旅の終わりに 

 
  この紀行文は旅行を終えて15 日経ってから書き始め 5日間で書き終えました。旅の途中でメモを取らなかったので思い違いがあるかも知れません。
 今回の旅は天候に恵まれて 1 度も雨に降られませんでした。予想していた暑さも思ったほどではなく汗も出ませんでした。半袖のシャツは 2 日だけです。蚊も少なく電気蚊取も出番がありません。ガイドブックとはだいぶ違いました。ホテルは全て五つ星、時間的にも余裕がありました。ベトナムはハノイとホーチミン、カンボジアはアンコールワットのあるシェムリアップだけ、点を見たに過ぎませんが両国が身近に感じられるようになりました。
 始めは驚いたベトナムのバイクと車のけたたましいクラクションの音、喧騒の町も懐かしく思えるのが不思議です。戦争を乗り越えてたくましく生きる民衆の姿が印象的でした。カンボジアのアンコール遺跡群はクメール文化の水準の高さを改めて感じました。あの平らな大地に水を引き耕作をすることは大変な技術であったろうと思います。華やかな時代を思う時、栄枯盛衰は世の習いですが崩壊する遺跡を目の当たりにすると悲しい気分になりました。
 内戦の傷跡は深く、地雷により足を失った人たちが民族楽器を演奏し、観光客の喜捨を受けている姿は痛々しい。地球上から戦火が消えたことはありませんが人間の愚かさをつくづく思います。
 最後に旅を楽しくしてくれた添乗員の藤田さん、現地ガイドの皆さん、旅行中親しくしていただいた A夫妻、U夫妻、同行の皆様、一期一会ですが感謝申し上げます。