戦略労務第312号(2019/5)

イントロダクション

 令和の時代になって昨日が初めての勤務だったという方も多いかと思います。中には連休明けに退職という方も多くいたようですね。それにしても長い休みと感じましたが、いずれにしても多少は景気を良くする効果はあったかも知れません。「戦略労務」第312号をお届けします。

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★年5日の年次有給休暇の取得に関して

 4月から年次有給休暇の5日消化が全企業に義務付けられてひと月以上が経過しました。どこの事業所でも余裕があるところは少ないでしょう。その中で新たに一人当たり年間5日の年休を取得してもらうことは決して簡単なことではありません。すでに年休取得率が高い事業所であれば何も悩む必要はありませんが。年休取得率を上げたけれど残業時間が増えてしまったということもあり得ますので、そうなると企業にとってデメリットしかありません。結局、生産性を上げることにより総労働時間を減らすこと以外に方法がありません。生産性向上のための、省力化設備導入や業務の見直し、工夫が重要なので労使での話し合いや提案制度がますます重要になるでしょう。それこそが「働き方改革」といえます。

★長時間労働の原因はなんでしょうか

 よくある長時間労働の原因としては次のようなものが考えられます。

①人手不足
・人材が必要な業種・職種と、働きたい人が就きたい業種・職種が違うため、求人しても人が
 集まらない。
・育児休業や介護休業、長期休職により欠員となる人の業務を引き継ぐ体制ができていない。

②意識の問題
・上司が残っていると帰りづらい雰囲気がある。
・長時間労働を美徳とする過去の成功体験など、世代間に働き方の違いがある。
・働く人が残業代を含んで生活設計を考えており、お金を稼ぐために残業をしている。

③業務の属人化
・特定の人に、より多くの仕事が振り分けられるなど、業務分担が明確にできていない。
・不景気時の採用抑制により、若手の人材育成、技能承継ができていないため、限られた人に
 業務が集中している。
・独自のやり方でしかできない仕事が多くなり、特定の人がかかりきりになってしまう。

④マネジメント不足・業務プロセスの問題
・管理職が労働時間の長さをコストとして意識しないため、労働時間を管理、短縮しようとす
 る意識が欠如し、作業させてしまう。優先順位を考慮した業務を行っていない。
・製品、サービスが過剰だったり、不要な会議が多いなど必要な業務と不要な業務の仕分けが
 できていない。
・部門間の調整が不十分で、無理な仕事を受けることにより、仕事のやり直しが必要になる。
・価格に合わない無理な要求、突発的な対応が必要な取引先が存在する。

※いかがですか?自社に当てはめてみて下さい。

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