DUEL SAVIOR INFINITE Prologue1
 瞬間、彼の脳裏に描かれていた数式が書き換えられた。
 それらは脳内に大量に形成されている神経回路を走り抜け、瞬く間に全身を駆け抜ける。
 人為的、あるいは自然的な要素を組み込み、選定し、構築し、尖らせ、瞬く間に決めるべき方向性を定めていく。
 
 
『さぁ、選べ』

 
 まるで選択肢を迫る無慈悲な運命の神様のように、彼の目の前に掲示された有限の選択肢――― 否、究極的な2択。
 普通なら2択以外にも選択肢が隠れており、その隠された第3の選択こそが正解である場合が多い。
 しかし、残念なことに彼に掲示された選択肢は僅か2つであり、未来永劫、たとえ世界が滅びたとしても変わることのない選択幅。
 熱いような、寒いような、そんな形容のし難い感覚が全身を駆け抜け指先に収束していく。
 喉元までせり上がるきな臭い緊張の吐息、それは瞬く間に彼の胸を締め上げた。
 それは【痛み】だ。
 形容のし難い【痛み】であるからこそ、彼は今この瞬間、己が生きていることを認識する。
 1秒か、1分か、1時間か、1日か、1週間か、1ヶ月か、1年か、いや、ひょっとしたらまだ時間は経過していないのかもしれない。
 そんな絶望的な時間の中―――――― 彼の額に発生した汗が、静かに頬を伝い床に落ちて行った。


























「………っていうかアダム、いい加減どっちか引いたら?」

「………わかってるさ」

「本当にわかってんの? だったら、あれこれ考えても仕方ないじゃない。
 さぁ、潔くさっさと引く! 泣いても笑っても、これが最後なんだから」

「仕方ないだろ? これで天国と地獄に分れるというなら、誰だって慎重になるさ」

「…………まぁ、それはわからないでもないわね」

 目の前の金髪美少女が突き出した2枚のトランプを凝視しながら、アダムは答えた。

















DUEL SAVIOR INFINITE

Prologue1
異世界旅行 〜The Cards〜
















 さて、時間は約2時間前に遡る。
 場所はとある一室。
その場所にて、その世界に住まう主な人物たちはある大会を開催していた。
 大会名は【第7回グループ別ジジ抜きトーナメント】である。
 まぁ名前からも分かるようになんてことはない、ただのジジ抜き大会だ。
 ルールは極めて簡単、4人1組を作りそれぞれのグループのトップ2が決勝トーナメントに上がり優勝するまで勝負するといういたってシンプルな内容だ。
 このルール自体には問題ない、極めて公平なものだろう。
 そして、敗者には罰ゲームが用意されている。
 むろんゲームなのだから、敗者に罰ゲームが用意されているという点はなんら不思議ではない。
 問題は、その罰ゲームの内容がこの上なく凶悪であるという点だ。

 曰く、【とある戦闘民族のスーパー戦士を相手にガチバトルで勝利する】

 曰く、【水星のアリストテレスと友達になる】

 曰く、【宇宙意思に戦いを挑み勝利する】

 曰く、【もっとも新しき旧神を億万長者にする】

 曰く、【某第七司祭を身動き取れないように拘束し、司祭の目の前でカレーを完食する】

 と言った内容だ―――― 全て無理ゲー以外の何でもないが。
 大勢いた参加者の中で勝ち残ったのは僅か16人。
 さらに、ここから1人、また1人と脱落していき最後に残ったのはアダムとリリスの2名だ。
 黒紫の髪と同色の瞳、紫色のTシャツに黒いデニム姿のアダム。
 美しく腰以上の長さを持つ金髪に完全なる紫の瞳、白いYシャツに黒いスカート姿のリリス。
 2人――― 特にアダムの方はリリスに突きつけられた2枚のカードを前に悩みまくっている。
 
「ウッフッフン♪ 悩んでいるみたいねぇ〜」

「当たり前だ」

 最後の2人となりアダムの手札が1枚になった瞬間、リリスはとある提案をしてきた。
 それはオープンリーチ勝負。
 オープンリーチ勝負とは即ち、引かれたカードがジョーカーか否かで勝敗を決する勝負法であり一発勝負の博打の事である。
 つまり、アダムの目の前に突き付けられた2枚のカード―― そのどちらを選んだとしても、この長い戦いに終止符が打たれる事となる。
 また今回のオープンリーチ勝負には特別ルールとして時間制限が設けられている。
 互いの持ち時間は15分。
 その15分を超えると、問答無用でカードを引かなかった方の敗北となる。
 現在、アダムの持ち時間は残り7分。

「さぁ、早く選びなさいってアダム。フフ……どっちかなぁ〜?」

「わかってるから、そう急かすな」

 アダムの目の前で2枚のカードをヒラヒラさせながら余裕の表情を浮かべるリリス。
 なぜだろうか、条件は同じ――― 即ちリリスもまた罰ゲームを受けるリスクを背負っているというのにこの余裕。

(まさか、何らかの不正行為を行っているのか?)

 とはいえ、このトランプは正規のもので様々な角度から検証した結果行われている。
 更に、周りには審判役となっている人が数名おりどちらかが不正行為を行わないか常に見張っているという決定的な状況。
 つまり、不正行為など出来るはずがない。
 だというのに、この余裕―――― 貫禄さえ感じさせるほどだ。

「ほらほら、アダム……後ろで亡者たちが手招きしてるわよ♪」

「…………ッ」

 背筋に冷たい感触が走った。
 背後から聞こえる怨嗟を撒き散らし、呪詛を唱える敗北者たちの声が聞こえてくる。
 とは言え、それらはどう考えても自業自得なわけで怨嗟と呪詛の対象になるつもりなどアダムには全くない。

「オマエ達、もう少し手加減しろ。
 勢いついでに内容を過激にするのは構わないが、それが自身の身にも降りかかることを考慮に入れておけ」

 アダムは背後で倒れている人物を睨みつけた。
 その背後でぐったりと倒れ、かつアダムを睨みつけているのはセイレンである。
 水色の髪に同色の瞳、白いワンピース姿の女性だ。
 余談として、彼女はリリスの娘である。
 とはいっても、リリスが腹を痛めて生んだ子ではない。
 彼女の力により、人形から生命を得て誕生した存在である。
 端的に言うなら、彼女は化け物とか魔物の類なのだが、それは関係ない話だ。

「ええ、そうね、本当に、そうね」

「……って、大丈夫かセイレン?」

「大丈夫に見えるわけ?」

「全然、見えないな」

「そういう事よ」

 本当にグッタリしていた。
 セイレンの罰ゲームの内容は【向こう10年程度アルカディア市長の仕事を行う】だった。
 アルカディアとは、この世界の通称であり正式名称は【理想郷世界アルカディア】という。
 そのアルカディアの【中央国家オーシア】の首都名は【アルカディア】という。
 そして、この世界において最高権力者とはアルカディアの市長である。
 強大な権力を手に入れれる変わりに莫大なほどの義務と責任、そして仕事を負担しなければならない。
 究極的に言うなら、手に入れられる権力より義務と責任、仕事量の方が重いのでまるで割に合わない仕事だ。
 それを向こう10年も押し付けられるのだから、セイレンもたまったものではないだろう。
 ちなみに、本来のアルカディア市長はリリスである。

「貴公も災難だな、まさか自分が書いた罰ゲームを引いてしまうとは」

「そういう貴方の罰ゲームは、500ccの牛乳を100万本も飲み干す事だったわね。
 しかも、途中で吐いてたし」

「言うな、余の人生に致命的な汚点を残してしまったのだから」

「ですが、これも罰ゲームですので仕方がないかと存じます、マスター」

「そう思うのであれば助けてくれても良いのではないか? エセルドレーダ」

「助けたいのですが、それでは公平なゲームではなくなりますので」

「ふむ、もっともだ」

 セイレンの隣で500ccの牛乳を100万本飲み干すという罰ゲームを受けた少年は忌々しげに己の従者を見た。
 少年の名はマスターテリオン、従者の名はエセルドレーダ。
 彼らはかつて、混沌ナイアルラトホテップと呼ばれる邪神が作り出した無限螺旋と呼ばれる無限ループの世界に囚われていた囚人だ。
 現在は、そこから解放されアルカディアで生活している。
 本来の歴史の流れならば、星となり時間の流れに身を任せるだけの存在となるはずだったが、何を間違ったか世界を気まぐれに旅行していたリリスに見つかり、こうしてアルカディアに招き入れられたわけである。
 人の悪の極限存在として君臨していたマスターテリオンが、今は罰ゲームとして本人にとってはこの上なく嫌な、周りから見れば阿呆以外の何でもない罰ゲームを受けさせられるようになっていた。
 人間、時間が経過すればいくらでも変われるわけである、もちろんマスターテリオンにとっては嬉しくとも何ともないだろうが。

「感心しているのはいいが、まだ20万本ほど残ってるぞ」

「…………」

「マスター、頑張ってください」

「エセルドレーダ、助けては」

「それでは罰ゲームになりませんし、何より私自身もまだ罰ゲームが終了していません」

「………」

 エセルドレーダの罰ゲームは、【神秘使用不可、身体能力のみでリリス様特製ゴーレムを撃破する】だった。
 全長5m、総重量50t、構成素材は世界最高強度の特別金属【オリハルコン】を使用。
 これにより物理攻撃関係はほとんど無効化にできる。
 さらに、表面に魔術的加工を施すことでランクB以下の神秘を全て打ち消してしまう。
 まさに難攻不落の要塞といっていい出来前だ、もちろん要塞ではないのだが。

「今回の罰ゲームは無理ゲーが多いな」

「フフ……そういうアダムも絶対に無理ゲーをさせられる事になるでしょうね」

「リリス、何でさっきからそんなに自信満々なんだ? 条件は五分と五分のはずなんだが」

「こういうのは、自信満々にしていた方がいいのよ」

「自信満々ね、オレには無理なような気がするが」

「それはアダムがまだまだ未熟なだけでしょ?」

「ふっ、違いないな」

 どこか呆れたような口調でアダムが呟く。
 とはいえ、そうこう会話している間にもアダムは次々に考える。

(とはいえ、本当にどちらだ? 随分と長い時間オレと共に過ごしたリリスならオレの利き腕なんかもちゃんと把握しているはず。
 そこからオレがどっちのカードをもっとも引きやすいか考えてそこにカードを配置するか?
 なら、引きにくい方のカードを取りさえすれば。
 いや、オレ自身がこうやって考えて裏を掻こうとする事なんて読めているはずだ。
 だったら、やはりこちらの更に裏を掻いてあえて引きやすい位置に配置する?)

 考えるアダムだが、やはり答えは出ない。
 出るはずもないだろう、普段のおバカな態度からは全然察する事など出来ないが実際のところリリスはアダムより数倍は頭がいい。
 彼女に頭脳で勝る存在といわれると、かなり限られてくる。
 そんな頭脳の持ち主であるリリス相手に頭脳で劣っているアダムが挑んだところで勝てるはずがない。
 となると、あとは勘しか残っていないのだが。

「あの、アダム様。出来れば早く引いてくださると私も助かります。
 このような格好は、流石に恥ずかしいものがありますから」

「ん、ああ……すまないパール。もう少しだけ我慢してくれないか」

「いえ、出来ることなら今すぐに引いていただけると嬉しいのですが」

「悪いが無理だ」

「そうですか」

 パールと呼ばれた声の主。
 彼女は非合法的な実験の既に誕生したマシンチャイルドと呼ばれる存在だ。
 肉体的には脆弱であるが、かわりに電脳関係に対して無類の強さを発揮した。
 一流オペレーターやシステムエンジニア100人で彼女とようやく拮抗出来るほどの能力を彼女は持っている。
 だが、実際はそうではなかった。
 いや――― 限りなくそれに近い能力を持っていたが、実際の彼女の能力は彼女を生み出した者たちの期待通りのものではなかったのだ。
 結果として、パールは自我を極限まで衰弱させられた後、薬物投与による人体実験を受けることになった。
 しかし捨てる神がいれば拾う神がいるように、とある存在によってパールは救われることとなった。
 現在は、アルカディア代理市長をしているセイレンの秘書のような事を行って日々生活している。
 尚、人体実験を行おうとしていた外道たちは一人残らずこの世から消える事となったのだがそれは別の話。

「ところでアダム様、なぜこちらを見ないのですか?」

「見れると思うか?」

「何も問題ないかと。確かに私自身は恥ずかしいですが、アダム様は毎日リリス様と」

「言うな、パール」

「承知いたしました」

 パールが現在どのような格好をしているかに関しては言わないでおこう。
 簡単に言うなら、これも罰ゲームなのだがその内容があまりにも悲惨すぎるので書くことができない。
 本来なら一般向けなのに一気にX指定にまで跳ね上がってしまうだろう。
 そうなると規定に引っ掛かるので書くことができない。
 どのような罰ゲームかは、読者の想像にお任せする。

(しかし、誰なんだ? あんな罰ゲーム書いたの。
 オレがあの罰ゲームをやる事になったら、手段を選ばず書いた奴を見つけ出して抹殺するが)

 少なくとも、元凶が誰かわからない以上はどうしようもない。
 アダムはその考えをこの場で放棄する事にした。

「そう云えば、焔はどこに行ったんだ?」

「ああ、アイツなら今は罰ゲームの真っ最中よ」

「真っ最中? だが姿が見えないぞ?」

「アイツの罰ゲームはねぇ」

 そう云いながらリリスはどこか楽しそうな口調で答えた。

「【闇の書の闇を終わらせる】って内容よ」

「あれか……まだ達成可能な内容だな」

「そうねぇ。ちなみ私としては【宇宙意思に戦いを挑み勝利する】がもっとも無理な内容だと思うわ」

「勝利なんて絶対に無理だろ、あの存在は」

「そうよねぇ、だからすぐにノーカウントになったんだけど」

 盛大に溜息を吐きながらアダムは横目でぐったりと倒れた体勢のセイレンを見た。
 彼女の罰ゲームである【向こう10年程度アルカディア市長の仕事を行う】を書いたのはセイレン自身だ。
 誰を狙って書いたのかは一発で分かるが、それを自分自身で引いてしまったわけである……不幸だ。
 ちなみに、セイレンの隣で気絶しているのは彼女の部下であるワーウルフの少女で名をミルカという。
 かつてとある孤島で出会った少女と同じ名前とは、世の中は意外と狭いものだ。
 そのミルカの罰ゲームは【某第七司祭を身動き取れないように拘束し、司祭の目の前でカレーを完食する】というものだった。
 何とか完食には成功した。
したのだが代償として黒鍵を大量に投げられ、更には第七聖典で魂を霧散させかけたらしい。
食い物の恨みは怖いのだ。

「何か言いたそうだな、リリス」

「フフフ……阿鼻と叫喚が奏でる地獄の業火が燃え盛るワルツの舞踏会へよ〜ぉこそ、アダム。
 で、覚悟はいいわよねぇ〜?」

「それが言いたかったのか…もちろん、覚悟は出来てないが」

「往生際が悪いわね。どうせこれで最後なんだからズバッとやればいいじゃない」

「最後だからこそ慎重に行くべきだ」

 だからこそアダムは考える。
 この土壇場だからこそ考えなければならない。
 そもそも、不自然なのはリリスのあの余裕だ。
 同じリスクを背負っているはずなのに、リリスのあの余裕の態度は明らかにおかしい。
 となると、やはり何らかの…

「そう、なら言うわ。右のカードがジョーカーよ(・・・・・・・・・・・・)

「な…に…っ?」

 何気ないリリスの一言。
 それに、アダムはこの上ないほど絶句した。

(この土壇場でジョーカーがどっちか言うだと? 血迷ったのか、リリ―――― いやっ)

 アダムはリリスを睨みつけるがリリスはどこか吹く風。
 完全に余裕の状態だ。

どちらから見て(・・・・・・・)を言ってない)

 突き出されたカード。
 究極の2択。

(オレから見れば右でも、リリスから見れば左になる。
 逆にリリスから見れば右でも、オレから見れば左となる。
 つまり、右のカードとは実は両方とも該当する。
 さっきのリリスの発言はつまり、ブラフ以外の何でもない。
 狙いは、時間切れか。
 そうすれば、下手な心の読み合いをせずにオレの敗北となる。
 だが、他にも何かあるはず)

「私の言葉が信じるか信じないかはともかくとして、他の奴の仕事の時間が近づいてきてるわ。 
 何より、あんたの持ち時間は残り1分を切ってるわ。
 だからさっさとカードを引きなさいよ、アダム。
 この土壇場において心の探り合いなんて無意味以外のなんでもないわよ」

 とはいえ、リリスの言葉も一理ある。
 どうせ答えが出ないのなら、後は明鏡止水の心で弾いてしまえばいいのだ。

「…どうやら、他にいい案はなさそうだな。
 なら、オレはリリスの提案に乗らないといけないか」

「そういうこと。それじゃ、これで最後ね。
 右か左!! ジョーカーじゃないのはどっち!?」

 突き出された2枚のカード。
 だが、その時点で既にアダムの心は決まっていた。

「なら、オレはこっちのカードを引くぞ」

 そう言ってアダムは躊躇なくカードを1枚引いた。
 運命の瞬間、それはまるで天秤のようで。

「さて、カードの中身は………んっ?」

「うん? どうしたの、アダム?」

「いや、オレって目が悪かったか? ハートの7を引いたはずなのに、道化の絵が入った死神のカードが見えるんだ」

 まったくもって不思議な光景だ。
 引いたはずのカードの絵に道化の絵が入っているなんて不思議以外の何でもないだろう。

「そういえば最近、夜遅くまで仕事していたからな。
 やはり身体は正直か、今になって疲れが一気に噴き出したのだろう」

「あ〜、アダム……?」

 呆然とした様子で名を呼んでくるリリスを無視して、アダムは深く深呼吸を始めた。
 1回、2回、3回と深呼吸を行うと気分も落ち着いてきて冷静な判断を下すことができるようになる。
 その状態で、アダムはもう一度引いたカードを見た。

「……おかしいな」

 だがやはり、描かれていたのは道化のカード。
 
「珍しいこともあるんだな。もしかして、これが噂の幻影二重存在(ドッペルゲンガー)というやつか?」

「………アダム、現実を直視したくない気持ちはわからないでもないけど」

 どこか諦めたような口調。
 その口調のままリリスはアダムに対し――――

「それ、ジョーカー」

 死刑を宣告した。




















「え、ギャグ?」

「何でギャグなのよ? 正真正銘、それはジョーカーよ」

「嘘だな、リリス―――― オマエは間違いなく嘘を言っている!」

「いや現実を見なさいよ……ねぇ、みんな」

「ああ、貴公の引いたカードはジョーカーだな」

「ジョーカーですね」

「はい、ジョーカーです」

「ジョーカーね、どう見ても」

 他のメンバーたちが次々にジョーカーの宣言をする。
 だからこそ、アダムには納得がいかないところがあった。

「馬鹿な!? 皆には見えないのか!?
 この光り輝く、黄金のようなハートの7のカードが!?」

「いや、それがハートの7に見えたらその時こそアダムを病院に連れていくわね。
 主に眼科と精神科に」

「……騙されるな、オレ。皆はそろってオレを騙そうとしているに違いない」

「だから、そのカードはどう見てもジョーカーだって」

 まぁ、結局民主主義的なことを行った結果アダムの敗北が決定したのは言うまでもないことだろう。

「くっくっく……まぁ〜だまだ詰めが甘いわね、アダム。
 さてっと、それじゃお待ちかねの罰ゲームを引いてもらうわよ♪」

 罰ゲームが書かれた紙が大量に入っている箱をアダムの目の前に突き出すリリス。
 すごく嬉しそうだ。
 彼女から悪魔の翼と尻尾が生えているような気がするが、きっと気のせいに違いない。

「嬉しそうだな、リリス。
 オマエにとって他人の不幸は蜜の味なのか?」

「ええ、アダム限定だけど」

「………」

 言い切られたアダムに立場なんてない。

「そんなことはどうでもいいから、引きなさい♪
 ほら、引きなさい♪ ほぉ〜ら、引きなさい♪」

「くっ………リリス、覚えてろよ」

「もう本当に最高ね!! なんて心地のいい負け犬の叫びなの!!」

「………」

 ちょっとトリップしている今のリリスには何を言っても無駄と判断したのか、アダムは無言になった。
 これが世の中の真理なのだとするのなら、何とも理不尽なことだ。
 もっとも、内心ではリリスに対する制裁する気満々なのだが。

「あっ、ちなみに私の書いた罰ゲームはまだみたいだから、引いたら頑張ってね」

「…………先に、何を書いたか聞いていいか?」

「私が考えたのは、【ミルカ特性スペシャルランチを完食する】よ」

「………何という無理難題」

 そう言ってしまうのも無理はない。
 ミルカ特性スペシャルランチとは、その名のとおりミルカが作り上げる特性のランチセットの事だ。
 それだけを聞くと普通に感じてしまうかもしれないが、問題点が1つある。
 それは、辛いという点だ。
 そう、辛い、とてつもなく辛い、世界が滅びてしまえばいいと思えれるくらいに辛い。
 その辛さは、某丘の上にある中華料理店の外道マーボーレベルに達する事だろう。
 しかも本来はデザートであるはずのアイスまで辛いのだ、ここまでくると拷問以外の何でもない。

「リリス、オマエはオレを殺すつもりなのか?」

「や〜ねぇ〜、そんなつもりはないわよ」

「本当か?」

「本当よ」

「本当に本当か?」

「本当に本当よ」

「本当に本当に本当か?」

「本当に本当に本当よ」

「本当に本当に本当に本当に本当に本当に」

「しつこいわよ、アダム」

「いや、聞かずにはいられない」

「まぁ、当たったら自分の運の無さを悔やむといいわ」

「………この外道」

「聞こえなぁ〜い♪」

 とても楽しそうなリリスに、アダムは盛大にため息を吐いた。
 恨むは己の運の無さか、それとも目の前で嬉しそうにしているリリスか。
 どちらにしても目の前に突き出されている真実が変わるわけではない。
 
「私の書いた罰ゲームもまだ出ていないようですね」

 傍らで描写不可な状態のパールが己の書いた罰ゲームがまだ出ていないと言う。
 なぜだろうか、その言葉にアダムは言い知れぬ不安感を覚えた。

「どんな罰ゲームなんだ?」

「聞キタイデスカ?」

 背筋に冷たい感覚が走る。
 息切れしそうなほどの緊張感は、瞬時に恐怖へと変異した。
 胸を焦がすような痛み。
 恋焦がれるという言葉があるが、これはまったくの別物であることをアダムは瞬時に理解した。

「いや、聞きたくない」

「そうですか………ですが、楽しみですね」

 と、言う割にはパールの表情に変化は無い。
 本当に楽しみなのだろうか?

「ちなみに、余の書いた罰ゲームもまだのようだ」

「マスターテリオン、何も言うな」

 目の前が真っ暗になる。
 10歩先の未来が光だったとしても、1歩先は完全な闇の世界だった。
 気分が憂鬱になる。
 なら、今日は厄日に違いない。

「ふむ、何を怯えているのだ? 何も怯える必要などないだろう?」

「そういうが、オマエだって引くときは震えていただろ?」

「それは目の錯覚というものだ」

「そういう事にしておく」

 まだ20万本も牛乳を飲まなければならないというのに、マスターテリオンは余裕の表情だ。
 ちなみに、後14分で最低でも10万本を飲まなければ更に10万本追加という超過酷な内容だったりする。
 だというのにマスターテリオンは余裕の表情。
 本当に大丈夫なのだろうかとアダムは思ってしまうが、まずは今日の我が身。
 他人の心配よりも自身の心配の方が優先順位は上だ。

「さっさと引きなさい、アダム。
 どうせ、何を引いたところで罰ゲームをやる事に変わりは無いんだから」

 目の前に突き出された箱を見て、アダムは嫌そうな表情を作り上げると静かに箱の中に手を突っ込んだ。
 そのまましばし悩んだ後、罰ゲームの書かれた紙を1枚選びそれをリリスに渡す。

「どうしたの?」

「見てくれ、見る勇気がない」

 その姿に、男らしいところなど欠片もなかったが仕方がのないことかもしれない。

「はぁ、やれやれね。確かに無理難題が多いでしょうけど、アダムがそれをやると決まったわけじゃ……ッ!?」

 そう言った次の瞬間、罰ゲームの内容を見たリリスの表情は一変した。

「な? ぁっ?」

「どうした、リリス?」

「…………」

 反応がない、ただの屍のようだ……んなわけないけど。

「お母様?」

 セイレンが少し心配そうな声でリリスを呼ぶ。
 余談としてセイレンがリリスを【母】と呼ぶのは、セイレンはリリスが作り出した存在だからだ。
 セイレン以外にも沢山の存在がリリスによって作り出されたのだが、それは本当に余談なのでこの辺で話を戻そう。

「こ……」

「こ?」


























「こ、こここ、これ書いたの…だぁぁれぇぇぇ!!!???」



























 リリスの叫びが辺りに響き渡る。
 その場にいた皆は、一斉に視線をリリスへと向けた。

「リリス、何が書かれてたんだ?」

「へっ!!?? い、いや、まま、まぁこれはアダムにはきついと思うからノーカウントという事で」

 そう言ってリリスは罰ゲームが書かれていた紙を後ろへと隠した。
 その瞬間、セイレンの目がキュピ〜ンと光る。

「リタ、オリカ」

「「了解です!!」」

 セイレンの命を受け、公平なジャッジ役をしていた獣人の少女であるリタとオリカが同時にリリスに襲い掛かる。

「なっ!? あ、貴女達!? 何を!?」

「申し訳ありません、リリスさん。上司の命令には逆らえないんです」

「上司って、形式的とはいえ上司は私でしょうに!!」

「ですが、実質的な上司はセイレン様ですので」

 何とか逃げようとするリリスだが、相手は俊敏な獣人。
 リタがリリスを逃げられないように拘束し、その隙にオリカが後ろ手で隠していた紙を奪取し、それをセイレンに献上した。
 素晴らしいまでの連携だ。
 即席の連携ではない、明らかに熟練の動きを感じさせた。

「こちらが例の品にございます、セイレン様」

「ご苦労様」

 オルカから紙を受け取り、セイレンは内容の確認を始める。

「え〜と何々……えっ? 【平行世界へ移動し、そこで1年間生活する。なお、その際に好きな相手が出来たなら、その相手と結婚する事】」

 














「「「「「おぉぉおおぉぉぉぉぉ!!!!????」」」」」


























 
 周りから、一斉に歓声が沸き起こる。
 それは、予想すらしていなかった罰ゲームの内容だった。
 まさしく、その発想はなかった―――― である。
 
「……え〜と、セイレン、その内容なんだが本当か?」

「嘘を読み上げてどうするのよ?」

「それもそうか…しかし、運がないな、オレは」

「そう? 今まで出た罰ゲームの中では、一番楽なような気がするけど?」

「だが、罰ゲームを行うまでが大変なことになりそうだな」

「………あ〜っ」

 セイレンはそっとリリスを見た。
 案の定、リリスは怒り狂っている。

「誰だ?」
 
 口調が本来のものになっている。
 どうやら、本気モードのようだ。

「このような内容を書いたのは誰だ? 
 妾は慈悲深い、今なら殺さずに済ませよう」

 殺さぬと言いながら、その目には完全に殺意が宿っていた。
 殺す気満々のようだ。

「リリス、そんなに殺気を撒き散らすな。
 ほら、皆が怯えているぞ?」

「殺気を撒き散らすな、という方が無理であろう?
妾と愛しい人を引き裂こうとする愚者には天罰が必要だ。
 愛しい人よ、お主もそう思うであろう?」

「ああ……まぁ確かに、な」

 そう言いながら、アダムは己の左薬指を見た。
 しっかりと薬指に嵌められている銀の指輪。
 それはアダムとリリスとの間にある明確な絆の証。

「うむ、肯定してくれたところで、早速犯人を捜すとしようか。
 まぁ、相手など既ににわかっているが」

 どこか楽しそうな口調で、リリスは視線を犯人へと向けた。
 そう――――― 本当に楽しそうな笑みを浮かべている褐色肌の青年へと。

「さて、混沌よ―――― 覚悟はいいな?」

「覚悟? 何の事かなぁ〜? 僕はしがない執事だよ?」

「下らぬ事を。今の今まで誰一人としてお主を認識していなかった。
 ましてや、お主が意味も無くこのような内容の罰ゲームを潜ませておいたはずがなかろう」

「へぇ、そこまでわかってても僕にお仕置きをするの?」

「それとこれとは別の問題だ」

 リリスの右手に光が集まり、やがて形を形成していく。
 それは、巨大な一振りの槍にも似た剣。

永劫神剣(スパーダ)が地位・ロンギヌス。
 この一振りで、お主を無に還してくれよう」

「う〜ん、流石にそれを喰らうと僕でも消滅しちゃうねぇ〜」

 目の前に迫った明確な死。
 だというのに、褐色肌の執事姿の少年は余裕を崩さない。
 否―――― 今だに誰一人として、この少年の余裕を崩した表情を見たことは無い。

「しょうがないか、今回は退散するとするよ」

「言ったはずだ、お主はここで無に還るのだと」

 ロンギヌスから光が漏れ出す。
 それは、リリスの明確な殺意の証。
 光が漏れ出すと同時に、部屋が空間的に閉鎖される。
 これで、少年が逃げ出すことは出来ない。
 
「あ〜、ちょっと拙いかな?」

 少年が少しだけ冷や汗を流すが、それでもなお余裕の表情は変わらない。
 まるで、全てが予定通りと云わんばかりに。

「遺言はないな? あったとしても聞かぬが」

「聞かないのなら聞かないでよね」

 リリスがロンギヌスをゆっくりとした動作で振り上げる。
 全長が3m近くある巨大な剣だが、リリスはそれを右腕一本で軽々と扱っている。
 その細い腕からは、信じられないほどの力。

「では、逝ね」

「ストップ」

 ロンギヌスが振り下ろされそうになったまさにその瞬間、アダムは背後からリリスを羽交い絞めにして動きを止めた。

「愛しい人よ、なぜ邪魔をする?
 この混沌を滅殺せねば、これからもお主はトラブルに巻き込まれる事になるのだぞ?」

「いや、それは別にいいんだが。
 今ここでロンギヌスを振るったら、ソイツだけじゃなくて沢山の死者を出すことになるぞ」

「むっ」

「だから、ここでロンギヌスを振るうのは止めておけ。
 まぁオレの行動も、ソイツからは予想内の事なんだろうけど」

「わかっているなら止めるな、愛しい人よ」

「ついさっき、殺さないと宣言したばかりだろ? 覆すのが早すぎるぞ」

「ああ、あれは単なる言い間違いだ。
 今なら楽に殺してやるという、な」

「どういう言い間違いだ」

 呆れたように言うが、既に限界近い。
 現状では、アダムはリリスに一切対抗が出来ないのだから。

「やれやれ、仕方がないな」

 これから受ける罰ゲームに頭を悩ませながらも、アダムは瞬時に今この瞬間において自分が何をすべきか正確に理解していた。

「リリス」

「何だ? 愛しい人よ」

「止めないと向こう10年は絶交だ」

「………愛しい人よ、それは卑怯というものだぞ」

「そうでも言わないと、オマエは止まらないだろ?」

「………ふぅ、仕方無い。今回は止めておこう」

 そう云うと、リリスはロンギヌスを光の粒子にして消す。
 同時に先ほどまでの威圧感が嘘のように消えた。

「ったく、アンタも運がいい………逃げたわね」

 リリスの正面にいたはずの褐色肌の少年はいつの間にか消えていた。
 最初から誰もいなかったかの如く。

「やれやれだわ、本当に……」

「うん? リリス、どうかしたのか?」

「ちょっとね……ねぇ、アダム」

「なんだ?」

「さっきいた褐色肌の奴だけど」

「褐色肌? そんな奴いたか?」

「………いえ、何でもないわ」

 どこか諦めきったような表情で、リリスは深くため息を吐いた。


















◇ ◆ ◇


















「で、聞きたいのだが本当にやるのか? この罰ゲーム?」

「やらないわけにはいかないでしょ? 罰ゲームは公平に、なんだから」

 諦めきったようにリリスは言いながらとある場所に辿り着く。
 そこは床に巨大な魔法陣が描かれた神殿。
 神殿といっても、その造りはどこか近代的であった。

「成長したなリリス、昔なら間違いなく踏み倒しただろうな」

「私だって少しは成長してるってことよ。
 ところでアダム、指輪はちゃんとはめてるわよね?」

「ああ」

 そう言ってアダムは己の左薬指にはめられた指輪をリリスに見える。
 模様のようなラインが施され、そのラインが紫色の光を放っている。
 紫色は、リリスが特殊な加工を施して作り出されたアメジストの光。
 
「絶対に外したら駄目よ。それ、無限図書館で迷子を防止する役目があるんだから」

「わかってるさ」

「わかってるなら、いいわ」

 そう言いながらリリスは魔法陣に自信が保有する魔力を流し込む。
 途端に、魔法陣が強い輝きを放ち始めた。
 準備完了まで、あと少し。

「今回の転送場所はランダムだから、どこに転送されるかわからないわ。
 一応期間は貴方の主観時間で1年だから、1年が経過したら私が迎えに行くから」

「了解だ。すまないな」

「仕方ないわよ。その肉体がある以上、貴方は自由に世界を移動することができない。
 移動するには切符が必要になるのは、無限法則の1つなんだから」

「リリスやイブという例外がいるけどな」

「後は、あの大バカモノと狩人……ああ、後は猟犬ぐらいね」

「大バカモノ?」

「気にしないで。知ったとしても、どうせ長時間は記憶に留めておく事が出来ないんだから」

「記憶に留めておく事が出来ない?」

「ええ……まぁ、これは今のところ関係ない話ね。
 さて……アダム、心の準備は?」

「出来てるはずがない」

「しなさい、今すぐに」

 まったく容赦のないリリスの言葉に、アダムは思わず苦笑いをしてしまう。
 本当に―――― 容赦のない。

「容赦がないな」

「私だって嫌よ、こんな罰ゲーム。でも、勝負は常に公平に――― でしょ?」

「さっきの勝負でイカサマをやってた奴のいう台詞じゃないな」

「へ? 何の事」

「さっきのオープンリーチ勝負―――― 実は両方ともジョーカーだったんだろ?」

「あら、何のことかしら?」

 リリスの表情はまるで変わらない。
 相変わらず余裕だ。
 とはいえ、既に種は割れている。

「簡単さ。あの時、カードを審判から渡された時点で両方ともジョーカーだったんだ。
 審判は全員リリスの味方、いや…正確にはオレとセイレン以外は全員がリリスの味方だったといったところか。
 だから審判がリリスに両方ともジョーカーを渡すのは当たり前。
 そしてあの時の【右のカードがジョーカー】という発言は、誘導だ。
 オレがリリスの不正行為に考えを至らせないための誘導を目的とした発言。
 てっきり時間稼ぎかと思ったが、実はそんな狙いがあったなんてな。
 まったく、本当に感服させられるよ」

「ふぅ、正解よ……なら、今からイカサマと叫んで勝負をし直す?」

「まさか、勝利するために自己の最善を尽くす――― それを卑怯と罵るなんて、見当違いもいいところだ」

「それに、不正行為を暴けなかった自分にも責任があるってこと?」

「そういうことだ」

「真面目ねぇ〜」

「悪いか?」

「いいえ、惚れ直したわ」

 嬉しそうにそう言いながら、リリスはそっと自分の唇をアダムの唇に重ねた。
 柔らかい感触、まるで極上のワインにも似た甘美な味が口の中に広がる。
 それはひどく艶かしく情熱的な口付け。

「1年、我慢するわ――― 浮気とかは絶対にしないでよ」

「オレはリリス一筋さ」

 そう言いながら、今度はアダムの方から口付けを交わす。
 その味は甘美であり、情熱的な大人のキス。

「ん……準備、出来たみたいね」

「そうみたいだな」

 見ると床に描かれていた巨大な魔法陣が放つ光が最高峰に達している。
 アダムはリリスから離れると、魔法陣の中央に立つ。
 準備は万全だ。

「心の準備は?」

「大丈夫、ちゃんと出来たさ」

「そう、なら問題なしね」

「そういう事だ―――― 始めてくれ」

「わかったわ」

 リリスが意識を集中させる。
 術式には大量の演算が必要だ。
 人を平行世界に飛ばすのだ――― 並の計算力では起動させることすら不可能だろう。
 事実、このアルカディアにおいてこの転移魔法陣を完全に使いこなせるのはリリスのみ。

「術式起動――― 転移場所をランダムに設定。
 転移範囲を、アルカディアを起点に8駅以内に。
 全術式の起動を確認―――― 転移術式起動に問題なし。
 転移ルート確定―――― 転移開始」

 魔法陣が起動する。
 それに伴い、アダムの体が少しずつ粒子となって消えていく。

「帰り、待ってるからね……いってらっしゃい」

「ああ―――― いってきます」

 粒子が舞う、まるで何かを祝福するかのように。
 そして、アダムはアルカディアから別の世界に転移した。





【元ネタ集】

ネタ名:ジジ抜き
元ネタ:ひぐらしのなく頃に祭
<備考>
厳密には澪尽し編で行われるジジ抜き大会。
原作では魅音が優勝し、準優勝は圭一だった。
負けると罰ゲームを受けることになり、免除されるのは優勝者だけという超過酷勝負である。
この時の罰ゲームの内容は【好きな人と1日デート(レポート必須)】だった。

ネタ名:とある戦闘民族のスーパー戦士
元ネタ:ドラゴンボールZ
<備考>
世界でも人気を博しているドラゴンボールZのスーパーサイヤ人から。
ビーム1本で星1つ消すようなスーパーな人たちで、漫画界の中でも屈指の強さを誇る。
元はギャグ漫画だったのに週刊ジャンプ補正の影響を受けたのか、いつの間にか熱血バトル路線を突っ走ってしまった。
だが、そ☆れ☆が☆い☆い☆

ネタ名:水星のアリストテレス
元ネタ:月姫
<備考>
死徒二十七祖第五位ORTから。
攻性生物として次元違いの能力を持つ全長40mほどの水晶蜘蛛の怪物。
難しい設定を全部無視して純粋戦闘能力で戦わせたら月姫の世界では一番強い。
実は星のSOSを受信できる最強種ではなかったりする。
こいつが存在するだけで地球の環境が水星の環境に変化していく。
異界秩序のダダ漏れが原因であり、そう言った意味では侵略者以外の何でもない。
ちなみにタイムスケジュールを間違えて5000年近くフライングして来てしまったドジっ子らしい。

ネタ名:宇宙意思
元ネタ:MUGEN
<備考>
GS美神のを思い浮かべた人も多いかもしれないがそっちではない、ごめんなさい。
実際はMUGENというフリーソフトに登場する神キャラの一柱である宇宙意思から。
とにかく次元違いと言える程強く、アーケードキャラなどで勝利する事は100%不可能。
また強さだけでなく、攻撃の美しさも見過ごせないだろう。
MUGENでも屈指の人気キャラであり、神々しさは流石は神というだけの事はある。
ニ○ニ○動画などで見ることが出来るので、1度見てみるといいかもしれない。
余談だが、作者も宇宙意思のファンであったりする。

ネタ名:もっとも新しき旧神
元ネタ:機神咆哮デモンベイン
<備考>
邪神と戦い続けた先に人を超越し善い神様へと至った大十字九朗、アル・アジフ、デモンベインの事。
もっとも新しき旧神とは、この三柱を纏めた言葉である。
実は息子と娘がいるらしい。
神様の中では最弱かもしれないが故に最強であったりする、訳が分からん。
ちなみに、人間のときは非常に貧乏であり近所の教会に飯をたかりによく行ったらしい。
つまり、典型的な駄目人間。
それがいつの間にか神様になってたりするのだから、世の中わからないものである。

ネタ名:第七司祭
元ネタ:月姫
<備考>
対吸血鬼機関である埋葬機関に所属する七人の司祭の一人。
世界の矛盾により不老不死となっていたが現在が矛盾の元凶を抹殺したので不老不死ではないらしい。
それでもかなり死ににくい体らしいが。
ちなみに、カレー狂、それはもう清々しいくらいにカレー狂。
彼女の前でカレーを冒涜するような事をすれば死ぬのはほぼ確実である、注意しておこう。

ネタ名:中央国家オーシア
元ネタ:ACE COMBAT 5 THE UNSUNG WAR
<備考>
AC5に登場するオーシア連邦から。
資本主義、民主主義、大統領制、共和制を採用する連邦国家。
原作の主人公であるブレイズはこの国のパイロットである。
モデルとなっているのはアメリカ合衆国と言われており、またACの世界では数少ない超大国の1つでもある。

ネタ名:マシンチャイルド
元ネタ:機動戦艦ナデシコ
<備考>
非人道的な実験の果てに生まれた科学の申し子、電子の妖精。
原作で確認されているマシンチャイルドはルリとラピスの二名のみ。
電子の妖精の異名通り、電脳世界においては無敵といえるほどの絶大な能力を発揮する。
ただし、代償としてか燃費がかなり悪く成長等にも悪影響が出ている模様。

ネタ名:闇の書
元ネタ:魔法少女リリカルなのはA’s
<備考>
原作も何もないが、とりあえずまんまである。
ロストロギアと呼ばれる古代遺物の一つにして、かなり性質の悪い書。
所有者の魔力の源であるリンカーコアを侵食し、最後には必ず暴走して多くの被害を出して転生する。
暴走した防御プログラムと無限転生プログラムにより、実質的に消滅も封印も不可能な状態となっている。
正式名称は『夜天の魔導書』であり、長い年月を経て心ない人間に違法改造され現在の形となった。

ネタ名:永劫神剣
元ネタ:永遠のアセリア
<備考>
原作では永遠神剣とう名称。
最初は第1位が最高位だったはずなのに、いつの間にか更にその上に天位、地位、鞘の3種類の神剣が誕生した。
後付け設定の怖さが、ここにある。
神剣となっているが形状は千差万別だったりする。
ちなみに、第1位で世界を簡単に滅ぼせるだけの力があるらしい。
なら、その更に上位に位置する3つの神剣の力はどれほどなのか…もはや想像すら及ばない領域なのかもしれない。




あとがき

やたらとネタが多いような気がするが後悔はしていない。
お久しぶり&はじめまして、鬼神です。
1年近い沈黙を破り、私は帰ってきました。
ソロモンよ!! 私は帰ってきた!! みたいな。
でも、1年近く時間を空けてしまったのは反省してます、本当に。
どんな事を言っても言い訳にしかならないでしょう、なのでこの場を借りて楽しみにしてくださっていた皆様には謝罪を。
本当に、申し訳ありませんでした。
さて、改訂版ということでタイトルも一新し頑張っていこうと思います。

アダムは前作でいうところのヤミと同一人物です。
ヤミと帽子と本の旅人のエンディングの1つ、リリスエンドの後日談であるコゲとリリスのナハトムジークをプレイした結果、コゲの名前がアダムに決定していたのでヤミ=ヤーマの名前をアダムに変更しました。
アダムの性格は前作と同じような感じです。
というのも、どうにもアダムともう1人の主人公の性格が被っているような気がして(汗
ってことで、アダムは冷静かつ頭の回るキャラという立ち位置にしました、後悔は(ry

ではでは、今回はこの辺で。
次回も頑張っていきます。