プリンターのインク詰まりを直す

Canon BJS700 の場合

 

 

キャノンのプリンター「BJS700」のインクが全く出なくなってしまった。昨日まで何の異常も無かったのに、今日インクを補充してしばらくしてからインクだけが全く出なくなってしまったのだ。何度もヘッドクリーニングを繰り返したが、全く色が出ない。
 
 このキャノンのBJS700を使うようになってから3年ほどになる。以前はEPSONのプリンターを使っていたのだが、会社の年賀状を600枚ほど印刷すると、ものすごく時間がかかり困っていた。それで印刷速度が当時の最速のプリンターだったこのBJS700に買い換えのだ。さすがに印刷は早くなったし画質もまあまあだった。そして購入後分かったのだが、インクはメーカー純正品ではなく価格の安い他社の「詰め替えインク」を使っているのだが、キャノンの方がエプソンよりインクの補充がとても楽なのだ。とにかくエプソンの純正インクは黒一色でも1000円するし、5色カラーインクカートリッジは1500円はするので、紙一枚に対するコストが高すぎるのだ。それらの理由でこのBJS700は気に入って使っていた。
 ただ気を付けなくてはいけないのが、「詰め替えインク」は値段は安いが、なんかあったときの保障は無い。扱いが悪いとインクの出口のノズルが詰まることがある。今回もその場合だろう。
キャノンの場合取替え用のカートリッジを5〜6000円で売っているが、その前に」自分で修理してみようと思った。それがダメなら新品のカートリッジを買おうと思う。

まず蓋を開けカートリッジを取り出せるようにする。

 右のレバーを上げれば、カートリッジが外れる。

外したカートリッジを裏向けてノズルの周りにこびり付いたインクをふき取る。

裏側の真ん中の四角いのがカラーインクのノズルでその下の細長いのが黒色のインクのノズルだ。
 
 ノズルをティッシュで拭くと
色と赤と黒しかにじんでこない。色が完全に詰まっている。

 ノズルの目にそってクリーナー(会社のコピー機に付いてくる物で、無ければ普通の水に、食器用洗剤をほんの数滴たらすと良いだろう。または薬局でアルコール買ってきて使っても良い)をしみこませた綿棒で、繰り返して拭く。
やがて色のインクがにじみ出てきた。
さっそくカートリッジをプリンターに戻して、印刷のユーティリティーからクリーニングを行い、テストパターン印刷をしてみたら、ちゃんと全色きれいに印刷された。
やれやれ一件落着。

 たいがい、長期間使わずにほって置いて、ノズルのヘッドのインクが乾いて詰まってしまう場合が多い。
あるいは、今ではめったに無いが他社の詰め替えインクが合わなくて詰まる場合もある。特に気をつけなければいけないのがキャノンなりエプソンなりの純正インクではないA社の詰め替えインクを使っていて、その後B社の詰め替えインクを使った場合、ほぼ100%目詰まりをおこす。だから詰め替えインクを使う場合は、必ず1社の物を使い続けること。

 エプソンのノズル詰まりも、同じように直すことができるが、エプソンの場合、カートリッジを外すにはまずプリンター本体のカバーを外してから、カートリッジを固定しているネジを2〜3本はずし、止め金具を外してからでないと取り出せない。キャノンに比べすこしやっかいだ。ノズルは同じように拭けば、たいてい、目詰まりは直ります。


 その他のプリンター目詰まり修理 上級編


 上記の修理は比較的初期段階の目詰まりの修理でしたが、ここからはさらに専門的な修理を説明します。当然プリンターを分解しなければなりませんので、不慣れな人にはお勧めしません。

 まず、プリンターがうまく印刷しないのには2通りの場合があります。1つは、ある色のインクが固まって通路が塞がりインクが出なくて印刷されない場合。もう1つは、ある色のプリント配線などが断線して電気が流れなくなってインクが出なくなってしまった場合とがあります。後者の場合は新しいパーツと交換しないと直りません。要するにプリンターヘッドの交換となりますので、それなりにお金がかかります。

 ここからは前者のある色のインクが固まって通路が塞がりインクが出ない場合の修理法を説明します。
過去にプリンターヘッドの部分を1日水やアルコールに漬けておくという方法を試しましたが、ほとんど効果はありませんでした。

EPSON

 いろいろと試行錯誤した結果スポイドで強制的に水圧で詰まったインクを流し出してしまう方法が一番確実で簡単でした。スポイドはプリンターのインク挿入口の大きさに口先を切って合わせられるビニール製が便利です。私はお弁当に付いてくるソースの容器(大きめ)を使いました。

  
 エプソンのプリンターはまずプリンター本体のカバーをはずし(ネジは4本)ます。それからプリンターヘッドのネジと金具にバネをはずします。そして接続されているフィルムコードを抜いてプリンターヘッドをはずします。
 インク挿入口に水または中性洗剤を混ぜた水を入れたビニールスポイドを差込み、何度かゆっくりと水を出したり吸ってりします。ヘッドの印刷面から水が出るようになればたいがい直ります。ただ、裏側の電子部品部に水がかからないように気をつけてください。
     canon
 キャノンの場合はプリンターヘッドをはずしてから、ノズル部分を取り外さなければなりません。ネジ2本と接着してあるプラスチックの2箇所部分をカッターナイフなどでL字状のまま取りはずします。このL字状を曲げてしまうとフィルムコードが切断され二度と使用できなくなりますので気をつけてください。
   
       
     
 

  ヘッド部の汚れをきれいに綿棒などでふき取り、インク排出口のプラスチック板を取ります。それらが詰まっていないか調べ、もし詰まっていればスポイドでゆっくりと丁寧に水圧をかけます。
 それ以外では、インク吸入口のプラスチックのカバーを取り、吸入口にスポイドを差込み水圧をかけます。インクがヘドロ状になって詰まっていたのが取れた時は、快感(?)でした。


   インクの補充
エプソンやキャノンの純正インクを買うと、1色でも1000円近く、フルセットだと3000円ほどしますので、高すぎます。

 それで私は、ダイソーなどの100円ショップで売られている代替インクを愛用しています。1/10以下の価格で補充できます。使い方も説明書に書いてありますので、そう難しくはありません。(ただインクがこぼれて手に付きやすいので、気をつけてください。すぐに(数秒)手を洗えば、ほぼ落ちますが、遅れると半日ほど、着色したままになります。夜に風呂に入ると落ちます)

 キャノンの場合は、インクタンクが1色づつ別になっていることが多いので、補充がとても楽にできます。
しかしエプソンは、カートリッジにICチップが取り付けてあり、タンクにインクが残っていても、ある期間が過ぎると勝手に交換するメッセージが出て、使えなくなりますので、インクを補充してもそのままでは使えません・
 それでヤマダ電機などで「リセッター」が2000円ほどで売られていますので、それを使うとインク残量データを満タンにしてくれます。


2012年1月に、なんと100円ショップのダイソーで、リセッターが100円で売っていました。しかも問題なく使えました。おそるべし100円ショップ。



インク充填方法
キャノンの独立インクは透明ケースなので上からドリルで穴を開け、そこから100円ショップのインクのノズルを差し込んで注入する。
また、三色一体型の340などのカートリッジは三色のインクタンク場所に穴を開け注入する。たいがい上に赤、下の右が黄色、下の左が青になっていることが多い。
注意して穴を開け、爪楊枝などを刺して色を確かめること。
エプソンは独立インクでも透明でないので中の構造が見えない。
分解してみると、インクが入るのは左側のみで、右側は空洞になっている。むやみに穴を開けてインクを注入しても使えない。
一体型は割と一列に並んでいるので、そこから穴を開けて注入することも可能だが、一番良い方法はインクの出口から注射器でインクを直接注入するのが一番簡単で間違いがない。

  

私はキャノンは穴あけ、エプソンは注射器と決めている。









                          
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