戦略労務第315号(2019/8)

イントロダクション

 暑中お見舞い申し上げます。関東地方の梅雨明けは最速記録だった去年よりも約一か月遅れました。ようやくホンモノの暑い夏となりましたので熱中症には十分気を付けましょう。最近の猛暑は熱害といえるかもしれません。「戦略労務」第315号をお届けします。

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★事業承継に関して・・・「中小企業白書2019」より抜粋引用

 中小企業経営者の高齢化が進む中で、休廃業・解散件数は増加傾向にあり、中小企業・小規模事業者の数は年々減少している。そのような状況で、我が国の経済が持続的に成長するためには、企業がこれまで培ってきた、未来に残すべき価値を見極め、事業や経営資源を次世代に引き継ぐことが重要である。

〇事業承継について

 ここでは、経営者が引退した後も「事業を継続する」ものを「事業承継」としている。「事業を継続する」とは、経営者の引退前後で生産活動が停止することなく連続して「事業」が行われている状態を指す。経営者が引退して生産活動が一時的に停止し、その後、誰かが復活させた場合は継続とはみなさない。

 「事業を継続する」場合、事業を行うために必要な「経営資源」は当然引き継がれる。後継者の判断で一部の経営資源を引き継がないケースがあるかもしれないが、「事業承継」する際は少なくとも何らかの「経営資源の引継ぎ」が行われるといえる。

〇事業承継の類型

Ⅰ 親族内承継 現経営者の子をはじめとした親族に承継させる方法である。一般的に他の方法と比べて、内外の関係者から心情的に受け入れられやすいこと、後継者の早期決定により長期の準備期間の確保が可能であること、相続等により財産や株式を後継者に移転できるため、所有と経営の一体的な承継が期待できるといったメリットがある。

Ⅱ 役員・従業員承継 「親族以外」の役員・従業員に承継する方法である。経営者としての能力のある人材を見極めて承継することができること、社内で長期間働いてきた従業員であれば経営方針等の一貫性を保ちやすいといったメリットがある。

Ⅲ 社外への引継ぎ(M&A等) 株式譲渡や事業譲渡等により承継を行う方法である。親族や社内に適任者がいない場合でも、広く候補者を外部に求めることができ、また、現経営者は会社売却の利益を得ることができる等のメリットがある。事業譲渡には、「事業の一部譲渡」 も含まれる。

 以上、今回は中小企業白書から事業承継の類型に関して取り上げましたが、次回は事業承継を前提とした後継者教育について見たいと思います。

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