???「おはようございます!相沢団長!!」

祐一「岡崎・・・その呼び方嫌味にしかならんからやめろ」

朋也「冗談です」

???「朋也くん、あんまりそういうこと言っちゃダメですっ」

祐一「おはよう、古河」

渚「おはようございます。相沢さん」

朋也「そういえば、秋子さんが新しい助手を連れてましたね?」

祐一「ああ、霧崎のことか。あれは霧崎秋一という。センスはいいぞ」

朋也「へぇ・・・祐一を認めさせた男ね・・・」

祐一「なあ、朝っぱらからそんな雑談をしに来たのか?仮にも王宮騎士団団長直属部隊、
   『CLANNAD』の隊長と副隊長が・・・」

渚「そうでした、実はほかの騎士団メンバーには伝えないでほしいのですが・・・」

祐一「そうか、なら執務室に行こう。あそこならいいだろう」

朋也「そうですね、そこの立ち聞き集にも都合がいいですし、ね?」

植木鉢の影に、何か星型の物体が見える。

祐一「あれって、『耳』の役割も果たせたんだ・・・」






ベルムラント物語 〜3ページ目・ここから始まった・・・のかな?前編〜






『CLANNAD』の会議室。

???「うーむ、ヒトデはばれてしまったようです・・・」

???「ふぅちゃん・・・いつかばれると思ってたの」

???「ああ!まだるっこしい!!ばれたんだから突入よ!!!」

???「お姉ちゃん、落ち着いて・・・」

???「とりあえず、このまま黙ってるわけにはいかないな?」

???「僕にいい作戦があるけど?」

???「お兄ちゃんの頭から出る作戦はろくなものでないから気にしないで下さい」

この場で唯一の男が立ち上がる。

春原「芽衣!お兄ちゃんをそういう風に見ていたのか!」

CLANNAD諜報担当、春原陽平。ヘタレだが、やることはきちっとこなす。

芽衣「それ以外に見えないでしょう・・・」

CLANNAD雑務担当、春原芽衣。兄と違い、まともな性格で、何でも器用にこなす。

杏「それ以外に見える?このヘタレが」

CLANNAD攻撃班センター担当、藤林杏。辞書やペットのボタンとの連携技が得意。

春原「・・・・・・」

椋「お姉ちゃん・・・」

CLANNAD後方班担当、藤林椋。カード占いは当たらないが、タロットになるとすさまじい的中を誇る占い師。

春原「ああ、姉と違ってなんて優しいんだ・・・」

椋「本当のこと言っちゃだめでしょ・・・」

春原が固まっている。

杏「あんた・・・何気にひどいね・・・・・・」

風子「もう、三人が執務室に入って行きましたよ?」

CLANNAD攻撃班バックス担当、伊吹風子。初めて見た人は星かと思う物体はヒトデ。

しかし、風子特製のヒトデは攻撃、捕縛、守備、諜報に肩たたきから春原退治にまで役に立つ。

春原「ああ、風子ちゃん・・・君はかわいいね・・・・・・」

即刻ヒトデをつかみ、

ぱこーーーん!!

叩かれていた。

風子「史上最悪ですっ!」

春原の褒めは最悪らしい。

智代「で、どうするんだ?」

CLANNAD攻撃班レフト担当、坂上智代。基本に忠実な軍隊格闘、特に足技が得意。

春原「僕が君に抱きつくー!」

春原が飛び込んでくる。

智代「ふっ・・・!」

スウェーで避わし、

どぐしっ!!どぐしっ!!どぐしっ!!どぐしっ!!どぐしっ!!

空中に蹴り上げてコンボを決める。『5Hit New Recods!!』

杏「どうしたの?ことみちゃん?」

ことみ「ヒトデが音声を拾ってるの」

CLANNAD攻撃班ライト担当、一ノ瀬ことみ。趣味は殺人音波を出すヴァイオリン。

フォルフェクスソードというちょっと変わった剣を使う。

風子「このヒトデは・・・岡崎さんの靴底のですね・・・」

杏「いつの間に仕込んだのよ?」

風子「去年の忘年会のときです」

微かだが音声が聞こえる。

岡崎「おま・・・・ンボー・・・・・・」

風子「今の部分を大きくしてみましょう」

持っているヒトデを操作する。

岡崎「おまえにレインボー」

場が固まる。

風子に至っては震えている。

椋「ど・・・どうしたの・・・?」

風子「レインボーブレッドはいやです・・・風子、まだ死にたくないです・・・・・・」

春原「・・・そういえば、有紀寧さんが見えないけど・・・?」






場所は移って執務室。

朋也「お前にレインボー」

祐一「どうした?」

朋也「いや、盗聴してたら何かしら反応を示すと思って・・・」

渚「話を脱線させないで下さいっ」

祐一「ともかく・・・そんなうわさが・・・・・・」

朋也「ええ、おおっぴらにはいえないことです・・・」

渚「私も初めて知りました・・・」

朋也「情報元は今、コーヒーを持ってきている最中です」

祐一「そうか・・・じゃあ、やれることはやっとかないとな?」

おもむろに朋也の靴を掴み、踵から何かを取り出す。

朋也「げっ!!」

激が付くくらいのミニサイズヒトデだった。

渚「いつからですか?」

祐一「少なくとも1ヶ月前から。でも、この様子だと・・・去年の忘年会かな?」

???「ふふふ・・・良くぞ見破りました、ホームズ君・・・」

ヒトデ・・・いや、部屋全体から声がする。

祐一「その声は、ヒトデーティ教授!」

ヒトデーティ「別にそのヒトデが見つかったとしてもその部屋にはまだ25個のヒトデが仕掛けられています・・・」

祐一「あ、こんなところにパーティー用とんがり帽子が・・・捨てようかな・・・?」

だだだだだだだだだっ!バン!

風子「それは風子のです!!」

祐一「・・・・・・」

朋也「・・・・・・」

渚「クラッカーもありますね?」

拾い上げる。

風子「あ・・・見つかってしまいました!!」

祐一がため息をつき・・・

祐一「分かった。クラナド全メンバーを集めてから話を聞こう・・・」





さらに場所は変わって、

秋子「ここが薬学研究室です」

霧崎は秋子さんの案内で水瀬研究所を見学していた。

栞「あ、霧崎さん」

霧崎「おはよう」

軽く挨拶をする。

秋子「では、次は魔術研究室ですが・・・」

霧崎「どうしたんですか?」

秋子「実は・・・」

栞「実は?」

秋子「読めない魔道書が出てきたんです」

栞「初耳です」

秋子「しかも、5冊も・・・」

霧崎「はい?全部同じ言語ですか?」

気まずそうにうなずく。

秋子「ともかく、こちらです」

研究室に着くと、

修羅場だった。

研究員A「・・・だからこの部分が・・・・・・」

研究員B「・・・それだとここが・・・」

研究員C「こうか?」

研究員D「ちがう!」

もう、床に本がびっしりだった。

霧崎「あ、この言語・・・」

本の一冊を拾い上げ呟く。

研究員&秋子&栞「読めるんですか!?」

霧崎「はい、表紙を読みますね・・・」

固唾をのんで見守る全員。

霧崎「・・・『だんごでも読める龍言語〜初級〜』」

全員がずっこける。

秋子「あの・・・本当ですか・・・?」

霧崎「大マジです」







そのころの渚。

渚「・・・!」

アンテナが動く。

朋也「どうした、渚?」

渚「いま、誰かが・・・『だんご』って・・・」

朋也「気のせいだろ?」








はっきりと聞こえていたようです。

霧崎「しかし、この本も意地悪だよな・・・」

秋子「ええ、初級と言って全部龍言語で書いてありますからね・・・」

栞「あの・・・」

秋子「なに?栞ちゃん?」

栞「裏に、文字対応表ついてますよ?」

ぴしっ!研究員たちの固まる音。

研究員たち「見せてください!!」

栞が差し出す。

研究員たち「・・・?何も書いていませんよ?」

霧崎「ある程度魔力がないと見れない仕組みだ・・・」

栞「そうなんですか?」

霧崎「と言うか、栞クラスの魔力なら本に手を置いて集中すれば中身が頭に入ってくると思う」

栞「では・・・」

固唾をのんで見守る。

本に手を置く。

手に光が宿り、光が全身を巡っていく。

栞「すごい・・・この魔法・・・」

秋子「どんな魔法ですか?」

栞「だんごが空から落ちてくる魔法です・・・」

再び全員がずっこける。









渚「・・・!」

アンテナが動く。

朋也「どうした、渚?」

渚「空から降る、百人のだんご大家族・・・素敵ですっ」

朋也「・・・渚?」

渚「はっ・・・」









どこかに行ってしまわれたようです・・・

栞「でも、すごいです・・・龍言語って恐ろしい言語です・・・」

秋子「どうしてですか?」

栞「これを詠唱に組み込むだけで通常の1.5倍の威力が出ます」

霧崎「しかし、魔力が足りないと暴走する仕組みになっているからな・・・ある程度は安全だ」

栞「そうなんですか?」

霧崎「ああ、下手するとこの都市くらいなら吹き飛ぶんじゃないかな?」

そのとき、時計が鳴る。

栞「あ・・・学校に行かなくちゃ・・・」

霧崎「学校?」

秋子「はい。一応学生の年齢ですので・・・霧崎さんの分も申請しときましたから」

霧崎「あの・・・なんで年齢分かりました?」

秋子「企業秘密です」

霧崎(油断ならない・・・)

栞「なにしてるんですか?霧崎さん、遅れますよ!」

我に返る。

霧崎「ああ、すぐに行く!」

慌てて走りだす。

秋子「あ、霧崎さん。帰ってきたら新作の武器とジャムをチェックしてくれませんか?」

後ろを振り向き、

霧崎「新作武器はお手伝いしますが、いやな予感がするんでジャムはまた今度!」

走り去っていった。

秋子「残念です・・・」





時計が鳴る。

祐一「っと、もうこんな時間か・・・」

有紀寧「そうですね」

CLANNAD諜報班担当、宮沢有紀寧。得体の知れない情報網を持っている。

しかし、信用性の高い情報を選んで持ってくる。因みに、CLANNADの台所の担当もしている。

祐一「じゃあ、ここでいったん解散しよう。学校で会おう」

全員「はい」

軽く準備運動する。

祐一「いくぞ!」

みんな一斉に走り出した。




続く。







ドウモ、宣言通りにクラナドが出てしまいました・・・

次回はD.C.組ですが・・・ネタが出てこない・・・どうしよう・・・・・・

それに有紀寧さんまったくしゃべってない・・・「そうですね」だけだし・・・・・・

そんな呟きはほっといて、

フォルフェクスってみんななら分かるよね・・・?

それではっ!!