戦略労務第310号(2019/3)

イントロダクション

 桃の節句を過ぎて春彼岸も近づいてきました。日中の最高気温も15度を超えることも多くなり、三寒四温の時季を過ぎたでしょうか。しかしながら温かくなることよりも花粉の飛散の方が気になる方が多いというのが現実でしょうね。「戦略労務」第310号をお届けします。

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★事業主の退職金・小規模企業共済のお話

 中小企業の経営者・役員の方が老後の余裕資金や生活資金を準備する手段として、「小規模企業共済」があることをご存知でしょうか。
 小規模企業共済は、中小企業の経営者・役員の方が個人で加入し積立をするもので、ある程度の期間きちんと掛金を支払い続けていれば、着実に払い込んだ額以上のお金が受け取れます。また、個人側と会社側の双方が節税になるというメリットがあります。
 その結果として、掛金の額を単に貯蓄する場合に比べると老後資金を有利に増やすことができます。ただし、掛金を減額した場合や中途解約した場合には、デメリットを被るおそれがあるため、掛金額は慎重に決めることが重要です。

 「小規模企業共済」は独立行政法人:中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営しています。なお、中小機構は他に、中小企業退職金共済(中退共制度)も運営しています。
 加入資格としては、卸、小売、サービス業、士業等の業種では従業員数が5人以下の事業所、その他のほとんどの業種では20人以下の事業所の経営者および役員です。

 掛金の設定と増額・減額

 掛金は、月1,000円~7万円の間で500円刻みで決めることができ、増額・減額も可能です。ただし、掛金の減額はデメリットが大きいため、ずっと払い続けられる金額にすべきです。

小規模企業共済のメリット
 小規模企業共済を活用する場合のメリットは以下の5つです。
  1.個人の側では所得税が節税になります
  2.会社・事業の側で最大84万円の掛金を実質的に損金算入できます
  3.契約者貸付制度が利用できます
  4.36ヶ月(3年)以上加入していれば掛金総額より多くの共済金を受け取れます
  5.共済金を受け取る時の税負担が軽い(一時金は退職所得)
 小規模企業共済の注意すべき点として、中途解約する場合は20年以上掛けないと元が取れません。また、途中で減額をすると減額分の運用がされないことがあります。

※途中で解約さえしなければ掛けた分が戻らないことはないので、最初は少なくしておき、だんだんと増額していく方法がお勧めです。

※社労士会も事務委託機関となっています。小規模共済加入希望や従業員の皆さんの中退金加入をお考えの場合も当事務所にご連絡ください。

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