帰国へ

五日目(9月30日火曜日) 六日目(10月1日水曜日) 帰国へ

 まだ夜が明けない早朝、バスでモントリオールのドラバル国際空港へ向けて出発しました。約1時間半の行程です。1時間も走ってようやく夜が明けてきました。道路は通勤の自動車で一杯です。バスはエアコンが故障していて暖房が全く効きません。日本へ帰るために薄着をしていたので、カナダへ来て一番寒い時間でした。出国審査は比較的順調に済み、私たちの乗ったNW-1097便は9時にデトロイトへ向けて飛び立ちました。いよいよカナダともお別れです。デトロイトに着いたのは11時すこし前でした。

 大変に広い空港で建物の中をシャトルが走っています。次の出発は14:05ですからだいぶ時間があります。あちらこちらお店を覘いて回りましたが私たちが持っている米ドルは3.5ドルだけ、そこで少しだけ両替をしましたが率はあまりよくありませんでした。妻はこの金で小物を買ったようです。

14:05分私たちを乗せたNW-085便は成田へ向けて飛び立ちました。成田への飛行時間はジェット気流に逆らって飛行するため距離は短いのですが所要時間は約13時間かかりました。途中、日付変更線を越えるため成田着は101日の午後4時半になっていました。

 初めてのカナダは乗り換えのせいか、やはり遠いという感じでした。ヨーロッパより遠く感じました。

デトロイト空港のシャトル

旅の終わりに

 今年もまた一つの海外旅行を終えることができました。旅の醍醐味は非日常生活の中に見つける新しい発見でしょう。百聞は一見にしかずという言葉があります。これほど発達した情報社会に現地に行かずとも知識は十分に得られるという人もいますが実物を目にした感動は他に得られるものではありません。

今回旅したカナダのケベック州はフランス語圏だということは知っていたのですが道路標識や地名、店の名前の表記が全てフランス語だけなのにはびっくりしました。ケベック州の人は自分をカナダ人といわずにケベック人と言うのです。「
Je me souviens」とは「私は忘れない」という意味ですがケベックの人々が辿った約400年の歴史と執念を思わせる言葉です。カナダの歴史はインディアンやイヌイットの人々を除けば古いとは言い難いのですが、村や町の名前に聖人たちの名前をつけ、守護神として今も祀られていることは開拓時代から現在まで宗教心が健在ということでしょう。 世代を超えて受け継がれていく人間の営みの素晴らしさに感動しました。

  人生そのものが旅という西行や芭蕉の境地にはなり得ませんが、旅は人生の鏡だと思うのです。たとえツアーで一緒に旅をしていても決して同じ旅をしているわけではないのです。旅はその人が生きてきた人生を反映するものだからです。豊富な人生を生きてきた人はたくさんの感動を得ることが出来るのだと思います。今回は熟年夫婦の参加者が多かったようですが、今年定年を迎え嘱託勤務になり少し落ち込んでいた私は人生の先輩との何気ない会話の中に励まされたり、勇気付けられたりしました。添乗員、ガイドさん、同行の皆さんありがとうございました。