日本には春・夏・秋・冬の四つの季節をさらにきめ細かく分けた「二十四節気」があります。 啓蟄や立春、夏至、寒露、冬至、大寒などは、今でも使われています。 現在使われている暦は1873年(明治6年)に導入されたグレゴリオ暦で、それ以前は太陰太陽暦、いわゆる「旧暦」を使っていました。 旧暦は月の満ち欠けをベースにしているため、12ヵ月がおよそ354日。 現代の暦と比べ10日以上少なく、太陽の動きによって暑さ寒さが移り変わる実際の季節とはどうしてもずれてしまい、2、3年に1度は 閏月(うるうづき)を入れて調整していました。 1年が12ヵ月の年と13ヵ月の年があっては、暦を目安に農作業を行うことは難しくなります。 そこで、1年で動く太陽の通り道(黄道)を24等分し、15度の角度ごとに通過する日を二十四節気と定めました。 山の雪が消えていくときに作られる模様を種まきの目安にする地方もありますが、「田の荒起こしは彼岸から10日過ぎてから」や 「小満までに田植えを済ませる」などを家訓にし、二十四節気を基準に農作業を行う農家もありました。 国民の7割が農業に携わっていた時代には、二十四節気に合わせた暮らしが当たり前でした。 |
初 春 | 立 春 | りっしゅん | 2月4日 | 暖かい地方では、梅が咲き始める。前日は節分。 |
雨 水 | うすい | 2月19日 | 雪が解ける。草や木の芽が生え、ウグイスの声が聞こえてくる。 | |
仲 春 | 啓 蟄 | けいちつ | 3月6日 | 冬ごもりしていた虫が地上に出てくる。フキノトウがほころぶ。 |
春 分 | しゅんぶん | 3月21日 | 花冷え。昼と夜の長さがほぼ同じ。春の彼岸。 | |
晩 春 | 清 明 | せいめい | 4月5日 | 関東地方では桜が満開。 |
穀 雨 | こくう | 4月20日 | 田畑の準備が整う。恵みの雨が降り、穀物の成長を助ける。 | |
初 夏 | 立 夏 | りっか | 5月6日 | 夏の気配を感じはじめる。田んぼではカエルが鳴きはじめる。 |
小 満 | しょうまん | 5月21日 | 草や木が成長する。早い地方では梅雨入り。 | |
仲 夏 | 芒 種 | ぼうしゅ | 6月6日 | 稲などの苗を植える、田植えの目安。農家は多忙になる。衣替えの季節。 |
夏 至 | げし | 6月22日 | 1年のうちで一番昼が長く、夜が短い日。 | |
晩 夏 | 小 暑 | しょうしょ | 7月7日 | もうすぐ梅雨明け。集中豪雨に注意。 |
大 暑 | たいしょ | 7月23日 | 本格的な夏の幕開け。夏休み。 | |
初 秋 | 立 秋 | りっしゅう | 8月8日 | 猛暑。こ日を境に徐々に涼しくなるとされる。残暑見舞い。 |
処 暑 | しょしょ | 8月23日 | 暑さも終わる時期。朝晩は過ごしやすくなる。台風シーズン到来。 | |
仲 秋 | 白 露 | はくろ | 9月8日 | 草の葉に白い露がつく。 |
秋 分 | しゅうぶん | 9月23日 | 昼の長さと夜の長さがだいたい同じになる日。秋の彼岸。 | |
晩 秋 | 寒 露 | かんろ | 10月9日 | 稲刈りもそろそろ終盤。草の葉に冷たい露が結ぶ。 |
霜 降 | そうこう | 10月24日 | 寒い地方では、早朝、霜が降りはじめる。紅葉シーズン。 | |
初 冬 | 立 冬 | りっとう | 11月8日 | 初雪の便りが聞こえてくる。 |
小 雪 | しょうせつ | 11月23日 | 冷え込みが厳しくなる。 | |
仲 冬 | 大 雪 | たいせつ | 12月7日 | 霜柱が立ち、北の地方では根雪が積もりはじめる。 |
冬 至 | とうじ | 12月22日 | 1年のうちで一番夜が長く、昼が短い日。カボチャを食べ、ユズ湯で体を温める。 | |
晩 冬 | 小 寒 | しょうかん | 1月6日 | 寒の入り。池の氷の厚さが増す。 |
大 寒 | だいかん | 1月21日 | 寒さが一番厳しい。この後は少しずつ春に向かう。 |