戦略労務第281号(2016/10)

イントロダクション

 皆さんこんにちは。台風の季節がまだ終わっていないようですが、朝晩は随分と涼しくなりました。
 この3連休の天候はいまいちのようですが、「体育の日」だけはまずまずのようです。運動会などが行われるようなら、子供たちには澄み切った青空のもとで今までの練習の成果を発揮してもらいたいですね。運動会が中止になればいいと願っている子もいるかと思いますが・・・。
「戦略労務」をお送り致します。~10月は年次有給休暇取得促進期間です~

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★厚生年金保険料徴収額を変更してください

 毎年9月分から厚生年金保険料率が変更され、翌月10月より適用します。給与計算ソフトの場合には自動的に対応しますが、直接計算している場合は給与からの差引額を間違いなく変更してください。また、算定基礎届の提出による等級変更についても原則10月から適用になります。ご対応お願い致します。

 さて、今まで妻などが働く場合に103万円の壁と130万円の壁と言われるものがありました。10月からは新たに106万円の壁がお目見えしました。103万円の壁というのは所得税法上の配偶者控除対象になれなくなる壁で、130万円の壁というのは健康保険法上の被扶養配偶者から外れる壁です。

 ★そして今回の106万円の壁では所得税法上の配偶者控除はもちろん受けられません。この壁は健康保険と厚生年金保険に関してのものであり、すなわち特定の者に限って130万円の壁が106万円の壁に変わってしまうのです。
 特定の者というのは、①勤務先が従業員500人を超える会社であって②勤務時間が週20時間以上であり③1か月の賃金額が88,000円以上(年収見込み106万円以上)④勤務期間1年以上(見込み)⑤学生でない、の5つの要件を満たした人です。
 うちの会社は500人なんていないから大丈夫と思っている人は多いかも知れませんが、そう安心してはいられません。まずは大きな企業から始めて何年か経過したら様子を見て会社の従業員規模を下げるというのがお国のやり方なのです。

 ★106万円の年収で社会保険に加入したら保険料はいくら給料から差し引かれるでしょうか。群馬県の場合ですが、40歳未満の方で月々健康保険料4,374円、厚生年金保険料8,000円となって、年間では15万円に近い数字になります。(都道府県ごとに変わるのは健康保険料だけ)
 年収130万円未満に抑えて働いていた方は社会保険料分だけ余分に働かないと手取りが減ってしまいます。106万円未満に抑えたら手取りは余計に減ってしまいますね。103万円に抑えて働いていた方については今回特に考えることはなく今迄どおりで良いようです。

 しかしながら、逆の方向から見てみますと106万円の年収の方でも社会保険に加入できることになります。社会保険に加入することにより、私傷病で休業した場合には傷病手当金が受けられますし、将来年金額が増えることにはなります。こんなメリットもあるのですがデメリットの方がちょっと多いでしょうか・・・。

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