戦略労務第273号(2016/2)

イントロダクション

 立春を過ぎ日差しが幾分強くなったような気がします。また北朝鮮が派手な花火を打ち上げましたが、本当に与太者国家という言葉がぴったりですね。昨年のうちは暖冬ということでしたが、今年に入り雪もしょっちゅう降って例年並みの寒さではないでしょうか。しかし今年も春はそこまで来ています。
 「戦略労務」第273号をお送り致します。

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★健康保険制度の改正

 短時間労働者に対する厚生年金保険、健康保険の適用が拡大することになり、新たなパートタイマーの社会保険適用基準は以下の5点となります。

 【新たなパートタイマーの社会保険適用基準(平成28年10月施行)】

 ①週所定労働時間が20時間以上(雇用保険と同じ基準)

 ②勤続1年以上または1年以上見込まれる

 ③月額賃金が8万8千円以上(年収で106万円以上・扶養認定基準は130万円)

 ④学生は適用除外

 ⑤一定規模(501人)以上の企業  ※

 ※現行の適用基準で適用となる被保険者の数で算定します

 新たな適用基準を満たした場合、本人の意思に関係なく社会保険の被保険者となりますので、社会保険への加入を希望しない場合は週所定労働時間を適用基準未満に抑えるなど、労働条件を見直す必要があります。

 当分の間は一定規模以上の企業に限定していますが、全体の流れは短時間労働者についても厚生年金に加入してもらい制度の安定化を図りたいというものです。しかし会社の経営を考えると、どうしても如何に会社の経費負担を抑えるか、それには社会保険加入者を何とかして減らしたいと考えがちです。

 雇用契約上は社会保険の適用基準の要件に非該当であっても、労働時間の実態が契約時間を超えて労働し、適用基準を満たす場合は要件に該当すると判断されることがあります。また、雇用保険の適用基準も社会保険と同様に労働時間の実態で判断されます。

 社会保険と雇用保険については会社側、従業員の双方が保険料の負担、受けられる給付、そして被保険者の適用基準を十分理解した上で、雇用契約の内容を検討する必要があります。

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