戦略労務第304号(2018/9)

イントロダクション

 これからもまだ暑い日があるようです。今年も自然災害と呼ぶべきものが各地で発生していますが、それに加えて北海道の地震も多大な被害を出しているようです。災害への備えも何十年に一度と言われると対処しきれません。そろそろ夏の疲れが出てきそうな今日この頃です。「戦略労務」第304号をお届けします。

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★厚生年金保険料率の改定等

 厚生年金保険料率の改定ですが今年はありません。昨年の改定で上限値の18.300%へと引き上げられました。平成16年度から定率で引き上げられてきましたが、予定の料率となって、とりあえずこれからは毎年の変更はありません。したがって、これからも続くのは健康保険料率と介護保険料率となります。

 ただし10月は平成30年度の算定基礎届によって改定された報酬等級を適用する最初の月となりますのでご確認ください。(等級変更にならない場合は保険料も変更ありません)

★最低賃金額の改定について

 今年も最低賃金額が変更になります。群馬県は関東地方では最も低く、現在783円となっています。これは昨年24円(一昨年は22円)大幅に上がった後の金額であり、平成30年度は26円ほど上がることが決まっていてついに大台を超えます。

 一昨年と合わせると3年間で時給72円の大幅アップです。上昇率は平成27年との比較では10%近い数字です。それだけ最低賃金が低かったということなのでしょう。安倍内閣は年間の賃上げ率3%を目標にしていますから予定通りと言えます。時給72円の増加は1日8時間労働では576円ですが、1ヶ月22日働くとしたら月額で12,672円増え、年間では15万円以上になります。

 最低賃金額で雇用されている人は数少ないと思いますが、この改定により変更しなければならない企業もあるでしょう。そうでない場合でも賃金の底上げにはなります。ほかの会社は上がっているのに自分の勤務先だけ昇給が無ければやはり考えますよね。ぎりぎりの工賃でやっている会社は本当に大変です。最低賃金の上昇を理由に賃金改定の必要がある、と発注元に交渉をして対応を求めましょう。無い袖は振れませんから。

★働き方改革の中身について

 働き方改革が叫ばれ、世の中が働き方改革一色となっている状況ですが、その具体的な中身は①長時間労働の抑制(慢性的な人手不足)②労働生産性の向上(業務効率の改善による)③同一労働同一賃金の導入・運用(呼称等のみによる格差はNGだが能力による格差はOKなど)です。

 大企業や官公庁・自治体はともかくとして、中小企業において基本賃金には実質的な格差があまりありませんが、賞与や手当については不合理とされる格差が有るかも知れません。勤務時間の長短だけによって差をつけることも不合理とされる場合があります。詳しくはいつでもご連絡ください。

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