Q 09.

マンションには管理組合があります。
そのうえ会費を払ってまで自治会に入る意味はあるのでしょうか。


A 09.

マンションの管理組合はマンションの区分所有者が加入する法律で定められた組織です。

マンション内の管理を基本業務とするもので、管理費や長期修繕積立を財源として自分達が所有する建物の維持・管理が中心になります。
区分所有者だけでなく、必要に応じて賃借をしている居住者も管理の対象としますが、基本は「物」の管理です。
但し、自治会組織がないマンションでは自治会の役割も兼務する管理組合もあると思います。
その場合には、当マンションでも問題となったような様々の課題が発生する可能性があります。

一方、自治会はそこに住んでいる居住者が自主的に作る任意の会です。

建物の所有に関係なく「住んでいること」を前提として人と人とのつながりを目的とする会になります。
「人とのつながり」を目的とする会ですので、その自治会内だけでなく地域とのつながりも発生いたします。
会は会員から集められた会費を財源として運営されます。

マンションの管理組合と自治会は一部に重複する部分もありますが、そもそも会の設立目的が上記のように異なります。

自治会に入ることで自治会会員相互の親睦が図れると同時に地域とのつながりもでき、大きな災害が起こった際にも孤立することなく地域と一体化して対応することができます。
自治会は行政と様々な接点がありますので、個人では対応できない問題でもその内容によっては自治会を通すことで行政に働きかけることが可能となることもあります。
自治会に入ることを「経済的損得」や「自分自身のメリット」だけを基準に考えるのではなく、人と人とのつながり(絆)を大切にするという観点から考えていただきたいと思います。

私たちは「地域を守り育てる」ことで「地域からも見守られ助けられている」ということにもう少し関心を持っていただきたいと願っています。