飛び散る鮮血・・・振るわれる二筋の銀の軌跡
地に横たわる魔物の肉片・・・そうオレ達は最強のコンビだ
「ハァッ!!」
オレは剣を振るい最後の魔物を片付けた
「終わったか?」
オレより先に魔物を片付けたのだろうオレの相棒が声をかけてくる
「あぁ・・・でも本当に魔物が急増化してるみたいだな」
オレは周りの数えるのも面倒な程の魔物の死体を見ながら言った
「たんなる異常現象か・・・・・もしくは魔王の復活か」
「後者は考えたくっ・・・危ねぇ!!・・・・相沢ぁあ!!」
オレは見てしまった・・・相沢の後ろで・・首の無いリザードマンが剣を振り上げる所を・・・
KANON 〜幸せと言う名の朝〜
「危ねぇ!!・・・相沢ぁあああ!!っえ・・・・うわぁわわ」
ドス〜ン!!
「痛っ〜・・・夢か・・・不吉な夢だな・・まさか相沢の身になにか・・・・んなわけねーかあいつは殺しても死にそうにないからな」
要するに夢の中であわてて相沢を跳ね除けようとしてベットから落ちたと
「お約束だな・・・っと」
ふと時計を見るとまだ8時だ今日は日曜なので学校は休み
「という分けでお休みなさい・・・」
オレは誰かにオヤスミを言いながら2度寝をすると決め込みベットへと戻る
ピンポーン!!
「誰だ!?オレの安眠を妨害をする奴は!!・・・オレは寝ているから聞こえませんよ〜っと」
ピンポン!!ピンポン!!ピンポン!!ピンポン!!ピン!!ピン!!ピン!!ピンポーン!!
「だー!!!オレは日曜を昼まで寝るというたった一握りの幸せさえもゆるされないのか」
あきらめて玄関に向かい鍵を開けドア開く
「遊べ」
ガチャ
命令系かよ!!まったく・・・オレはドアを閉めっ!?こいつ足をドアの間に挟みやがった!!
「甘いな北川!!その程度で俺を退けると・・・ゴメンナサイアケテクダサイ痛いです」
もちろん足をを挟んだまま無理矢理閉めようとしてやった
「ったく、朝早くから何のようだ、俺は急がしいんだぞ」
「パジャマ姿で何を言う」
「こっこれから忙しくなるんだ・・・」
「そうか・・・・なら仕方ない・・・そうだよな・・・全部俺の身勝手だよな・・」
「あ・・相沢!?」
「いや・・何も言うな・・・身から出た錆だ・・・正直俺一人でどう出きるか分からない・・もしもの時は
皆の事は頼んだぞ」
「まてっ!!・・・皆の泣き顔を俺だけに押し付けようなんて許さないぜ・・・まぁ中に入れ話はそれからだ」
「北川・・・すまない・・・そしてありがとう・・・」
その日の朝北川の部屋の隣のお姉さん(加奈子さん・・・童顔ロリ顔で身長150cm貧乳という最凶オプ
ション付きの料理上手でよく北川にお裾分けをしてくれる)がパジャマ姿の北川と半泣きの男性が
抱き合っていたのをマンション中に広めたそうだ
バタンっ
「突っ込みがいないとボケも生えないな北川」
「そうだな・・・まぁ・・・着替えてくるから・・適当に座ってくれ」
オレは着替えようと思い部屋にもどろうとしながら思った
昼まで寝るのは諦めようと・・・
「あぁ・・・俺朝飯食ってないけど・・・トーストとマーガリンとあったかいコーヒーでいいからあんまり気にするな」
「馬鹿言うな!コーンフレークでも牛乳かけて食っとけ」
「りょ〜か〜い」
「出来るだけ急いで頼む!!・・・じゃあな」
オレがリビングに戻ってくると相沢は電話を切っていた
「おかえり・・・ちょっと電話借りたぞ」
部屋から戻ってきただけでおかえりはないだろうが
「ただいま・・・構わないが何処に掛けた」
律儀に答えるオレもオレだな
「ん・・・出前だな・・・出前」
「人の家で食うものが無いからって、出前頼むなよな・・・」
「お前の分もちゃんとあるぞ・・・しかも奢りだ(むしろお前の分がメインだけどな)」
「アイザワサマハカミサマデス」
相沢がニヤリと笑った気がしたがオレは素直に感謝の言葉を述べていた
「というか・・・お前の所秋子さんいるだろ?どうしたんだ?また何かしでかしたのか?」
「秋子さんは仕事で昨晩から出張中・・というか「また」ってなんだ「また」って」
「一週間前の夜に・・・「北川!!助けてくれご飯がオレンジでジャムなんだ!!」って分けの分からん事言って泊りに・・・・」
と言いかけたところで
「キタガワサマハカミサマデス」
相沢から白旗が振られたので話の筋を戻すとするか
「水瀬は?水瀬なら料理くらい出来るだろう?」
ちなみに相沢は料理が出来ないというかする気が無いというか・・・説明不能だ
「はぁ?・・・名雪は昼も寝床でグーグーグーだ」
「なるほどな・・・というかオレに○太郎ネタはやめてくれ」
「気にするな・・・今日も妖怪アンテナがバリ3だぜ」
「だから・・・ヤメロって」
そのネタで小学校のころ苛められまくったからな結構嫌だ
「冗談だって」
まぁ本気じゃないことくらい分かってるんだけどな
ピンポーン!!
「あぁきっと出前だ・・・俺が出る」
と言って相沢がソファから腰を上げる
「んーじゃ頼む・・・というか出前って何を頼んだんだ?」
「ソレは見てのお楽しみ」
相沢が悪魔の笑みを浮かべて言った・・・何しやがったこいつ
ガチャ
「おっ・・やっと来たか」
「相沢君っ北川君が栄養失調で倒れたって・・・・」
はぁっ?
「あぁ・・・そうなんだ・・・で頼んだ物は持ってきてもらえたか?」
でぇえええええええええええ!!相沢の奴なんて事を
「えぇ・・一応作ってきたわよ?それより病院とか連れて行ったほうがって!!北川君」
やべッ
「寝てなくて大丈夫なの?平気?」
うわっ・・・オレはつい相沢の方をみる・・・
(話をあわせろ)
目がそう語る
仕方ない・・・ここで引き下がると北川潤の名に傷がついてしまう
「あっ・・あぁ・・・大丈夫・・・今は何ともないからな・・最近ロクな物食べてなかったから少しクラってきてな?ははっははっ」
笑うしかねぇ
「そうなんだよ・・・オレと話してたら急に倒れてな・・・ロクな物食べてないっていうからなぁ?はははっははっ」
あっちも笑うしかないらしい
というか呼んだんだから対策くらい考えとけよ
「良かった・・・・・本当に・・・良かった・・・もう・・・心配掛けないでよ・・・」
「お・・・おい泣くなよ」
「そうだよ・・・北川も無事だったんだし・・・な?」
「そうね・・ごめんなさいね、私栞の事もあって・・・北川君が倒れたって聞いて・・・少し動転してたみたい・・・」
(相沢!!)
(北川!!)
「「ごめんなさい」」
オレと相沢はひざまづいて謝った
そりゃもうおでこを地面にくっつけて
「へっ?」
「いや俺が悪かったんだ・・・ついな・・腹が減ってたのと何時もの悪ふざけで・・・スマン」
「オレも悪いんだ・・・美坂が来た時にすぐ説明すれば良かったのに・・・つい相沢の悪ふざけにのってしまって・・・
悪かった・・・許してくれ・・このとおりだ」
「ば・・・ば・・・ばばばばばばば」
「馬刺し?」
「甘いな北川、栞の姉だからバニラアイスに決まってるだろ」
「馬鹿ぁああああああああああ!!」
ガスッ!!バキッ!!
「「グエッ!!」」
痛っ・・・・まぁ仕方ないかこれは流石にやりすぎた・・・こっちに否がある
「まぁ・・・でも本当に悪かった」
「そうだ・・・お前が悪いんだ全部お前が!!」
何!!裏切るか相沢!!
「というわけで、後の責任は全部北川が取るという事で俺は逃げる」
バタンッ
「なっ・・・まちなっ・・早いわね」
相沢め・・・俺を残して逃げやったな・・・
「じゃあ、北川君どういう事なのか全部説明してもらおうかしら?」
「えっとー・・・・(説明中)・・・というわけだ」
オレは全部嘘無しに説明した
「それじゃあ・・・・北川君はほとんど悪くないじゃない」
「そうでもないさ」
プルルルルルッ・・・・プルルルルッ
電話が鳴る
「あー悪い、電話だ・・・」
「いいわよ、でなさいよ」
言われて俺は電話を取る
「はい、北川ですが」
『北川君?祐一そっちにいってない?』
「あー水瀬か、さっきまで居たけど帰ったぞ」
『あーやっぱり北川君の家にいたんだ』
「そうだけど・・どうしたんだ?相沢の奴、水瀬は昼間で寝てるって言ってたぞ」
『酷いよぉ、今日は祐一より早起きして朝ごはん作ってたのに、途中で居なくなっちゃうなんて極悪だよー』
「へ?」
わけわからん、本当に何しに来たんだ相沢は
『う〜』
水瀬が電話の向こうで唸ってるので思考を中断して
「まぁ、今帰ったからもう少しまってればいいと思うぜ」
『うん、わかったよ〜それじゃあね』
「あぁ」
俺は電話を切り美坂の方に向き直る
「名雪から?」
「あぁ・・まぁ相沢も今帰ったし問題ないだろ?」
「そうね」
ぎゅるるるる
「あっ・・・・そういえば昨日の晩抜いたんだった・・・冷蔵庫空だったし」
「・・・呆れた・・・本当に倒れても知らないわよ?ほら・・食べなさいよ」
「え?・・いいのか」
「まぁ元々北川君のために作った物だし」
美坂が俺の為に・・・蓋を開け中を見る
「おぉ・・美味そうだ、本当にいいのか?」
「いいって、あんまり時間掛けてないから、簡単な物しかないわよ?後昨日の夕飯の残りとか一応ソレもあ
たしが作ったんだけどね」
「それじゃあ・・・いただきます」
・・・口に入れる・・・
「どう?」
むしゃむしゃ
もしゃもしゃ
ごっくん
「合格」
「何によ?」
相沢が言ってるの見て一回言ってみたかったんだ
「お・・俺のおっお嫁さん」
どもっちまった・・・
「ばっ・・・」
おぉ・・赤くなってうつむいてる・・・おぉ・・・かっかっかっ
「かわいい」
「馬鹿っ」
幸せな朝の事だった
おまけ
「祐一、何しに行ってたの?」
名雪の作った朝食を食べながら
「ん?幸せのお裾分け」
俺はニヤリと笑った
後書き
乗りと勢いと惰性で書きかました地軸です
句読点無いのは俺の癖&主義ですw
というわけでこのSSをtaiさんにお送り致します
駄文で申し訳ございませんが宜しくお願します
「taiサマハカミサマデス」謎