可能だろう。
もっと情報が欲しいのが実状だ。
「悪りぃが質問いいか?」
「何でしょう、大河君?」
「何度か聞いたんだが、結局のところ救世主って何なんだ?」
「救世主はその名の通りです。
そして、救世主の役目とは破滅を退けること。
特徴とすれば、召喚器と呼ばれる特殊な武器を持っていること。
もう一つは、例外なく別世界から呼ばれた女性ということでしょうか」
「女性?」
「ええ。歴代の救世主たちは、例外なく女性でした」
その事実に、アダムは強烈な違和感を感じた。
何かがおかしいと。
(なぜ女性なんだ? 破滅を退けるのに男も女も関係ない。
戦力的に見るなら、身体能力が高い男のほうが有利な面もある。
その事実を度外視して歴代の救世主が全て女性。
となると…何か別の理由があるのか?)
考えても真実が分かるはずも無い。
なので、アダムは一度この考えを隅に追いやる事にした。
今大事なのは、目の前の女性の説明から少しでも情報を入手することだ。
そこで、ふと気付いた。
「歴代の救世主が別世界から呼ばれた全て女性…となると」
「はい、過程はどうあれ呼び出されたのですから未亜さんが救世主候補である可能性は高いです」
「わ、私がですか!?」
青天の霹靂にも似た新事実。
まさか自身がその救世主の候補者だという事実に、未亜は驚愕を覚えた。
同時に……
「マジかよ!? となると、このままじゃ俺はゴミ箱にポイっていう人種になっちまうのか!?」
「いや、それ以前に大河…未亜に救世主なんて務まるのか?」
「無理」
あっさり無理と言い切る大河に、未亜はムッとした表情を作り上げた。
どうやらお気に召さない答えだったらしい。
そこで何か疑問を感じたか、大河は再びミュリエルに質問する。
「とりあえず学園長さん、もう1ついいか?」
「なんでしょう?」
「結局よ、俺たちはどうなるんだ?」
妥当な質問だとアダムは思う。
現状において、世界云々はどうでもいい。
問題は、今自分達が置かれている状況とこれからだ。
「今、あなた方は不正規な召喚をされてしまいました。
究極的には事故、と言えるでしょう。
一人でも多くの候補者がいて欲しいですが、無理やりというのは我々としても不本意。
それに、あなた方はかなり強引な方法で召喚された。
それは、拉致と受け取られても仕方が無いでしょう。
ですから、全力を持ってあなた方を元の世界に戻すつもりです。
ですが、あまりにも強引な方法での召喚だったので元の世界への道がなかなか見つからないのです。
おそらく、かなりの長期間をこのアヴァターで過ごすことになると思われます」
「そんな…ッ!! 今すぐに私達を元の世界に返す事って出来ないんですか!?」
「本当に、ごめんなさい」
謝っているが、心のそこでは何を考えているのかわからない。
いずれにしても、注意が必要だろう。
「どちらにしても長期的に滞在してもらう事になります。
ですから、こちらで宿泊費や食費などは出しましょう。
こんなことしかできませんが」
「あ…いえ、ごめんなさい! 私も、少し興奮しちゃってましたね」
「いえ、先ほども言いましたが問答無用で拉致にも等しい召喚。
それで興奮し憤らないほうがおかしいですよ」
大人の対応。
そう思わせるほどミュリエルは対応は落ち着いていた。
「怖い人かと思ったけど、思ったより人がいいんだな、あの学園長様は」
感心したように大河は何度か頷く。
どうやら大河はミュリエルに対して悪い印象を抱かなかったようだ。
だが、アダムの感想は大河とは真逆。
(言葉巧みに隠しているが明らかにオレ達を確保したがっている。
誠意ある対応はオレ達の警戒を解くためだな。
未亜は救世主候補だからとして、オレと大河を確保したいのはイレギュラーだからか。
不確定要素のオレと大河をわざわざ手放すなんて馬鹿なことを学園長ともあろうものがやるはずない。
手元において監視したほうが安全だ。
だが学園長という立場にいる以上、それほど強固な姿勢は取れないはず。
そんな事をすれば下手すると責任問題に発展しかねないからな。
とはいえ、現状を考えれば明らかにこちらが不利。
これほど大きな学園で、しかも王立。
最悪の場合、学園長のバックには王族がいる可能性がある)
フローリア学園は大きい。
この世界の文明レベルでは非常識と言っていいほどの大きさだ。
現代にたとえるなら、東京ドーム14個分程度の大きさだろうか。
それほどの大きさの学園を問題なく維持出来るほどの資金源、そして王立という事実。
やはりミュリエルは王族と繋がっている可能性が高い。
(だが、後が無いのは向こうも同じはずだ。
今までの話を聞く限り、救世主候補は今現座の時点で複数いる。
最低でも2人以上。
たとえ候補だとしても、その力は一般人から見れば強大なはず。
だが、その強大な力があったとしても、破滅はそれ以上ということか。
あるいは、少しでも戦力アップしたいのだろう。
となると、そこを突けばもう少しマシな待遇を勝ち取ることが出来るか?)
資金をぶん取り、それを糧にしばらくこの世界に滞在するという案もあったが却下。
そんな事をしてこの世界の住人の受けを悪くしたくない。
この場合、破滅と戦うことから逃げた臆病者というレッテルが貼られるだろう。
そうなると働き口などは見つからなくなる可能性が高い。
その後に待っているのは醜い餓死のみ。
「もちろん、それだけではありません。
救世主になれば、それ相応の対価が待っています」
「対価? なんだそりゃ?」
「簡単に言うなら、この世界を好きにできるわけです」
キュピ〜ンと鳴らんばかりに大河が目を光らせた。
何となくだが、アダムは嫌な予感がした。
「はいはいはい!!! じゃ、俺が救世主になってやるぜ!!」
案の定、だった。
「……大河君? 私の話を聞いてましたか?」
「聞いてたさ。救世主はみんな女だ、ってところだろ」
「そうです。貴方には悪いですが、私は貴方が救世主候補として覚醒するとは思えません」
「だがよ、可能性は0じゃないんだよな?」
「それは…」
そう、0ではない。
今までが女性だったが、男の救世主候補がいなかったかといわれると答えはわからない、である。
単に伝承に残っていないだけで、実はいたかもしれない。
そう…可能性は0ではないのだ。
(まったく、まさか大河が自身で受けたいというなんて予想外だ)
予想外の展開だ。
「学園長、少し聞きたいんだが」
「なんですか、アダム君」
「その候補としての覚醒だが、具体的にどうやるんだ?」
「簡単に言うなら…死に掛けてもらいます」
「…死に直面した時の生存本能、それが引き金で救世主候補として覚醒するということか」
「少し違いますが、まぁ似たようなものです」
どうやら覚醒するには別のファクターが必要らしい。
しかし、なんて効率が悪い。
それが、アダムの感想だった。
「なぁなぁ、アダムも受けようぜ!」
「……本気か?」
「マジマジ!! 世界を好きに出来る、男なら誰もが憧れる夢だろうが!」
「悪いが、そんな事を夢見たことなんてないぞ」
「マジかよ!? お前、それでも男か!?」
「酷い言い草だな」
呆れたように言うが、それでもアダムはそのやり取りを何所か楽しそうに行っている。
アダム自身、大河とのやり取りを楽しんでいた。
この辺りはアダムの友人である伝説のデビルハンターの影響だ。
(とはいえ―――)
大河とのやり取りを楽しみながら、同時にアダムは思考する。
(このアヴァターがアルカディアから何駅以内の世界なのかが気になる。
あの時、確か8駅以内の世界に転移と設定されていた。
これが3駅以上離れているなら問題ないが、2駅以内だとアルカディアに影響が出るな。
ましてや1駅しか離れていないとなると、発生したバグでアルカディアが深刻な打撃を受けかねない。
その時点で理想郷世界のカテゴリーから外れてしまう。
それはあのアルカディアの住民達のためにも回避しなくてはならないこと。
となると、オレ自身も救世主候補として覚醒したほうがいいか?
大河の言う通りオレ自身も救世主候補として覚醒する可能性は…低いかもしれないが0ではない)
アルカディアは周りや世界から弾き出された者たちにとって最後の楽園。
それを破壊させるわけにはいかないのも事実。
「…はぁ、まったく」
「よろしいんじゃないですか、学園長」
「ダリア、いたのですか」
「ひ、ひどい」
今の今まで忘れられていたダリアが涙を流しながらヨヨヨと体勢を崩す。
が、そんなのは単なる演技である事を見破っているため、ミュリエルの表情に変化はない。
「まぁ、嘘泣きはこのくらいにして」
「やはり嘘泣きでしたか」
あっさり嘘泣きを止めたダリアにミュリエルは呆れた表情を作った。
もしかしたら、ミュリエルの苦労の7割以上はダリアが原因なのかもしれない。
「まぁまぁ。とにかく学園長、もし大河君が覚醒すれば史上初の男性救世主。
おまけに戦力アップも出来るんです、渋る理由なんてないはずですが」
「下手をすれば、死んでしまう可能性があります」
「そんなの、私達が助けに入ればいいだけの話じゃありませんかぁ」
「………ですが…」
ミュリエルが渋る理由がダリアにはわからないだろう。
その理由は、ミュリエルのみが知る理由なのだから。
そんな時だった――――
「わかった、ならオレも受けよう」
そんな声が聞こえてきたのは。
「ア、アダムさん!?」
驚愕であった。
先ほどまで渋っていたのに、突然受ける事を承諾。
実際、アダムの承諾に学園長であるミュリエル自身も驚いている。
「あらん、アダム君も受けるの?」
「ああ」
「おう、ついにお前も男に」
「悪いが、大河のいう男の理由に興味は無いからな」
「なら、なんで受けるんですか?」
「いやなに」
その口調は、どこか楽しそうであった。
「オレ自身、少し思うところがあるのさ」
【元ネタ集】
ネタ名:白髪に眼鏡を〜
元ネタ:スラムダンク
<備考>
スラムダンクに出てきた湘北高校バスケ部の監督である安西先生の事。
丸々と太った体に温厚な性格をしているが、昔は鬼のような性格だったらしい。
外見や今の性格からは想像も出来ないほど冷静に戦況を分析し、その作成立案能力は他校の監督も尊敬するほどとか。
あとがき
というわけで、アダムも試験を受けることになりました。
何というか、台詞だけの部分が多すぎますね。
ちょっと、反省してます。
出来る限り、気をつけなければ。